ペット屋の息子です。
本日は犬の噛むについて
に続き第3弾です。
犬の噛むという問題行動に悩まされる人は日本だけではなく、問題を起こしやすい犬種やその原因となる飼育環境や犬の扱い方も同じような傾向がみられるようです。
前回はチワワとダックスに限定した話でしたが、今回は犬という動物の「噛む」という問題行動を起こす原因と対策についての話です。
いつものように勝手な考察と推論が多く参考になるかどうかわかりませんが、暇つぶし程度に読んで頂ければ幸いです。
知能が高く運動量が必要な犬ほど噛む行動に出やすい
一般に知能が高く従順なイメージのあるボーダーコリーやシェパードにラフコリーなどのいわゆる牧羊犬も噛む犬種としてランクインしていますが、彼らは人間よりもはるかに勤勉で、与えられた仕事を生きがいのようにこなしています。そんな彼らにただ黙ってじっとしていろというのはあまりにも酷な話です。何もしないでいることを犬に強いることは相当なストレスです。
先日のダックスフントの性格でも話しましたが、犬の多くは使役の為に発展してきた種類です。その為に適した身体と性格を否定するような飼育環境に押し込めればストレスをため込み問題が生じることは当然の結果です。
噛むという行動の前に無駄吠えが始まることが多いのですが、吠えることをやめさせようと手を尽くすほど噛むリスクは増すでしょう。
大切なのはなぜ吠えるようになったかを知り、犬の欲求を解消することです。犬の問題行動は飼い主の飼育に問題があることを告げるサインであることが多いので、犬の声にしっかりと耳を傾けてあげることです。
犬の噛むはストレス行動から!心理を知れば治すのは簡単
犬が人や犬に対して攻撃性を見せるのはほとんどがストレスからの行動です。
一部の犬種や病気などが原因の噛むもありますが、体の痛みがストレスとなり噛むという行動に出ることもあります。
今回は健康な犬だからこそのストレスについて考えてみましょう。ストレスが解消されれば噛むを治すことはそう難しくありません。
「話すな」より「攻撃するな」の方が抑えることは容易です。噛むという行動は密着していなければできませんし、吠えるという行動は相手が聞こえているという反応を返すことで犬に効果があると認識させやすいからです。
犬の噛むや吠えるを起させない為に知っておくべきこと
最も大切なことは適切な運動環境を与える事です。
成長期の犬は好奇心と運動欲求の塊です。人間の子供同様にじっとしていることはできない動物なのです。
大人から見れば子供がはしゃいでいることは当たり前のことで気にも留めていないでしょうが、おそらくお子さんや周りの子供達はわざわざ疲れるような行動をとっているのを見ることができるでしょう。
ショッピングセンターやスーパーなどに買い物に行けばエネルギーを持て余し走り回ったり、跳ね周り踊り回る子供たちの姿は珍しくないはずです。
頼むからおとなしくしててと怒られている子供は問題行動を起こす犬ととても似ています。
子供に体育の時間や部活動が必要なように犬にもそうした時間と環境が必要なのです。
幸いなことに犬はそうしたことを望みあなたとコミュニケーションを取ることを望んでいます。子供のようにこれはいいけどあれは嫌だなどとと文句を言ったり、余計な知識をつけて他者と自分を比べるようなことはしません。
犬を満足させることができれば噛むという行為をやめさせることは難しくないはずです。
犬の噛むや吠えるを起させない為の対策
犬種や性格をよく知ることで適切な運動を行うことが簡単にできます。
愛犬が優秀なふるまいができるようになることを多くの飼い主が望んでいることでしょう。しかし犬にも得手不得手がありますから犬を知ることが大切です。
犬の好む運動のアジリティは知能と運動能力の発育とストレス解消に最適!
