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失敗しない子犬の選び方を画像で説明!プロがみる3つのポイントとは?

勝手な考察

ペット屋の息子です。

子犬を飼おうと思ってもどうやって選べばいいかわからないという方にはぜひ読んで頂きたい話です。

見た目のかわいさに騙されて成長過程で健康トラブルがある子を選んでしまうと生涯の治療費はとんでもない金額になりますし、犬にも飼い主にも大きな負担になります。

そうならないようにしっかりと犬を見る目を養いましょう。今日はその為の話です。

 子犬を選ぶなら将来性を考えよう!

トイプードルが相変わらず人気です。しかし当店ではほとんど売れません。
プードルに限ったことではありませんが、犬を飼おうとペットショップに訪れる方のほとんどが、子犬のかわいさに注目して価値や将来性をほとんど重視していないので、価値と価格が見合っていない子犬を選びがちです。

子犬がどんな成長をするかを判断するのはプロでも難しいものです。特に大手のペットチェーンはほとんどが生体販売が目的で、その後のケアに力を入れていませんから、販売後の子犬がどう管理されどういう成長をしていくかを確認していない事がほとんどです。

しかし当店のようなトータルケアに力を入れていれば、販売後の子犬がどう変化していくかを見る機会はかなり多いので必然的に子犬の頃の欠点や特長がどう変化していくかや健康状態にどんな影響を与えるかは情報として蓄積していきます。

子犬の健康状態の見極めよりも大切な点がある

多くのサイトでは健康状態の見極めの話が紹介されていますが、そういった健康面の話は当たり前の事ですし、人間の子供のように考えればそう難しいことではありません。

  • 元気がなく体が熱い
  • 歩き方がおぼつかない
  • 表情が暗い
  • 目ヤニ・鼻水が出ている
  • 痩せている
  • お尻が汚れている
  • 便が緩い
  • フケが多い
  • 肌に赤みや湿疹がある
  • 耳が汚い・臭う

当たりまえに気を付けるべきポイントですし判断は難しくないでしょう。

健康状態が良くない犬を選ぶべきではありませんし、そういった管理をしているショップやブリーダーで子犬を迎えるべきではありません。

ただ多少の事であればリスクはありますが治療等で十分回復が可能です。生涯病気をせずに過ごす事の出来る犬んはいません。ましてや子犬であればケガや病気をして経験を得て心身ともに成長していくものですから、いくら管理の良いショップやブリーダーでも完璧な健康維持は不可能です。

そもそも子犬自信が健康に気を付ける事を心掛けていませんし、危険や病気を避けるための手段を説明しても実践してはくれませんから。

気を付けていてもちょっとした病気や体調不良はつきものです。ですから、ここでは別の視点で健康な子犬の見極め方をご紹介しましょう。

ちょうどお客さまの協力で計画繁殖の末に産まれたかなり高犬質なプードルが入舎しましたので、その子の画像を使って話を進めていきたいと思います。プロの方はこうした点を見ているはずです。多分。

 健康な子犬の選び方のポイントは骨格形成と体重と血統管理

結論から言えば正しい骨格形成と体重、そして血統です。

言ってしまえばそれだけの事ですが、どれも目に見えない要素を見抜く力が必要ですから多くの子犬を見て触れてみる事で比較対象を増やすしかありません。

可能であれば親を見ることが出来るとなお良いですが、ペットショップでは自家繁殖の子犬でない限りは難しいでしょう。
そして多くの方が犬質の良し悪しを二の次と考えていますが、出来る限り健康的な犬を選ぶ事は飼い主の為でもあります。

犬は動物で日々成長しますから、成犬になった時の事を考えて犬を選ばなければ、健康的な問題を引き起こすリスクを抱えた犬ばかりを飼う事になります。

プードルなどの小型犬であれば6ヶ月もすれば外見上はほぼ成犬と変わりません。性格の変化や毛が出来上がるまでにはもう少し掛かりますが、生後6ヶ月のプードルは人間に比較すれば高校生と同じ程度の年齢です。

いくらかわいい子犬と出逢えたとしても店頭に出るのは約50日で、4ヶ月も経てば愛犬上の容姿は成犬です。そこからの10年はほとんど変化はありません。犬は生涯の95%を成犬のサイズで過ごすのです。ですから成犬になった時の健康状態を左右する骨格バランスのことを考えて犬を選ぶべきです。

1、犬として正しい骨格形成の犬を選ぼう!見るべきポイントを画像で解説!

