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ブルーバッファローのライフソースビッツを分析!これがBLUEのやり方か!

投稿日:2017年7月29日 更新日:

ペット屋の息子です。

先ほどブルーバッファロージャパンの営業マンと話をする機会があったので、製法や原材料の点で疑問に思ったことを質問し、改めて自分なりに「BLUE」というフードについて考えてみました。

先日の

ロイヤルカナンVSブルーバッファロー!それぞれの特徴と問題点

でライフソースビッツの嗜好性が問題と非難しましたが、犬猫の好き嫌いも人間と同じようなもので嫌がらずに食べる個体もいるわけですから、摂取する前提で改めて「BLUE」というフードの評価をしてみようと思います。

良くある原材料にこれが使われているから良いとか悪いではなくフードという製品自体の評価ですから興味のあるかたはお付き合いください。

 ブルーバッファローの「BLUE」を評価してみた

今回はブルーバッファローの最大の特徴でもある「ライフソースビッツ」に重点を置いて「BLUE」シリーズのドッグフードを評価したいと思います。

実際当店でも販売しているフードなので使用したこともありますが、結果から見ても好感の持てるフードです。
というのも一般家庭で飼育している犬と違い与えられた食事を残すということがまずありませんから、ライフソースビッツの嗜好性が良くないという欠点が問題になりません。

便の量や臭いからしても消化吸収率は非常に優れているようで、被毛の状態もセレクトバランスやロイヤルカナンよりも良くなった気がします。
もっともその分コストはぐっと上がったので、コスパを考えればどのフードもそれほどの差はないと思います。

ブルーバッファローの「BLUE」はベーシックなフードだけあり、会社創立のきっかけとなった犬の癌などの疾患を抑えるための「抗酸化栄養素」が機能する点でとてもユニークな発想を形にしたフードだと言えます。

ちなみに2019年の春にはウィルダネスが発売されることになっていますが、そちらにもこのライフソースビッツが使用されていますので、グレインフリードッグフードではかなりおすすめできる製品になっています。

グレインフリードッグフードのおすすめ「ウィルダネス」日本発売決定!

 ブルーバッファローのライフソースビッツの有効性は?

原材料の栄養価を損なわないように独自の「コールドプロセス製法」で作られライフソースビッツは野生動物の食生活から得る栄養価そのものに近い再現性があるのではと思います。

一般に重要視される酵素の働きなどは消化の過程で失われるものばかりですからどうでもいいものですが、加熱による栄養損失がほとんどないのであれば、「ライフソースビッツ」から得られる自然由来の栄養価に加え、加熱でα化したでんぷんからエネルギーを得られるドッグフードのメリットと合わせれば、栄養効率の良い特徴的なフードとして評価して良い商品でしょう。

原材料に何が使われているかはともかくとして、それに含まれる栄養成分に注目してみれば確かに抗酸化作用に特化していると感じます。
薬事法の関係で公表できない事実としてのデータですが、別メーカーのフードを与えられている犬とワクチンの抗体価を比較したところ「BLUE」を与えている犬の方が良い結果だったとの事です。

残念ながらライフソースビッツの製造方法の「コールドプロセス製法」に関しては企業秘密ということで焼成温度等は社員にも教えられないそうです。そのあたりの事を詳しく聞きたかったので理論的に解説できないのが残念ですが、一応「ライフソースビッツ」に使用されている原材料と有効成分の一覧表は記載しておきましょう。

原材料 ビタミンC ビタミンE ポリフェノール カロテノイド
フラボノイド以外のポリフェノール フラボノイド
ケルセチン アントシアニン フラボノイドその他
クランベリー
ブルーベリー
リンゴ
ブラックベリー
ざくろ
ほうれん草
カボチャ

ライフソースビッツに豊富に含まれるビタミンは一般的によく知られる非常にポピュラーなビタミンですが、そもそもビタミンは熱に弱いものが多く、一定以上の熱が加わることでその栄養価は30%ほど損なわれます。ビタミンCに至ってはコールドプロセス製法と比較すると75%の損失があることが明らかになっています。

ライフソースビッツは活性酸素対策におすすめ!

