ペットショップチロルの息子です。
またしてもペット保険の話ですが、トイプードルを飼っている方なら保険選びは慎重に行うべきだと思います。保険の選択を間違えるとメリットを失ってしまうことになりかねません。
本日はトイプードルという犬種にどんなリスクがあるのかと、どんな保険がおすすめかを各社比較しながら詳細に説明してみたいと思います。
ついでに究極のペット保険もご紹介しましょう。コスパを考えればとんでもなく理想的な保険ですのでぜひ最後までお付き合い下さい。
トイプードルに保険が必要な理由
もし僕がトイプードルを飼ったとしてもペット保険に加入することはないと思いますが、普通に考えれば加入した方が良いでしょうね。
というのも現在飼育されているトイプードルの半数以上が何かしらの健康トラブル、もしくはそうなるリスクを抱えていると思われるからです。
まずはそこからお話ししましょう。
トイプードルは健康トラブルが多くなってしまった犬種
トイプードルという犬種を他の犬種と比較しても特別弱いとか病気をしやすいということはありません。ただペットとして飼われているトイプードルのほとんどが計画的に繁殖された安全性の高い犬かと言われれば、自信を持ってそうですと答えられません。
今までも何度かブームを起こした犬種がありましたが、いずれも頭数が増えるほどに健康的な疾患のリスクは高まりました。
もちろん全ての健康的な問題が繁殖によるものだとは言いませんが、ダックスの椎間板ヘルニアなどは良い例です。確かに体型的にはリスクは高いのですが、そこを考慮した栄養管理と繁殖を行っていればこれほど問題になることはなかったように思えます。
健康問題とはあまり関係ありませんが、犬種の特徴が血統によって引き継がれるというのは病気だけではありません。リスクやデメリットになることが繁殖によるものと考えられるのは、以前話した
からも明らかです。
話が少しそれましたが、僕はトイプードルの健康的な問題も結構深刻に考えています。
というのもティーカッププードルというサイズがもてはやされたことで、正常とは言えないようなバランスや骨格形成・骨密度の犬がブリーダーと呼べない繁殖家によって産み出された事例を見る機会があったからです。
もちろんダックスの椎間板ヘルニア同様に繁殖だけの問題ではありません。販売・譲渡後の栄養管理や運動環境も関係してきます。ただ、後に手術が必要となるような犬が多くいることも事実です。
こうしたことを考えれば保険が必要なのはトイプードルだけではありませんが、成犬になった時の健康を考慮して迎え入れる犬を選んだのでなく、金額とその時の容姿のかわいさで判断したのであれば保険に加入した方が良いでしょう。
これからトイプードルを飼おうというのなら犬選びは慎重に。
トイプードルにおすすめのペット保険は?
前置きが長くなりましたがトイプードルにどんな保険がおすすめなのかをお話しすることにしましょう。
ポイントは2つ。パテラ(膝蓋骨脱臼)とレッグペルテス(大腿骨頭壊死)です。トイプードルでは発症例も少なくありませんし、どちらも遺伝的要素が強い疾患です。正直飼い主の努力でこの2つの疾病をコントロールすることはほぼ不可能ですからこの2点は外せないでしょう。
特にプードルは飼育頭数も多いので保険の補償内容にも影響しているように思えます。どの保険会社もトイプードルという犬種で考えれば
1、そのペット保険トイプードルに多い膝蓋骨脱臼は補償対象?
子犬のうちに膝蓋骨脱臼(パテラ)と診断されなくても、室内で飼育していれば状況は変わってきます。成長と共に良くなってくるという事はまずありえませんので、最初からその疑いがあるのならほぼ確実に手術をする必要性は出てくると思います。
以前話したように膝蓋骨脱臼が補償対象かどうかは各社によってその扱いは大きく違います。
わかりやすいように一覧表にしてみましょう。
会社名 | プラン名 | 補償対象 | 条件付きで補償 | 補償対象外 |
アニコム損保 | どうぶつ健保べいびぃ | 〇 | ||
どうぶつ健保ふぁみり | 〇 | |||
アイペット損保 | うちの子プラス | 〇 | ||
うちの子 | 〇 | |||
ペット&ファミリー | げんきナンバーわんエル | 〇 | ||
げんきナンバーわん | 〇 | |||
げんきナンバーわんスリム | 〇 | |||
日本アニマル倶楽部 | プリズムコール パピー&キティ | 〇 | ||
プリズムコール | 〇 |
ペット&ファミリーの「げんきナンバーわん」は交通事故が原因であれば補償されますが、そんなケースは稀でしょうから対象外と考えておくべきです。エルとスリムは問題なく補償されますが、エルは販売や譲渡時のみの加入が条件でスリムは免責金額が3,000円かかります。
日本アニマル倶楽部のプリズムコールはパピー&キティは帆保証されますが一般加入のプリズムコールでは全くの補償対象外です。
そのペット保険レッグペルテス(大腿骨頭壊死)は補償対象?
