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犬の去勢や避妊後は健康管理が難しいし健康で長生きするとは限らない

投稿日:

ペットショップチロルの息子です。

犬猫の去勢や避妊は今や当たり前に行われていますが
するしないは一体どちらの方が良いのでしょう?

答えが出ることはないのかもしれませんが
そのことについて考え悩み続けるのは
この仕事をしている以上課せられた課題とも思います。

そしてあなたが飼い主ならば考え続けるべき問題です。

僕はどちらかと言えばしない派なので
今日もその理由について考えを述べたいと思います。

去勢や避妊のデメリット。手術後は健康管理が難しくなる!

避妊去勢のことになると感情論に走りがちですが
納得できない話でもないと思うのでまあ聞いてください。

以前にも避妊・去勢については何度か話していますので
下記投稿内容に目を通してくれた方もいるでしょう。

犬の出産を通じて避妊や去勢について考えて得た理想の飼育

この話の中でも犬猫にはもともと性別が備わっているのだから
それを尊重して飼育するべきなのでは?

と話していますがそれが自然な姿ということは
否定しようのない事実ですし
それを人間の手で失くしてしまうことは
デメリットもやはり大きいと感じています。

統計学的な話でも医学的根拠もないことなので
はっきりそうだと断言することが出来ませんが
個人的には避妊や去勢後は健康管理が難しく
寿命も短くなるのではないかと考えています。

去勢・避妊手術後の栄養管理に適したドッグフードのパフォーマンスに疑問あり

以前ドッグフードは犬猫の身体に対応した製品ではないと
下記投稿でも話しましたが

ドッグフードのおすすめは?に最適なフードを動物の食生活から考える

1万年前から家畜として人の生活に寄り添ってきた犬に
初めて去勢や避妊手術が行われたのはいつでしょう?
おそらくフードの歴史とそう変わらないと思います。

ペットフードの歴史は100年ほどですし
避妊や去勢手術後の犬猫のためのフードの発売は
それこそここ数年の話だと思います。

ただでさえ食生活の変化でアレルギー症状や
尿路疾患などが増えたと言われていますから
避妊や去勢手術を行った後の健康管理は
そうとう難しいのでは?と個人的には思うのです。

性別を失った彼らのことを人間はどれだけ知っているのか?

今でこそ避妊や去勢は当たり前のように行われていますが
少なくとも数十年前の日本では決して一般的ではありませんでした。

長い年月をかけ繁殖を繰り返し犬種の多様性を求めた人間が
今度はその繁殖にストップをかけたのです。

去勢・避妊手術という行為で。

動物医療の進歩は確かに目覚ましいものがあります。
しかし手術後の彼らの身体や心の変化をいくら数値化しても
人との営みの中で彼らがどう変わったのかを
真に知るには至ってはいないはずです。

まだまだ去勢や避妊をしていない犬猫の方が多く
症例数も少ないでしょう。

現在発売されている避妊・去勢手術後に与えるドッグフードが
彼らの健康を維持することが本当に出来るのか。

その疑問が解決できる日が訪れることを願っています。

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避妊・去勢手術を行うかどうかは飼い主の意志であり犬の意志ではない

現在は日本でもほとんどの獣医師が
避妊や去勢手術を行うべきだと話していますが
本当にそれが正しいことなのでしょうか?

犬にも意思や感情がありますがいずれにしても
自らが望んだ結果では決してありません。
犬種の細分化、種の繁栄も性別を失うことも。
全ては人間が決め行ってきたことです。

ですから目的が愛犬の病気予防や健康維持であるのなら
することによってどんなメリットやデメリットがあるかを
納得いくまで調べ多くの話を聞き後悔のない決断をしましょう。

去勢や避妊を行うことは飼い主の意志であり
決断したことの責任を負うべき立場なのです。

犬が避妊、去勢手術で性別を失うことのリスク

しかし内分泌系の約1/4を瞬時に失うことは
犬にとって予想もしていない未知の出来事です。
手術後の彼らにどんな影響があるのかは
いくつかの結果がデータとして示されていますが
良いこともあれば悪いこともあります。

手術後の彼らの身体の変化や行動様式の変化は
全てが解明されたわけではないでしょう。

今まで備わっていた性別という一つの個性を
失えばその影響は大きいはずです。

性別は考え方や行動にも大きな影響を与えますし
性ホルモンは

  • コレステロール値
  • ホメオスタシス(恒常性)
  • エネルギーレベル
  • 体調
  • 免疫系の働き

など様々な面においても役割を果たしています。

以前にも話したようにホルモンバランスが変化することによって
身体に変化が起こることは事実あります。
そうでなければ病気のリスクが下がることはないのです。

そして行われた手術が等しく同じような結果をもたらすとも限りません。

外科的手術は行う獣医師の力量でも結果は変わるでしょう。
麻酔を施すことや腹腔内部を外気に触れさせることは
少なからずリスクを伴うものです。

もちろん避妊や去勢手術を行わないことで罹患し
いずれ手術が必要になる可能性は高いでしょうけど。

愛犬を去勢や避妊するもしないも飼い主の自由!決断を受け入れよう

去勢・避妊手術をするかしないかは多くの人で意見も変わり
国ごとに行うべきかどうかの法令も違います。

きっとまたこの話をしたことで迷いが深くなった方もいるでしょう。
しかしその分決断を受け入れることが出来るよう
考えるきっかけになったのではないでしょうか。
特に手術をしてしまえばもう元には戻せませんから。

