ペットショップチロルの息子です。
子犬を譲渡する際や譲渡した後に、犬に付けるのなら首輪と胴輪(ハーネス)どちらがいいのと聞かれることがありますので本日はその話題。
犬を飼ったら散歩に行かないわけにはいきませんから、それまでにはどちらかを選択し慣らす必要があります。
というわけで今日以下の2点
- 首輪や胴輪はいつまでに用意するのか
- 首輪と胴輪では実際にそちらを選択するべきなのか?
を、ペットショップとして犬と接してきた経験から、それぞれのメリットやデメリットを踏まえて解説します。
子犬を飼ったら首輪や胴輪はいつまでに用意するのか?
子犬を飼い始めて10日~2週間もすれば勝手もわかってきて大分余裕が出てくることだと思いますが、生後2か月の犬を飼えばちょうど2度目のワクチンを接種する時期にあたる80日~100日までには首輪なり胴輪に慣らしましょう。
犬の社会化を考えれば2度目のワクチンが済んだ頃からいろんな経験をさせておくべきでしょうし、散歩に出ても困らないようにある程度は人や犬、外の世界にも慣らしておく必要があります。
本格的な散歩に行くまでにリードをつけて歩く練習もしておきたいところですから、健康状態や飼い主との信頼関係が良好なら2度目のワクチンが済んだら首輪か胴輪のどちらかを用意します。
まずはどちらを選択するべきかですが詳しく解説していきましょう。
犬の散歩には首輪か胴輪(ハーネス)どちらがおすすめか?
個人的には断然首輪をおすすめしますが、犬によっては胴輪をおすすめする場合があります。いつも通り曖昧な答えですがハッキリ言ってケースバイケースですから、一概にどちらがいいとは言えません。
まずはなぜ僕が首輪をおすすめするかについて解説します。
子犬に首輪をおすすめする2つの理由
首輪が良いというのは胴輪と比べればという話ですが、メリットの一つに顔の向きが変えられるという点がまず挙げられます。
当たり前ですが犬は進行方向に顔を向けますから逆に言えば飼い主が進みたい方向を向かせればいいわけです。その点が胴輪では難しいと言えます。
もう一つは犬が進もうとしたときに制止し易いという点があげられます。
首に負荷が掛かれば犬もいい気はしませんから、行動を制止するためには胴輪よりも効果的です。散歩のしつけを始めるには胴輪よりも首輪を選ぶべきでしょう。
しかしそれがデメリットにもなりえます。
子犬に首輪をつけるデメリット
やはり負荷という点を考えたら首輪の方がリスクがある事は事実です。
本人や犬自身に問題はなくとも外に出れば様々な脅威があります。他人や別の犬や猫、車やバイク、自転車等。事故を防ごうとして犬にダメージを与えてしまうことがあります。
まだ小さな犬ではとっさの時に引っ張ったりすれば首にかかる負担はかなり大きなものになります。
急に他の犬が飛びついて来たり、交差点の角で自転車が飛び出して来たりすればとっさに強くひいてしまうこともあるでしょう。また走っている最中に飼い主が転んで進もうとしている犬の首に負荷がかかるなど。
そういった状況を考えれば胴輪の方が安全なのは間違いないでしょう。
他にも胴輪に比べれば外れやすいというデメリットもあります。過度な肥満の犬では首輪のサイズがあっていたとしても嫌がって無理やり外してしまう可能性が無いとは言えません。
[ad#co-1]犬の散歩に胴輪(ハーネス)をつけるメリットとデメリットは?
最近では首輪ではなく胴輪を選ぶ方が多いかもしれません。
胴輪には首輪にはないメリットがありますので、上手く使えば犬のためにも飼い主の為にもなりますが、多くの飼い主は選択を誤って犬の問題行動を助長している様な気がします。
そうならないように正しい選択をするために胴輪のメリットとデメリットをしっかりと理解して下さい。
子犬に胴輪をつけるメリット
まず胴輪のメリットですが、犬にとっては胴輪での散歩の方が圧倒的に負担が無いのは確かです。首に負荷がかかるようなこともないので危険も少なく、とっさの時に引っ張ったとしても事故になるようなリスクは首輪よりも低いと言えます。
まだ幼い犬では骨も筋肉も未発達ですから少しの衝撃でもケガに繋がりやすいのでその点は安心できるかもしれません。
さらに重心に近い位置に負荷がかかるので体の歪みなども起しにくいはずです。特に走ることに特化した犬では、細く長い身体の中で首に負担が掛かり過ぎるのは他の犬種よりもリスクは高いでしょう。
しかしこれは犬にとってのメリットです。逆に言えば飼い主にとってはデメリットにもなります。
子犬に胴輪をつけるデメリット
そもそも胴輪(ハーネス)は盲導犬の為に作られた物のはずです。その特徴から人を犬が誘導して歩くためには非常に適しています。
つまり犬が主体となって人の歩行をスムーズにするためにする物です。人が犬を操るという目的とは真逆の物です。
もちろん一般の胴輪と盲導犬の胴輪とは違いますが、首輪のように顔の向きを変える事ができず、引っ張っても負担が無いため犬を制止することは難しくなります。
引っ張る犬が苦しいから首輪ではなく胴輪を選ぶということは、もっと引っ張りやすくしてあげたよという意味でしかありません。
胴輪にしたことで犬は前より苦しくないし、飼い主からの合図も伝わりにくくなったためより飼い主を引っ張ろうとするのは当然です。しつけのために胴輪を選ぶということはあり得ないでしょう。
まとめ
本来なら引っ張る犬にしないのが目標ですし、そうなってしまったらどう改善するかをまず考えるべきですから、これから散歩に行こうという子犬であれば胴輪よりも首輪でしょう。
ちなみに引っ張り防止首輪の中には「スパイクチョークチェーン」というえげつない形状の物もあります。
プロでもこれをためらいなく使おうと思う人はいないと思いますが、こうした首輪を使う必要が無いようにしたいですね。
まあ実際に負荷はかかるわけですから多少はつらいはずです。しかし首を締めるようなことにはならないのでそこを誤解している方もいる様です。
犬や飼い主の状況等に合わせてさまざまな用品が販売されるようになりました。これ自体は喜ばしいことですが、選択肢が増えた分どういったケースにどんな物を使えばいいのかの判断が求められるようになってきました。胴輪もそのうちの一つでしょう。
伸縮リードの使い方も多くの人が間違っているのでその話もいずれしたいと思います。
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
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