ジルケーンが製造中止に?成分の効果と副作用を分析し代替え品のご提案

ペットショップチロルの息子です。

ジルケーンがいつの間にか製造中止になってました。
すみません。製造元が変わっただけで販売されているとの情報をいただきました。
最後に販売ページのご案内をしますね。

ですがまだ在庫がいくつかありますし、個人的な興味があったので自分の学習のためにも効果や副作用を解説しようと思います。

自分で使用してみたわけではないので何とも言えませんが、代替え品が発売されるかわからないのでジルケーンの成分とその効果を解説した上で代替え案をご提案しましょう。

というわけでジルケーンの話

犬猫の分離不安に効果があるといわれるジルケーンとは何か?

そもそもジルケーンを知らない人のために「ジルケーンとは何か?」をまずお話ししましょう。もしかしたら動物病院ですすめられてどんなものかを知らずに使っている方もいたでしょうから。

ジルケーンとは?

ジルケーンは母乳などに含まれているカゼインというタンパク質から作られたサプリメントです。

動物病院で分離不安と診断された犬や猫のストレス症状の緩和に使われますが、なぜ効果的なのかまでを理解している方はほとんどいないでしょう。

効果やその理由について出来るだけわかりやすく説明してみたいと思います。

ジルケーンの効果と副作用について理由も解説してみた

ジルケーンがなぜ効果を発揮するか、そして副作用があるのかを今更ですが僕なりに解説してみましょう。

ジルケーンを犬猫に与えた時の効果

犬にも猫にも同じような効果があるということですが、ジルケーンは分離不安や興奮時の鎮静、不眠の改善などに効果があると言われています。

精神を安定させる作用があるのは確かなようです。ささいなことにも神経過敏な犬や猫は、ちょっとした環境の変化でもストレス症状が現れます。

ジルケーンの口コミなんかもネット上に見かけることがありますが、もともと母乳の栄養成分から作られているため意外なほど効果があるようです。

  • 分離不安で夜独りになると夜通し泣き続けていた犬や猫がぐっすり眠ってくれた。
  • 雷や大きな音に動じなくなった。
  • 猫の膀胱炎が改善した。

などです。

このことから考えればやはり食生活とストレスは無関係とは言えませんね。以前話したロイヤルカナンのpHコントロールcltにもジルケーンと同じ効果のある加水分解ミルクタンパク(加水分解アルファS1トリプシンカゼイン)が使われていますので猫の特発性膀胱炎の改善にも効果があるということになります。

突発性膀胱炎の猫にphコントロール+cltがなぜ効果的なのかを解説

ジルケーンがなぜ効果的か

母乳や牛乳の主成分であるカゼインを膵液に含まれるトリプシンという消化酵素で加水分解することでデカペプチド(α—カソゼピン)というリラックス効果のあるペプチドが生成されます。

母乳を飲んだ赤ちゃんがぐっすり眠るのはなぜか?という疑問から研究されこのデカペプチドの効果が実証されました。

犬の成長で摂取するたんぱく質と消化酵素の変化が起こる

哺乳動物は成長とともに母乳から離れ栄養摂取を食事から行うようになります。食事内容が変わればそれを栄養に変換するために身体の機能にも変化が起こります。

母乳から摂取するタンパク質はカゼインですからそれを分解する酵素のトリプシンが必要です。しかし肉やそれを主原料とするドッグフードのタンパク質を分解するのにはヘプシンが有効です。

食事の形状も液体から個体に変わるのでおそらくそれも影響があるのだと思いますが、いずれにしてもデカペプチドが効率よく生成できなくなるので、ジルケーンを与えることの効果は高いのです。

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ジルケーンを犬猫に与えた時の副作用は?

ジルケーンは副作用という点でもほとんど心配がありません。

母乳で育った犬であれば成長の過程でカゼインを摂取してきたわけですから母乳でアレルギーが起きなければ問題はないでしょう。

ジルケーンの成分(原材料)は

  • マルトデキストリン
  • カゼイン
  • ステアリン酸マグネシウム

の3つのみです。

マルトデキストリンについては純粋なエネルギー源のブドウ糖(グルコース)と同様に素早く吸収される多糖類ですから特に害はありません。カゼインは症状の緩和に効果のある成分です。
ステアリン酸マグネシウムに健康効果はありませんが、問題になるような摂取量にはなりませんから心配することもないでしょう。用法用量さえ守っていればジルケーンが原因で副作用が出ることは考えにくいと思います。

ジルケーンの代替品はあるのか?

ジルケーンの代替え品は残念ながらまだ発売されていません。

すみません。嘘ついてました・・・
製造元が変わって販売が再開されていましたね。
みーたん様、情報提供ありがとうございます。
というわけで販売ページのご案内をしておきます。

ベトキノール ジルケーン75㎎ 30粒

ベトキノール ジルケーン 225mg 30粒

 

他にも人間用のサプリメントは成分や原材料の点で犬や猫に与えても問題がなさそうなものが販売されています。

ジルケーンの代替えとしてバイオアクティブ ミルクペプチドはどうか?

楽天市場で販売されている「バイオアクティブミルクペプチド」は代替え品としておすすめできると思います。

原材料の成分も

  • 微結晶性セルロース
  • 野菜由来セルロース(カプセル)
  • シリカ
  • 野菜由来ステアリン

ですので安心かと思います。

有効成分であるカゼインデカペプチドが150㎎ですのでジルケーン75㎎の倍となっています。

つまり与える量は約半分ですので、5㎏未満の犬猫であれば1日半錠、5~10㎏の犬猫には1日1錠です。

ジルケーン同様の効果を期待できるキャットフードがある

人間用のサプリメントを与えるのは不安という方には以下の製品もあります。

猫では特発性膀胱炎はストレス反応が影響していると考えられるため、ジルケーンの原材料成分でもある加水分解ミルクタンパク(加水分解アルファS1トリプシンカゼイン)が使用されているフードが販売されています。

ヒルズ製品ではC/Dマルチケアコンフォートロイヤルカナン製品ではpHコントロール+cltがそれにあたります。

突発性膀胱炎の猫にphコントロール+cltがなぜ効果的なのかを解説

そしていつの間にか販売された新製品のプロ ショーパフォーマンス ビューティー キャットという製品にも同様の成分が含まれているようです。

まとめ

ジルケーンがなぜ製造中止になったかはわかりませんが必要とする犬猫がいなくなったわけではありませんので、また別の製品が販売されるかもしれませんね。

残念ながら犬用のフードではジルケーン同様の成分が含まれたものが発売されていません。

犬にもプロショーパフォーマンス製品はありますがジルケーン同様の効果はありません。

加水分解ミルクタンパクが有効成分なのは人間用サプリメントも同じですので心配はないと思いますが、与える際にはあくまで自己責任でお願い致します。

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。本年も宜しくお願い致します。

 

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