ペットショップチロルの息子です。
併設動物病院のみなとまちアニマルクリニックでも取り扱っているアンチノールですが
幅広い疾患に対応でき副作用もないサプリメントということで多くの方に支持され良い結果が出ていると好評です。
今回はアンチノールがなぜこれほど効果的で安全なサプリメントかを解説してみたいと思います。
犬用サプリメントアンチノールとはどんなものなのか?
ではアンチノールについて解説していきたいと思います。
細かい成分や含まれている量などはHPに記載されていますので、ここでは個人的にアンチノールについて思ったことを述べていきます。
実際どんな症状の犬に与えるべきかは
をご覧下さい。
実際にメーカーの営業の方や開発に関わった方にお話を聞く機会があれば納得いくまで質問攻めにするのですが、その機会があればまたこちらの記事も更新します。
とりあえず公表されている有効成分と原材料についてはvetzpetzのHP上の製品情報を引用してみました。
アンチノール®の原材料について
VetzPetz®アンチノール®は、ニュージーランドの海で、自然のプランクトンを食べて育ったモエギイガイから、独自の特許製法*1により、モエギイガイオイルを抽出(PCSO-524®)してソフトカプセルに入れた製品であり、100%ナチュラルな製品です。
このVetzPetz®アンチノール®の主成分モエギイガイ抽出オイルには、DHAやEPAなどのオメガ-3脂肪酸を含む91種に及ぶ脂肪酸が含まれており、愛犬用栄養補助食品として他に類をみません。*1:GMP基準(国際的な製造品質管理基準)の厳しい規則に従った特許製法です。【原産国】
ニュージーランド【原材料】
オリーブオイル、モエギイガイ非極性脂質(特許取得PCSO-524)、d-α-トコフェロール、カプセル(牛由来ゼラチン、グリセリン、水)
【成分】
水分5.7%、粗タンパク質28.6%、粗脂肪58.5%、粗繊維0.1%未満、粗灰分0.2%
【脂肪酸組成(1粒当たり平均)】
一価不飽和脂肪酸81㎎、多価不飽和脂肪酸33㎎(Ω‐3脂肪酸21㎎含む)、飽和脂肪酸32㎎、他
※天然の脂肪酸の白い結晶が生じることがありますが、安全性に問題はありません。
豊富な脂肪酸を摂取できる炎症作用を抑えるのに有効なサプリメントということなのでそのあたりを個人的にお話していきたいと思います。
アンチノールが犬猫におすすめな理由はこの3つ
簡単に言えば
- 不足しがちな栄養成分が豊富に含まれている。
- 成分が吸収利用しやすい
- 原材料の安全性が高い
ということがあげられます。
1、オメガ3脂肪酸が豊富な犬用のサプリメントである!
オメガ3脂肪酸が摂取できる点は素晴らしい!と言いたいところですが必須脂肪酸補給のサプリメントであれば当然でしょう。
ただ多価不飽和脂肪酸33㎎中にΩ‐3脂肪酸21㎎という数値はかなり高いと思います。
Ω3脂肪酸は熱に弱いことが知られていますので、加熱しない特殊製法で抽出している点は当然ですが、加熱殺菌処理できない為、生産地がどこかは重要になります。汚染された海でとれた貝などから抽出したオイルであれば犬に与えるのは避けたくなるでしょうから。
ニュージーランド産であれば品質は良さそうです。
健康食材として注目されたフラックスシードオイルなどは数値だけならΩ3脂肪酸の割合は高いのですが、残念ながら犬を初めとする多くの動物は植物性のΩ脂肪酸を有効活用できません。
EPAやDHAはオメガ3脂肪酸ですが陸上動物の肉(鹿以外)には含まれておらず、フラックスシードオイルなどからα-リノレン酸(ALA)を摂取してもそこからEPAやDHAに変換される割合は10-15%程度です。
しかしアンチノールはさすがに犬用としてのサプリメントだけあって動物性の脂肪酸からこれだけの数値を実現できている点は評価できそうです。
2、アンチノールに含まれるオメガ3脂肪酸は吸収率が高い脂肪酸!