ロイヤルカナンの健康配慮の一つにフリーラジカルの除去をうたっていますが、その点でも「BLUE」は優れた効果をあげられるフードでしょう。

身体の抗酸化能の弱い幼齢期や高齢期の犬猫では過剰な活性酸素は身体の老化を促進させます。それらの除去には食事で接種する抗酸化成分が有効ですから。

後は実際に与えた結果の違いで判断するのみですが。

このライフソースビッツが使用されている点でも評価は高いのですが、個人的にはプロバイオティクスにも重点を置いている点は評価できるポイントです。

 ブルーバッファローはプロバイオティクスにも特化している!

早くから犬や猫に栄養学の知識を取り入れた、腸内の活性化を促すためのドッグフードと言えばユーカヌバの印象が強いのですが、原材料に使用されていたのはビートパルプとフラクトオリゴ糖のみの「ロイヤルバイオティクス」というコンセプトでしたから、菌活の盛んな近年の状況からすれば、内容的には物足りない気もします。

それでも結果として犬や猫の健康維持はそれなりにできているので問題はありませんが、比較してみれば「BLUE」ではプロバイオティクスに5つの成分を使用していることがわかります。

ユーカヌバ成犬用1歳~6歳小型犬用(超小粒 ブルーバッファロー BLUE LPF 成犬用 チキン&玄米
原材料:家禽類(チキン、ターキー、他)、粗びきコムギ、トウモロコシ粉、動物性油脂、粗びきグレインソルガム、発酵用米、粗びきオオムギ、鶏エキス、乾燥ビートパルプ、乾燥卵、フィッシュオイル、亜麻仁、フラクトオリゴ糖、ビタミン類(E、C、β-カロテン、A、パントテン酸カルシウム、ビオチン、B12、B1、ナイアシン、B2、B6、イノシトール、D3、葉酸、塩化コリン)、ミネラル類(塩化カリウム、食塩、ヘキサメタリン酸ナトリウム、炭酸カルシウム、硫酸第一鉄、酸化亜鉛、硫酸マンガン、硫酸銅、酸化マンガン、ヨウ化カリウム、炭酸コバルト)、DL-メチオニン、ローズマリー抽出物 チキンミール、玄米、大麦、オートミール、鶏脂 (混合トコフェロールにて酸化防止)、トマトポマス、エンドウマメ、亜麻仁 (オメガ-3脂肪酸およびオメガ-6脂肪酸源)、チキンエキス、馬鈴薯、アルファルファミール、馬鈴薯でんぷん、乾燥チコリ根、サツマイモ、人参、ガーリック、ユッカ抽出物、パセリ、ケルプ、ブルーベリー、クランベリー、リンゴ、ほうれん草、ブラックベリー、ザクロ、カボチャ、大麦若葉、ターメリック、グルコサミン塩酸塩、乾燥酵母、乾燥エンテロコッカス・フェシウム発酵産物、乾燥ラクトバチルス・アシドフィルス発酵産物、乾燥黒麹菌発酵産物、乾燥トリコデルマ・ロンギブラキアタム発酵産物、乾燥バチルス・サブチルス発酵産物、アミノ酸類 (DL-メチオニン、L-リジン、タウリン、L-カルニチン) 、ミネラル類 (炭酸カルシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸第一鉄、鉄アミノ酸キレート、亜鉛アミノ酸キレート、硫酸亜鉛、硫酸銅、銅アミノ酸キレート、硫酸マンガン、マンガンアミノ酸キレート、ヨウ素酸カルシウム、亜セレン酸ナトリウム) 、ビタミン類 (塩化コリン、E、L-アスコルビン酸-2-ポリリン酸、ニコチン酸、パントテン酸カルシウム、ビオチン、A、B1、B2、D3、B12、B6、ベータカロテン、葉酸) 、カラメル色素、酸化防止剤 (混合トコフェロール、ローズマリー抽出物)

腸内細菌の活性化を図るという点では、比較すればその差は歴然でしょう。
乳酸球菌だけでなく、熱や酸に強いとされる乳酸桿菌類も含まれていますし、腸内に定住することはないとしてもフードから継続的に摂取できる点では腸内細菌叢の健康維持においてとても有効なはずです。

そのあたりの話は以前にもしましたが

犬と乳酸菌についての考察その1。生食と食糞は細菌摂取の為なのか?