骨については以前の

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で詳しく話しましたが今回は骨格について掘り下げていきますが、今回は質の良いプードルの子犬を迎え入れることが出来たのでその画像と別の画像を使って説明して行きたいと思います。

近年のプードルブームが引き起こす問題点は

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で触れましたが、こうした犬は飼育頭数の過半数を占めているようで、トリミングに来店する犬も同じような状態の犬になっています。

では多くの犬に共通する正しい骨格形成とはどんなものかを説明して行きたいと思います。

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犬の骨格のバランスは横から見る事が重要

多くの方は犬をサイズや顔で判別する為、正面からの姿ばかりに着目しますが、正しい姿勢かどうかは横から見る事も大切です。

犬も人間同様頭部の重さは相当な物です。脳の重量は人間ほどではありませんが頭蓋骨の厚さは結構な重量で頸椎だけで支えるには負担が大きすぎます。頭部の重さは首だけでなく方と前脚で支えられるべきでしょう。

サイトハウンドなどは獲物を見つけ足で追い捉えるという特性上、首や四肢が長く通常姿勢がやや前傾姿勢にありますが、頭部が小さく軽量で、首や肩回り、太ももの筋肉の発達しているのでこの限りではありません。

一般的な犬種であれば頭骨の最後部A点と肩関節のD点が同じラインにあるかC点からD点の間に収まるのが理想的です。

画像が反転している為アルファベッドが読みづらいかもしれませんが、肩甲骨の最上部「キ甲」CからDまでの胸のラインを作る長さと、C点から垂直に降りるライン上にあるひじ関節の長さが等しく直角であることや、キ甲からひじ関節、ひじ関節から地面までの長さが等しいのも大切なポイントです。

骨盤の頂点から最後部の座骨までの長さと大腿骨の長さと角度も前脚同様に等しく直角であること、キ甲と骨盤の最上部の高さが等しく、ひじ関節と膝関節の高さが等しい事が重心の理想的なバランスを作る上で重要になります。
ヒセツから地面までのラインが地面に対して垂直であることも判別のポイントになります。

画像の犬の骨格はいわゆるスクエア(正方形)体型の犬で、体長と体高が等しいのが特徴です。

ただこれは理想とするバランスであって実際にはありえないでしょう。
犬種によってもサイズや体型は変わるのでそれぞれに少しづつ変わります。

子犬の選び方をトイプードルの子犬の画像で学ぼう!

以上のポイントを踏まえて当店イチオシのプードルの子犬を見てみましょう。

撮影時の5月14日時点で生後75日です。

性格的には落ち着きのない子犬ですが、自然に立った姿勢でも横から見て前足と後ろ足の前後が揃っていて背中のラインも真っすぐです。

毛量も豊富で毛質も良いのでかなりがっちりしているように見えますが、骨量や骨密度も良くサイズの割りにはしっかりと重量感があります。

つま先も前を向き左右のバランスもほぼ理想通りです。肩幅や胸の厚みも犬として健康的な水準を十分に満たしています。

骨格形成が正しければ姿勢は自然と良くなるものですし、先天的でも後天的でも問題があればいくら矯正しても直すことは難しいでしょう。

毛色の美しさは栄養管理などでも変わりますが、内臓機能が正常かどうかの判断基準でもあります。

人間にも言える事ですが体の歪み、特に骨盤のゆがみがあると腸の機能が最大限に生かされません。消化器官に問題があればいくら良い栄養を摂取したとしても吸収率が低下し無駄になることがありますし、排泄物が増えれば腎臓や肝臓にも負担が掛かるでしょう。

消化器の健全性は皮膚の状態でも見て取れます。アレルギーに関してはこの先発症する可能性はありますが、顔を見て頂いてもわかる通り、現時点では涙やけなどもなく健康そのものです。

肛門もキレイで体臭も気になりません。

2、健康で将来性の高い子犬の体重は見た目よりも重い!