例えばアジリティなどの競技を行うとすれば、スラロームや平均台やトンネルくぐり、ハードルなどがあります。
例えばスラロームはポールの距離が近いほど小型の犬が有利になりますし、切り返しのスピードは太ももの筋肉の発達やしっぽでのバランス取りがポイントになります。平均台にしても足が長く重心が高い犬は不利な種目です。
トンネルくぐりになればダックスフントなどは得意分野でしょう。ハードルを飛ぶのはやはりサイトハウンドなどの走ることが得意な犬の方が有利です。もっとも犬のサイズに合わせて設定は変更されますが。
こうした競技に犬とチャレンジすることは無駄吠えや噛むという問題行動の抑制につながることはもちろんですが、健全な精神と身体づくりにもとても良い影響を与えますし、何よりお互いを良く知ることができ強い絆を作る事が出来るでしょう。
犬の特性に合わせたストレス解消の方法と楽しみ方
フリスビーなどは犬の身体能力に加え知能も高くなければ難しい競技です。落下地点を予測し飛行速度に合わせて回り込み飛んでいるフリスビーをキャッチしなければなりませんから。
探索が得意な犬ならば隠しておいたおもちゃやボールを探させるのもいいでしょうし、レトリバーなら投げたボールを取ってくることは日が落ち見えなくなるまで繰り返し行うほどの集中力を見せるでしょう。
ジャックラッセルなどはラジコンカーにスポンジボールでもつけて走らせれば面白いように追って走ってくれるはずです。
(検索したらありましたね ジャックVSラジコンカーw)
犬と付き合って本気で遊ぶには体力が必要ですから、ちょっとした工夫で飼い主も楽ができ犬も楽しめる遊びを考えてみましょう。最近では犬や猫のおもしろ動画をSNSに投稿する方も多いので、様々な遊びのヒントを見つけられたり、自身の投稿が評価されたりすることもあるかもしれません。
犬の噛むや吠えるを防ぐための犬の選び方
犬を選ぶときに正しい選択ができるかどうかで犬との生活が良いものになるかどうかが決まります。
多くの方は容姿と月齢そして価格を見て犬を判断しているのでしょうが、自分の好みではなく自分の生活に合った犬を選択することが重要です。
データから見れば犬種によって噛む嚙まないの差がありますから、よく噛む犬というダックスやチワワを選ばなければいいという方もいると思います。しかし割合が高いだけでダックスでも5頭に4頭は噛むという問題行動を起こしません。その結果を見ればやはり犬選びや飼育環境、関係性の構築で防ぐことができるということでもあります。
その為にまず一番最初の犬選びを慎重に行うべきでしょう。
飼育環境や関係性でストレスをため込むことが一番の原因です。まずは自分の性格や生活にあった犬種を選びましょう。
そのあたりの事は下記の
を参考にしてみて下さい。
犬を差別することが犬にとっての誤解を生む
容姿がいくらかわいくても知能がいくら高くても、あなたの思う良い犬になるかどうかは犬種や犬質で変わります。
犬と自分との相性が良いかどうかを判断することのできる知識も必要ですし、間違った選択をして甘やかし、自分が特別な存在でかわいがられて当然と犬に誤解させてしまって後悔する方も多いのです。
犬との付き合い方は飼い主の性格によっても犬の性格によっても変わります。
そもそも犬は善悪という観念がありませんから、噛みついてケガをさせることや物を壊すことについて人間のように抵抗感や罪悪感を持っていません。犬に対して間違った固定概念や先入観を持っている人が時々いますが、そもそも犬が人を噛まないと信じてしまうことにも問題があります。小さくてかわいくても大きくて恐ろしい犬でも扱い方や関係性は同じです。犬は教育が済んで始めて犬なのです。
まとめ
子供のように思いかわいがるのなら義務教育を受ける子供のように犬をしっかりと教育しましょう。しつけを怠り攻撃性を持った犬は脅威でしかありません。
そして万が一のことを考える事も必要です。
扱いにくい犬種を選んでしまうと手に負えなくなった時に大きな事件や事故を起こす事もあります。年配の老夫婦が始めて犬を飼うとしてドーベルマンを飼うのがずっと夢でした。と言われても、はいそうですかと簡単にお譲りできませんから。
自分に万が一のことがあった時に他人に犬を任せられるかどうかは、しつけがしっかりとできていたとしても犬種によっては敬遠されることもありますし、甘く見て制御できない犬になることも視野に入れておかなければお互いに不幸になります。
犬の問題行動の原因は飼い主の問題行動が引き起こすのかもしれませんね。
次回は遺伝的要因の噛むについての話です。
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