生食と比較したドッグフードの欠点の一つでもありますから、こうした配慮がされている点ではハロー同様に犬の健康維持に有効なフードと言えるでしょう。

ブルーバッファローが作られた経緯は、創設者の飼っていた愛犬の「ブルー」にガンが見つかったことがきっかけで犬の健康を維持する為のフードを作ろうとの思いからでしたが、その点がハローが製品として販売される経緯に酷似しています。こちらは猫の病気がきっかけでという話です。

しかし「BLUE」は個人的にキャットフードとしての方が魅力を感じるフードです。

ブルーバッファローは猫にこそおススメ!評判の理由を解説!

というのも日本の市場はロイヤルカナンの独壇場と言っていいほどプレミアムフードのシェアを集めていましたから、それ以外でおススメできるフードは他メーカーでは見当たりませんでした。

猫は真正の肉食ですから、植物性の食品からだけでは栄養を接種できないのは栄養学的に見ても明らかですし、雑食性の犬よりもフードという保存食が問題となることが多いからです。

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 ブルーバッファローがなぜ猫におススメなのか?

このブログでは犬の栄養学の話ばかりしていますが、実際には猫にこそ栄養学からアプローチしたフードが必要だとは以前から思っています。先日そのことを投稿させて頂きましたが

猫の健康寿命を延ばすには食事が大切!5つの理由を生物学的に解説!

ドッグフードとキャットフードの5つの違いを栄養学的に解説してみた

以前の記事で話したように、ドッグフードの欠点に挙げた点は当然キャットフードの欠点にも言えることですし、猫の方が野生動物に近い食生活をするべきペットですから、ロイヤルカナンの栄養学を基本に科学的アプローチから作られたフードに対抗できるのはハローか「BLUE」位の物です。

しかしハローと「BLUE」を比較すれば原材料の安全性等のこだわりはハローに軍配が上がるように思えますが、プロバイオティクスの点では使用されている乳酸菌の種類からしても「BLUE」の方がそれを上回ります。
さらに抗酸化作用に富んだ「ライフソースビッツ」を別に製造し混入している面でも、総合的に比較すれば「BLUE」の方が評価できるポイントは多いのです。

 

ブルーバッファローの副産物ミール不使用のこだわりには不満あり

鶏は反芻胃を持たない動物ですし、加熱してしまえば有益なバクテリアも死滅しますが、自然派フードをうたいながら主原料の肉質は部位のみを使用し、わざわざ副産物ミールを使用していないとの記載があるのは個人的に不満な点です。

これは他のナチュラルフードメーカーのコンセプトにも言えることですが、野生動物同様の食生活に近いフードをというのなら内臓や体液、骨などの全てを余すことなく食べることでこそ生物の栄養を補完できるというのが正しいはずなのに、それをせず野生動物がおよそ口にしないであろう食品で栄養バランスを整えようという矛盾が腑に落ちません。

もっとも加熱して栄養損失や熱変性が起これば原材料に牛や馬や羊を丸々1頭使用したとしても同じことですから、ドッグフードという人工飼料として考えれば、コンセプト、原材料、製法などから見ても優れたフードである事は明らかです。アメリカ本国での販売実績が、ナチュラルフード部門でトップという点でもそれを裏付けていると言えるでしょう。

ブルーバッファローの「BLUE」がグルテンフリーなのは◎

ブルーバッファローにはグレインフリーの高タンパクなシリーズのフードもありますが、ベーシックなフードの「BLUE」ではグルテンフリーにに留めている点では好感が持てます。アレルギーへの配慮もあったのでしょうが、個人的には栄養学から考えても犬に穀物を与えることは必要と思える点も多いですから。

グレインフリードッグフードのデメリット!犬に不向きな3つの理由

グレインフリーのフードを与えるべきかどうかは犬種や健康状態、飼育環境によって判断するべきでしょう。
穀物を与えることを否定するのは狼から進化した過程を否定することでもあるのではないでしょうか。そうでなければ家畜化しても狼のままで良かったはずです。

まとめ

価格は高めですがフードのパフォーマンスからすれば問題はないと思います。
プロバイオティクス、抗酸化成分の摂取など栄養学的に優れた総合栄養食としての評価は高いフードです。

唯一の問題は「ライフソースビッツ」の嗜好性です。いくら優れた栄養価を再現したとしてもライフソースビッツと合わさっての「BLUE」というフードですから、食べ残すようではお話になりません。結局最後はいつものセリフを言うことになりますが、フードの良し悪しは結果が全てです。

与えてみての結果は各々で確かめてみて下さい。返金保証もあることですから。

本日も最後までお付き合い頂きありがとうございました。

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