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犬のストレスの原因と解消についてこれだけは言っておく!

ストレス

ペット屋の息子です。

ストレスという言葉が随分と一般化してきました。
しかもそれが人間社会だけではなく犬に対しても使われるようになってきています。振り返ってみてもいつからと正確な日時はわかりませんが、犬のプロと呼ばれる立場の訓練士や獣医師までもが頻繁にそうした言葉を使うようになりました。

ここ数年で犬の飼育環境や関係性が少しづつ変わってきたせいで、犬にとっても人間にとっても今の生活の中には確かにストレスというものがあるのかもしれません。しかしそれが問題行動や病気の原因になるという見解ならば、そこは否定してみたいと思います。

ストレスがどういうものでどう付き合うべきか、今日はそんなストレスの話。

犬がストレスで体調不良を起こす?

人間もそうですが、体調不良や病気の原因を何でもかんでもストレスと片付けてしまう事に疑問を感じます。
そもそもストレスとは原因という意味の物ではありません。ストレッサーと呼ばれる原因から生じる反応の事をストレスと呼ぶのです。

職場の人間関係にストレスが溜まる、夏の暑さがストレスになって体調を崩した。

そうした使い方はすべて間違いです。
不快な刺激によって生じる心身の反応が「ストレス」なのですが、人々はこの「不快な刺激」こそを「ストレス」だと認識しています。
多くの人はそこにさしたる違いは無くどうでもいいと考えるかもしれません。しかしそれが当たり前になっていることで問題が生じているように思います。

犬のストレスをどう解消するか

ストレスと聞けば解消方法を考える方も多いでしょう。何かしら不快な刺激を受けて発生したストレスは発散しなければと。
楽しい事や気を紛らわす方法を探すか、知っていれば実行するかもしれません。ストレスとはそうして付き合うものだと。

人間ならばそれでいいかもしれません。しかし犬ではなかなかそうはいきません。何に対してどう感じるかを飼い主が理解できていないこともある上に、犬自身がストレスを解消する方法を考え実行することは難しく、そうした行動を取ったとしても飼い主にとって喜ばしくない事である可能性が高いでしょう。

雨の日に外で遊べない事でイライラが募り、家具などを破壊する、子供にしつこく嫌なことをされて吠える噛むなど。

相手が人間であれば場合によって納得する理由を話したり、代案を提案しストレスを解消する事が出来るかもしれませんが、犬の性格や飼い主との関係性、犬との距離感。それらを考えれば、犬に人間のような理解力や聞き分けの良さを望むのは酷かもしれません。擬人化した飼育で愛情を注いでいれば尚更です。

犬のストレスにどう対処するか?

その考えでは良い結果は導き出せないと思います。となれば方法は1つ「ストレッサー」の排除でしょう。
ストレスをどう解消するかとストレッサーをどう解消するか、認識は同じでいいと言えないのはこうした理由からです。
犬に対してのストレッサーの排除は人間の抱えるストレス問題と同様に簡単ではありません。ストレスで悩む方は、ストレッサーが排除できない問題と思い余計にストレスを抱え込んでいる。そんな状況も珍しくないようです。

人間と同じストレス問題を抱えてしまったのは

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の中で触れた関係性の変化によるところが大きいでしょう。ペットとして快適な暮らしを手に入れた代償と言えます。

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ストレスとの付き合い方を野生動物に学ぶ

もっとも野生動物にもストレスが無いわけではありません。常に他者との競争社会に居るわけですから、ある意味家畜化されたペットの犬や猫などよりはよっぽど大きなストレスを抱えているかもしれません。しかし彼らにとってはその過酷な環境は、産まれた時から死ぬ時まで変わらない当たり前の環境です。他の暮らしを体験したことの無い動物たちは、その中で生きていく事を受け入れるしかありません。
野生に暮らす動物たちは人間やペットよりもストレスとの付き合い方に長けているようです。

ストレスから逃れることはおそらく不可能です。環境が改善されても対人関係が全くなくなるという事は考えられませんし、犬も人も他者の影響を受けやすく、生きて行く上での行動に何かしらのストレスはつきものですから。どう付き合うかを考える事が大切です。

結局のところ犬も人間も幼少期から様々な体験をすることで、他者との距離感や関係性、起きた事にどう対処していくかを学習し、ストレスの原因になり得る事象に慣れ親しんでおくことが必要なのでしょう。野生動物ほど過酷な環境にいるわけでもないですし、彼らの生活を思いストレスを優位に使い生き抜いていく力を養う事が健全な生き方と考えてみる事も解決の一つではないでしょうか。

犬のストレスとコルチゾール

ストレスは犬や人間を始めとする動物にとって必要な反応です。

ストレッサーによって不快な刺激を受けることで体には以下のようなストレス反応が起こります。

交感神経が優位になりストレスホルモン(コルチゾール)が分泌される

ストレスは不快な刺激によっておこる防御反応とも言えます。
副腎皮質から分泌されるコルチゾールは生体にとっての必須ホルモンで、低血糖時やストレスに反応して分泌量が増加する為、ストレスホルモンとも呼ばれています。炎症を抑えたり、血糖値や血圧を上げる事で、脳や身体の機能を有事に備え最大限に活用できる体制を整えます。

自律神経には交感神経と副交感神経がありますが、ストレス刺激を受けることで交感神経が優位に働きます。身体を緊張状態へと変化をさせ「闘争か逃走」の為の準備をするからです。

こうして考えればストレスは動物が生きて行く上で必要な反応と言えなくもありません。

犬にストレスを与えない為には犬選びから考える

犬は置かれている環境や性格によってストレスを受けやすい、受けにくいがあります。

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を読んで頂いた方は気付いていると思いますが、こうした外見的特徴も性格の差から来ていると言えますので、ストレスの感じ方の違いに影響はあるでしょう。
犬のストレスは飼い主が犬に合った環境を用意できていない事でも起こりえますから、そういった点を考える上でも犬種的な特徴をよく考え理解し、環境や関係性を正すことで改善できるかもしれません。

犬を飼う目的は人によってさまざまですが、昨今ではその存在にいやしをもとめるかた癒しを求める方も多いようです。しかし犬にストレスを与えてしまう事になれば問題行動が増える事は無理もないことですから、自分に合った犬種を選ぶ事はおろそかにできません。犬種だけでなく犬質も重要です。ストレスと体型のバランスには関係がないとも言えません。詳しくは後日お話しますが、犬のストレスを考えるのなら

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これから犬を飼う方には読んで頂きたい話です。

まとめ

犬にとってもストレス問題は無視できないものになりました。僕が子供の頃はまだ犬は雑種がほとんどで外で繋がれていましたから、環境からしても犬のストレスに配慮するなんてことは誰も考えてなかった時代です。

そうした状況から見れば犬も人間もだいぶ変わりました。こんなに頻繁にストレスという言葉を見聞きするとは思いもよりませんでした。
もしかしたら近い将来動物病院にも当たり前のように心療内科ができるかもしれませんね。

しかし人間も犬もストレスフリーを目指してもキリがないように思えます。今日の話の中に合ったように、ストレスは必要な反応とも言えますから。こうして考えるとアレルギーと関係があるのもわかる気がします。アレルギー反応も体の防御反応が過剰に反応しすぎて負担になっているのですから。

どうも人間も犬もそうした事の対処が間違った方向に進んでいる気がします。
犬を飼い動物に触れることで、人も動物だと思い出し生活を正すようになることが必要なのかもしれません。進化したはずの人間が動物から学ぶ事は少なくないような気がします。

犬を飼うことの意味は案外そうした事にあるのかも。

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