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豆柴にティーカッププードル?体重の軽い子犬を選ぶ危険を知ろう!

投稿日:2017年3月4日 更新日:

ペットショップチロルの息子です。

大きくならない犬が欲しいと体重を気にして選ぶ方がいますがとっても危険です。

なぜか体重=サイズと考えている方が多いようですが、体重は軽いのにガリガリで大きな犬と、小さいのに重たい犬ではどちらが良いかは説明するまでもないでしょう。もちろん体重が重たい=太っているというわけでもありません。

というわけで今日はこれから犬を飼う方に聞いてほしい犬の体重のお話です。

今は大分落ち着きましたがティーカッププードルブームってのがありました。そのあと豆柴ブームがありましたが今は小豆柴が人気なのでしょうか?
豆柴はともかくティーカッププードルは正直どうかと思います。

僕もうんざりするほどティーカッププードルが欲しいとか探しているという話を聞かされました。なぜそんなにも小ささを求めるのか僕にはさっぱりわかりません。しかも体重を気にするということがより理解できません。
体重を気にするのは女性が多いのですが、このあたりの事でも人間の感覚で犬を見ていることがよくわかります。

子犬の体重を気にすることも理解できませんが、親の体重を気にする方もいます。
きっとこうした意識を持った方が犬を求めることで、以前の

失われるトイプードルの健康!ヘアカタログを見て衝撃を受けた話

のような犬に育つのでしょう。

プードルの大きさと体重は比例しない

大きさと体重が比例しないのはなにもプードルに限ったことではありません。
今は少なくなりましたがプードルやチワワなどの、いわゆる超小型犬の子犬をお探しの方はどうしてそんなに体重にこだわるのでしょうか。

体重は太ったり痩せたりで変動するもので、けしてサイズに比例するものではありません。その辺は人間と同じですからわかって頂けると思うのですが。

そもそもサイズを体重で判断しようという方が、子犬のうちの体重で将来の大きさを予測できると思えません。
骨が太く肉付きが良い子犬と華奢な子犬とでは、サイズが同じでも体重は大きく変わります。

SNSやサイトで子犬の画像を載せるとメールや電話で体重を聞かれることがありますが、正直体重だけ聞いても何の意味もないと思います。
むしろ体重の重い子犬を選ぶ方がよっぽど健全です。

プードルは体高が低く体重が重い個体を選ぶべき

成犬時のサイズが小さいプードルなら、成長も緩やかでカロリー消費量も少ないので食べても太っていくだけです。
逆に成犬時のサイズが大きいプードルなら食事の量を制限したりすると成長が阻害され、大柄なのにやせ細った身体になるでしょう。

プードルに限ったことではありませんが、小型犬で小さいサイズの犬を望むなら、体重ではなく体高で選びましょう。
もちろん体型のバランスなども考慮するべきですが、体高が同じなら体重が重い子犬の方がより安心です。

体高は人間でいうところの身長です。体高こそがサイズの目安だと思うのですが、皆さんこぞって、今体重が何㎏、将来は何㎏になりそう?そんな話が当たり前にされています。

僕は大きさを体重で表す事に違和感を感じます。僕の現在の体重は68㎏ですが大きいと思いますか?ちなみに去年の5月はひどく体調を崩し56㎏まで落ち込んでいました。体重は12㎏の変化がありましたがもちろん身長に変化はありません。

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体重が軽い犬の健康的なリスクは大きい

子犬を体重で選ぶとどういった結果になるでしょう。
そもそも体重が軽いことにメリットがあると思えません。体重の範囲もトイプードルなら2~6㎏程度の範囲でしょう。2㎏と6㎏ではその差は実に3倍となりますが、変わる事と言えばフィラリア予防薬や治療時の投薬量、食事量くらいの物です。
経済的な面で若干のメリットがあるくらいです。

しかしデメリットは多くあります。
犬も人間同様に体内水分量は60~70%ほどありますので、体重が軽い子ほど、気候の変化には弱いのです。

2㎏のトイプードルの体内水分量は多くても1.4㎏。1.5Lのペットボトルとほぼ同じです。6㎏ならそれが3本分。凍らせたり蒸発させたりするのに掛かる時間はどちらの方が少なくて済むのでしょう。

単純に衝撃に対する強さも違います。身体が小さければ支えられる重さにも差があります。小さいと弱いと言われる点のはそういった理由からでしょう。

さらに体重が軽くなるほど病気の際の治療は難しくなります。体重当たりの投薬量の誤差の影響は大きくなりますし、血管も細くなりますから注射や点滴も技術を必要とします。

小さくて軽いことはけしていいことばではありません。こうしたデメリットがあることをしっかりと理解しましょう。
また両親がそうした形質を持っていれば子供にそれが伝わることがあります。

まとめ

子供には大きく育ってほしいと思うのに、犬には小さいままでいて欲しいというのは矛盾している気がします。
正しい栄養管理のもと、適切な運動を心掛けて健康な成犬に育てましょう。

次回はもっと詳しく犬猫の体重の事についてお話したいと思います。

子犬を選ぶことはプロでも難しいことです。経験や知識があっても想像通りには育たないこともあります。
もしかしたら一番大事なのは想像力かもしれません。見えないものを見る力は愛情から産まれるのだと思います。

将来お互いが健康で笑顔で過ごす未来を想像した時、何が必要かを考えることで幸せな生活を創造できるのでしょう。

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