ペット屋の息子です。
昨日はアンチノールというサプリについて語ってみましたが、ご理解頂けましたでしょうか?
購入は公式ホームページか動物病院のみとのことですが、かなり評価が高く販売実績も右肩上がりらしいです。しかしそれだけ健康状態の改善が必要な犬が多くいるということは悲しい事実でもあります。
それでもこうした機会に食生活の大切さに気付いて、健康を維持する為に見直す機会になればいいですね。とりあえず本日は第2弾として犬用サプリのアンチノールの効能がどのような症状の犬に有効かを説明してみたいと思います。
ちなみに猫用のアンチノールもありますので、猫にとってのアンチノールとはどんなものかは下記投稿をご覧下さい。
犬用の脂肪酸サプリのアンチノールはどんな犬に有効?
アンチノールの特徴は新鮮な貝から特殊な製法で抽出した天然オイルですので、様々な栄養素が損なわれず吸収しやすい形で摂取できる点が特徴です。
加熱していない天然オイルの脂肪酸サプリメントは他社製品ではなかった物ですから、その点で大きく効果が違うのでしょう。91種類の脂肪酸はオメガ3脂肪酸のEPAやDHAを含み抗炎症特性に優れていますので様々な疾患の改善や炎症抑制に効果を発揮します。
犬の炎症性皮膚疾患に効果的!アトピーやアレルギーの炎症抑制に
アンチノールはアトピーやアレルギーの炎症性皮膚疾患におすすめのサプリメントです。
アレルギーではアレルゲン対策が必要ではありますが炎症を抑制することも重要です。ましてやアトピーはアレルゲンとは関係なしに炎症を起こす疾患で、問題は炎症そのものですから。
原因がアレルギーでもアトピーでも皮膚炎症のみの症状であれば無数にある中からアレルゲンを特定することよりも、アレルゲンに対抗するための処置や栄養バランスを整えることの方が重要です。
炎症の原因やメカニズムは
でも詳しくお話ししましたが、炎症抑制には健康な状態を保つ必要があります。つまり治療という考えよりもむしろ正しい食生活に改善することが重要になるということです。
犬という括りの食事が愛犬に合わないので発症したと考えれば適切なバランスを保つためにΩ3を摂取する必要があります。上記の「犬の皮膚トラブルが多発!赤みやかゆみフケを改善する食事の提案」でも、昨日の
でも話しましたが犬や猫は植物性のオメガ3脂肪酸を微量にしか変換できませんし、ドッグフードなどに含まれていたとしても製品化する際に加熱処理されていれば効果は発揮されないでしょう。
アンチノールは犬のフケやかゆみの改善にもおすすめ!
フケやかゆみがみられるのならアンチノールを与えてみることで改善する可能性は高いです。
上記のフケやかゆみを改善する食事の提案でも話したように、必須脂肪酸のリノール酸と亜鉛が不足することでフケやかゆみが見られることがあります。
単純にフードの脂肪酸が不足しているのであればフードの変更も良いでしょうが、療法食や好き嫌いの激しい犬などでフードの変更が難しい場合などにはこうしたサプリメントで補うのがおすすめです。多くの脂肪酸が接種できれば皮膚の健全性が回復し、毛並みや毛艶が良い状態が維持できれば皮膚のバリア機能が保てますから、細菌の繁殖などの心配も減るでしょう。
アンチノールの脂肪酸はマラセチアの治療や対策にも摂取したい栄養素!
マラセチアで治療中の犬にもアンチノールはおすすめです。
ドッグフードに良質な脂肪酸が含まれているとは限りません。ドッグフードによって製法は多少異なりますし、メーカーごとの焼成温度までは知ることができません。ただ脂肪酸が酸化してしまうと過酸化脂質が発生してしまいます。質の悪いフードなどでは必須脂肪酸が不足して栄養として利用できないどころか、それらが皮脂腺から過剰分泌されマラセチアの餌になることが考えられます。
健康状態の改善にはフードの変更は最優先ですが、良質な脂肪酸を含むアンチノールを摂取すればその期間は短くなり、より高い効果を発揮するでしょう。
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アンチノールが心臓疾患の犬にオススメなのは良質なEPAが摂取できるから!
EPAを摂取することで血小板膜リン脂質脂肪酸組成や血小板凝集抑制作用が起こります。また、EPAは赤血球細胞膜のリン脂質に取り込まれることで赤血球膜の流動性を増すことが分かっています。
EPAを摂取することで血栓症の予防に効果があることは科学的に実証されていますから心臓疾患の犬にもおすすめですし、積極的に摂取することで血管の健康維持に役立つことから、脳卒中や心疾患での死亡のリスクを下げることが研究で実証されています。
重度の関節疾患の犬にもアンチノールが効果を発揮します
これもまたEPAの効果ですが、そもそも関節炎のメカニズムは骨と骨を結ぶ軟骨部分に支障が出ることで起こる疾患ですが、体重の負荷や加齢により軟骨がすり減ることで破損・分解した組織が滑膜に炎症を起こし腫れや痛みを生じます。
そして軟骨組織の損傷によって炎症が生じると、軟骨組織を破壊する酵素が活性化することが明らかになりました。EPAはその酵素の働きを抑え、オメガ3脂肪酸は炎症を防ぐ役割を担うため、関節の痛みや炎症の回復に効果を発揮することが多くの臨床データからも確認できています。
腎不全や癌や腸炎にもおすすめなアンチノール
とにかく炎症性疾患にはアンチノールの脂肪酸が有効なのはもう十分にご理解頂けたと思いますが、腎不全の犬にもおすすめなようです。
腎不全では濾過機能の衰えで老廃物が蓄積し、カルシウムやリンの代謝に異常をきたします。それが動脈硬化性疾患を引き起こす要因になりますがEPAの働きで血清の脂質代謝が改善され腎機能の進行を遅らせることが期待されます。
腎臓の機能を担うネフロンは損傷すると再生されることはありません。腎臓病では残りの腎機能を保護することが重要になりますから、高血圧の予防や炎症を抑えるためにΩ3脂肪酸の摂取は有効と言えるでしょう。
まとめ
アンチノールが優れているのは非加熱処理で抽出した多くの脂肪酸を含んでいるからですが、その中でもオメガ3脂肪酸のDHAとEPAの働きが炎症性の疾患に非常に効果的です。
ただEPAやDHAを摂取するのにもっとコスパの良いサプリメントがあるのも事実です。
以前の投稿でドッグフードと生食の大きな違いは細菌が摂取できるかどうかにある
と話しましたが、それについては今も正しいと思います。ただこうしたサプリメントがここまで効果を発揮するのは、ドッグフードの欠点に非加熱の脂肪酸が接種できない点も含まれるからかもしれません。もしそれが事実ならブルーバッファローのライフソースビッツやジーウィーピークのエアドライ製法などは、健康維持に優れていると言える物です。それでも犬種の多様性などを考慮する必要はあると思いますのでサプリメントは必須でしょう。
健康的な食事を考えれば考えるほど理想のペットフードは見つからない気がしてきます。
本日もお付き合い頂きありがとうございました。