オメガ3のサプリメントは他にもありますが、アンチノールのオメガ3脂肪酸は吸収率が良いトリグリセリドの形のまま混入されています。天然に存在するグリセリドのほとんどがトリグリセリドですから吸収率が良いことが知られています。
EPAやDHAの含有量だけ見れば他社製品の方が豊富な場合もありますがその多くはジグリセリドにすることで含有量を高めています。しかし人工生成された魚油では吸収率と安全性は低くなるようです。
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アンチノールは91種類の脂肪酸が摂取できるサプリメント
これだけの種類の脂肪酸が含まれているサプリメントは確かに前例がありません。今までもモエギイガイの属する「緑イ貝」で作られたサプリメントはなかったわけではないのですが、製法が変わったからなのか豊富な脂肪酸が摂取できるようです。
ここで有効だと思われる点は摂取量ではなく種類が豊富だという点で有効性が高いと思われます。
必須脂肪酸はΩ3、6のみなので他の脂肪酸を多く摂取する必要はありません。しかし91種類ともなればどれかが突出して多いとは考えにくくバランスは良いと思われます。
3、アンチノールの原材料は衛生的に管理されたニュージーランド産のモエギイガイ
ドッグフードの原材料の産地としてもニュージーランドの品質管理と安全性は高いことで知られていますが、政府が管理する海域で繁殖を行ったモエギイガイが原材料に使われています。
この手の貝は赤潮を形成する藻類を食べるとその身にサキシトキシンを持つことがあるので、ニュージーランドでは政府が海洋バイオトキシン管理プログラムを用いて貝毒の監視管理を徹底しています。
現地では古くからマオリ人が常食していた貝ですし、世界的に見ても優れた管理プログラムで生産されているので安全性は世界トップレベルです。
アンチノールは幅広い年齢の犬に使用可能なサプリメント
天然成分の脂肪酸ですから拒否反応やアレルギーは起こさないでしょうし、栄養素なので薬と違い年齢に関係なく与えられます。
脂肪酸の体内合成も年々衰えてきますから、高齢犬には特に効果を発揮するでしょう。または母親から十分に栄養を与えられなかった幼犬や産まれ付きの疾患を持った犬にも。
単にΩ脂肪酸のバランスを取って炎症抑制するだけではなく不足しがちな栄養素が摂取できる点でもおすすめです。
そもそもこうしたサプリメントを必要とする症状が出ているという点で脂肪酸が不足しているのはほぼ明らかでしょうから、多くの種類の脂肪酸が摂取できるならそれに越したことはないでしょう。その点でも他のサプリメントよりも有効性が高いと言えます。
アンチノールの原材料は天然成分のみ
摂取する栄養素は天然成分の方が良いことは事実です。栄養素は単体で作用することはほとんどなく何かと結合したり触媒として利用するものが必要になったりします。体に吸収される際にも他の栄養素が使われるため、天然成分から抽出した際に含まれる微量な栄養素が栄養効率を高めるようです。
アンチノールは副作用がない
炎症を抑える作用があっても薬ではないので副作用がなく効果的というのは確かに魅力的です。まあ何事も取り過ぎは問題を起こしますから用量を守らなければ効果は発揮できないでしょうけど。
原料はともかく成分は油です。オメガ3の脂肪酸は純粋な栄養素ですし、不足しがちな必須脂肪酸なので副作用が出ることは無いのも当然なのかもしれません。
犬や猫にアンチノールが有効な理由は食事に問題があるからだった
ドッグフードのデメリットについての記事を上げましたが、これは猫にも同様の事が言えます。
多くの動物は生きる為に進化を遂げてきました。
草食動物は植物から栄養を得る事ができるように体を進化させ、肉食動物はその草食動物の数が増えすぎないように彼らを食べて生きる身体になりました。そんな食物連鎖を人間が人工的に再現することは難しいでしょう。
食べ物の為に進化した動物の為に餌を作るというアプローチがすでに自然なことではありませんし。
そういう意味ではアンチノールも同様ですが、非加熱で自然な状態の成分の脂肪酸なので吸収率が高いのもうなずけます。
サプリメントのアンチノールは犬にも猫にもおススメです!
もともとサプリメント推奨派なので反対する理由もなかったのですが、アンチノールは他のサプリよりも脂肪酸を多く含む点とコストパフォーマンスが良い点で販売実績を伸ばしているようです。
薬ではないので非常に使い勝手が良く、関節に特化したサプリなどではグルコサミンやコンドロイチンなども含まれていますが、アンチノールは脂肪酸のみで構成されています。成分が絞られているからこそ幅広い疾患に対応できているのでしょう。
犬猫には治療を受ける習慣がありませんから食事から摂取する栄養成分で体調を改善できるのが一番です。安全性が高く価格も良心的で多くの疾患に効果を発揮できるサプリメントがおすすめなのは言うまでもありません。
商品にしても良い物だし、実際に多くの犬や猫に症状の改善の為の機会を与えたいという考えで、獣医師の利益も確保しながら消費者にも良心的な価格で提供しようというメーカーの姿勢も評価されているようです。
いくら良いものでも購入の機会もなく継続することができる価格設定でなければ意味がないですから。
コスパ最高!EPAとDHAの補給ならアンチノールよりも鮪の油がおススメ!
アンチノールの素晴らしさをお伝えしてまいりましたが、EPAとDHAの補給に限ってはとんでもなくお得で効果的なサプリメントがあります。
EPAとDHAに脂溶性のビタミンが全て含まれた、未精製で未加熱の天然成分のみで抽出された鮪の油です。もちろん無添加・無着色・無香料。そしてコスパは衝撃的価格です!
DHAの補給をという点で言えば価格はアンチノールの4%~1%!EPAでも16%~1.5%!!
ただし未精製なのでアレルゲンとなる可能性がありますからその点はご注意を。
まとめ
以前紹介した乳酸菌生成エキスの「コスモスラクト」も良い商品だと思いましたがこちらも負けていませんね。サプリメントでドッグフードの欠点を補うことができれば健康寿命はさらに延びる事でしょう。
ちなみに猫にとってのアンチノールとはどんなものかは下記投稿をご覧下さい。
犬に必要な栄養管理は種類や環境、年齢によっても変化していきます。経験や知識はいくらあっても足りません。その為には飼い主の努力はもちろんですが良い獣医師との付き合いも必要です。そうでなくてはこうした商品を知ることや病気の予防や治療が適切に行えませんから。
犬という動物は人間の手によって交配が繰り返され多くの問題を抱えることにはなったものの、ペットとしての地位を確立することができました。その為に払った代償は大きいものかもしれませんが、あなたのそばで大きくしっぽを振る愛しい家族の健康を守り続け生涯を共にする幸せを得られたのならけして無駄なことではなかったはずです。
大切な家族と幸せな時間を長く続けるために今できることを怠らずにいて下さい。
本日もお付き合い頂きありがとうございました。
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