愛犬が性別という個性を失った結果が正しいかどうかは誰にも決められません。
それは去勢や避妊手術を行わなかった結果も同様です。

飼い主に出来ることは自分がした決断を受け止めることであり
その後の彼らとの生活を幸せなものにするために
何をしなければならないかを知り行っていくことだけです。

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

-フード, 勝手な考察, 店長のひとりごと, 犬の話, 避妊・去勢

執筆者:


  1. ジュリエット より:

    度々失礼いたします。

    獣医の勧めるがままメリットしか教えてもらえず、私たちも犬を飼う(正確には私の弟が連れてきた犬だったのですが一切面倒見ないので私と私の両親とで世話しているという形)のが初めてで何の知識も無く子宮系の病気にならないという理由だけで避妊手術してしまったわけですがハッキリ言って後悔しています。

    実際、体重管理で苦労していますので。

    それで聞きたいことは記事内にある(個人的には避妊や去勢後は健康管理が難しく
    寿命も短くなるのではないかと考えています。)の寿命も短くなるについてですがサプリメント等で体に良いとされている物で補っていても長生きはしませんかね?

    毎月3万円程サプリメント代に注込んでいるのですが無駄でしょうか?

    それとサプリメントに関係なく避妊手術してしまった犬はしない犬に比べて確実に短命になるのでしょうか?(どれほど健康に気を使っていても?)

    • 牧田 亮介 より:

      ジュリエットさま

      こんにちは。いつもコメントありがとうございます。

      早速回答ですが、申し訳ありません。
      ブログ内容に根拠はなくあくまで僕がそう感じるという話ですから、寿命が縮むというのも憶測でしかありません。

      ただ子宮や精巣には性に関わるホルモンの生成という役割もありますから、バランスが狂ったり身体の状態が大きく変わることは珍しくないでしょう。
      被毛の変化や肥満のリスクが上がることがそれを物語っています。

      どんなサプリメントを与えているのかわからないのでお答えしづらいのですが、手術で起こった問題を解決する効果は期待できないと思います。
      ただ犬に対して効果的な物であれば寿命は延びる可能性はありますので無駄ではないでしょう。

      仮に僕の言う手術の影響で寿命が短くなるとして、そのサプリメントが避妊した犬に与えるためのものでなければ、手術したしないに関わらず同様に効果が発揮されると思いますので寿命の差はなくならないでしょうね。
      しかし今与えているサプリメントが避妊で起こった問題を改善することが出来るものであれば健康寿命を取り戻せる可能性はあると思いますので、手術しなかった個体同様に寿命は伸ばせる可能性があります。

      ホルモンも体内で栄養成分をもとに生成されるものですが、いくら栄養を摂取しても造り出す器官が無いとなれば意味がありませんので、結局のところは避妊や去勢で起こった変化で生じた問題に対処するために、何かしらの方法で解決するしかありません。
      肥満という問題も、ホルモンバランスの変化という原因を解消できないので、肥満そのものに対して改善のための取り組みを行うのです。

      手術するしないで寿命に影響が出たかどうかは、犬の種類やら個体差やらを考えれば正確な数値差が出ても信憑性が今一つな気がしますね。同じ個体で確認はできませんし。

      ただ避妊や去勢後に体調管理に苦労している方が多くいることは事実でしょう。ジュリエットさまもそのおひとりですし、、実際デメリットも感じている方はかなりいらっしゃると思います。

      今回はちょっと大げさな言い方で注意喚起を促そうという話なので誇張していますから、もちろん手術して良かったと思う方も多いとは思います。

      ただ犬の個体差などもあるのでしない方が良いケースもあるんでしょうね。
      なのでのべつまくなし手術を進める獣医師は個人的に好きになれません。
      子宮や精巣を繁殖だけのものと捉え、生命維持活動には必要なく、排除しても問題ないと考えるのは動物の性別という個性を否定しているように思えます。

      犬や猫という動物にも種類がありその中にまた個がいるわけですから、いろんなことを考慮するべきでしょうね。
      問題が起こらないうちに、起こりそうもないうちに焦って決断するべきではないと思います。

      獣医と言えど知識の情報源は飼い主とそう変わりませんからね。
      臨床経験の少ない型ならなおのこと、実体験より論文などで学術的に知識を得るというスタンスなので、情報の信頼性は高くとも誰かの経験や意見を借りているようなものです。
      自身が多くの犬猫を長期間飼育した経験があればまた違った見方もできるのでしょうが・・・

      対して僕なんかは病気に関しては素人同然ですので、治療や原因なども調べなければわかりませんし、それこそ獣医師や文献やネットの情報などの借り物でしかありません。
      ただ繁殖経験や育成には長く関わってきているので、その経験からすれば犬は動物ですから、現状の日本の動物医療には時に疑問を抱くこともあります。
      意志や感情のある動物ですから機械と同じようにはいきませんからね。

      データや理論だけでは動物の健康を守ることは出来ません。
      愛犬を一番に理解し信頼関係で結ばれていればできることは多くありますし、同じことを行ったとしても結果が変わることもあるはずです。

      やっぱり愛情が犬に最も必要な栄養なのかもしれません。

      • ジュリエッタ より:

        返答ありがとうございます。

        避妊手術に対しては既にしてしまった事で後戻り出来ないし後悔しても仕方ないので今からの犬の余生に対して前向きに今まで以上に愛情持って接していこうと思います。

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