サイズの割に軽い子は栄養管理に問題があり成長が阻害されている可能性があります。もしくは健康面で問題があり食欲がないかです。

いずれにしても体重が軽いという事は良いことはありません。サイズを小さくしたいがために栄養制限するブリーダーや飼い主がいますがそれはもはや虐待です。ただ極端な栄養制限をすればサイズを小さくすることは可能です。その日を過ごすための栄養だけしか与えなければ生き延びる為に成長を止めてしまうからです。

しかしそんな犬は健康に過ごせるわけもなく寿命すら削られていきます。そして確実にやせ細っています。骨や筋肉もボロボロです。

小さくて痩せている犬なら当然体重は軽いでしょう。

そして見た目には分からなくても骨密度が低ければ体重は軽くなります。骨は筋肉よりも脂肪よりも軽いのですから。

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子犬らしくムッチリかつコロコロした体重が重い子犬を選びましょう。

3、血統管理が出来ている犬は安全な犬である可能性が高い

安全な犬であると言い切りたいのですが、残念ながらそう言い切れない理由もあります。ですから3つ目の血統管理については前述の2点ほど意識しなくても良い点です。実際血統だけ良い犬という犬も存在しますから。

ただ

健康で生涯を過ごせる素質を持った犬を育て上げよう!

そう情熱をもって繁殖を行っているブリーダーは少ないものの確実にいますし、そうした方たちの誰もが血統というものを意識して繁殖をしています。

 

ネットの情報などを見ても犬種のスタンダードを否定する方もいますし、ショードッグの血統管理は遺伝疾患を引き起こすリスクが高いなどの情報も見かけられます。

しかし名の通ったブリーダーほどリスクは侵さない物ですし犬質の良い犬を作ることに情熱を注いでいます。ただ犬種によっては

スタンダード=健康ではない

という欠点もあります。

犬のスタンダード=健康と言えない理由

近年ゲノム配列が読解されて以来、遺伝的疾患とカラーに密接な関係があるということが分かっています。

骨格形成においても犬種の成り立ちや使役目的という点から、より機能的に進化と交配を繰り返した結果、コーギーやダックスフントやブルドッグ等の短頭種などの一部の犬種では不自然なほど特性を際立たせて、健康を犠牲にしたバランスの体躯がスタンダードの基準とされている犬種もいます。

こうなると何を持って良い犬とするかが問題になりますが、動物としての犬の生活を考えてみる事で健康的な基準というものが見えてくるのではないでしょうか。

犬種によっての特徴があるとは言え犬は動物ですから、やはり動くという点での骨格や筋肉の健全性は共通すると言っていいでしょう。

まとめ

犬を飼うことはリスクですので買って下さいという気持ちはありません。ただ犬を飼うことが決定であれば、選ぶべき犬はこういう犬が理想ですというだけの話です。

こうした素質の良い子犬は成長と共に美しさを増していきますので手放すのが惜しくなりますが、販売に至らずとも十分価値に見合った仕事をし稼いでくれる犬になる可能性が高いので、成犬になるのが待ち遠しいくらいです。子犬よりも成犬の方が魅力的ですから。

プードルに限らず犬の素質と価値はこうした点にあります。価格に見合った価値があるかどうかは容姿が自分好みのかわいさかどうかや好みの色かどうかではありません。

もっとも今回の話は僕個人の考えであって必ず正しいかどうかはわかりません。購入の際の参考にして頂ければ幸いですが、頭から信用するのではなく、多くのショップやブリーダーを回り多くの子犬に見て触れて選ぶ事が大切です。

経験が結果を生むのは犬選びに限ったことではありませんが、比較対象は多ければ多い程良いと思います。

最高の出逢いがあるまで妥協をしてはいけません。

本日もお付き合い頂きありがとうございました。執筆中にダックスが出産していますので、後日またその後報告をしたいと思います。ダックスは無事に生まれ育ちました。そして新たな家族の元で元気に暮らしています。

本日も最後までお付き合い頂きありがとうございました。

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