レッグペルテスも補償対象かどうかは気にしておくべきだと思います。
トイプードルは販売することも多いので確率から言えばその他の犬種よりも多いとは言えないかもしれませんが、頭数で見れば多いのは事実でしょう。
当店で販売した犬でも過去にレッグペルテスと診断され手術したことがありますし。遺伝性疾患と言われることもありますが、実際のところは分かりません。優良な血統の犬であれば心配がないというわけではありませんから補償対象の保険を選ぶべきです。
トイプードルにおすすめのペット保険は結局どれ?
以上のことから考えれば日本アニマル倶楽部の「プリズムコール」は正直おすすめできません。ショーブリーダーから質の高い犬を譲り受けたのであればともかくとして、ペットショップでかわいいから気に入って購入したというのであれば「プリズムコール」以外を選択しましょう。
ちなみにペット&ファミリーの「げんきナンバーわん」も購入時でなければ先天性・遺伝性疾患は補償対象外です。もっともある程度の年齢であればどちらもリスクは低いでしょうし、動物病院で健康診断をした上でというのなら問題ありません。
とは言えアニコムではトイプードルはBクラスに分類するので保険料を上記2社と比べればかなりの差です。補償額や回数の制限もありますし。膝蓋骨やレッグペルテスの手術となれば70%以下の補償になることも充分考えられます。
かといってアイペットでは継続して加入となれば6歳以上からの上り幅が大きく、生涯での支払い額は大きなものになりますし補償割合は変わりません。
というわけで僕のおすすめは購入時ならペット&ファミリーの「げんきナンバーわんエル」すでに飼育しているプードルならアイペットの「うちの子ライト」です。
アイペットのうちの子ライトはトイプードルにおすすめの保険
先天性・遺伝性の疾患にも対応していますし、補償対象外の治療等も病状化して治療の必要性があれば保険金が支払われます。それに補償割合が90%!アニコムのぷちと比べても手厚い補償で20%も差がある上に金額もリーズナブル。
飼育に問題が無ければ犬や猫などのどうぶつはそうそう体調を崩しません。毎月1,000円そこそこの保険料ですからアニコムの「どうぶつ健保ふぁみりぃ」アイペットの「うちの子」を1年契約した金額と比較すれば差額も大きいですから、通院治療は実費で払ったとしても保険料上回ることはそうないと思います。
ただ動物病院は治療費はピンキリですし、獣医師によってはいろいろと心配がある疾患についての検査や早めの処置を考える方もいるので、ちりも積もればと結構な高額になることもありますからライトよりも一般の保険に入る方がお得な場合もあるでしょう。
一応「うちの子ライト」と「うちの子」と「どうぶつ健保ふぁみりぃのスタンダードプラン」と比較した表を記載しておきます。価格はすべて年払いの金額です。
アイペット うちの子ライト |
アイペット
うちの子70 |
アニコム
どうぶつ健保ふぁみりぃ70 |
割安な方との金額差 | |
1歳 | 11,500 | 33,250 | 37,270 | 21,750 |
2歳 | 12,760 | 33,600 | 37,510 | 20,840 |
3歳 | 17,290 | 37,620 | 39,010 | 20,330 |
4歳 | 20,540 | 41,940 | 42,960 | 21,400 |
5歳 | 24,880 | 46,450 | 48,950 | 21,570 |
6歳 | 27,590 | 51,200 | 55,300 | 23,610 |
7歳 | 30,490 | 57,050 | 60,750 | 26,560 |
8歳 | 34,110 | 66,070 | 64,830 | 30,720 |
9歳 | 38,080 | 75,560 | 67,640 | 29,560 |
10歳 | 42,790 | 85,610 | 69,480 | 26,690 |
11歳 | 48,030 | 96,110 | 70,650 | 22,620 |
12歳 | 52,910 | 110,070 | 71,380 | 18,470 |
合計 | 360,970 | 734,530 | 665,730 | 284,120 |
8歳未満はアイペットの「うちの子70」との価格差ですが8歳以上はアニコムの「どうぶつ健保ふぁみりぃ70」です。アイペットは12歳までしか保険料を公表していませんのでご了承下さい。
動物病院を変えるか、犬や病院に合わせて保険を選ぶかでも変わりますので、どちらがお得かは事前に調査や検討してみて下さい。犬が成長して好奇心や興味が落ち着き心配がなくなれば治療が必要なケガや病気も少なくなるでしょうからそこで見直すことも出来ますしね。
そもそも動物は体調が悪いからと言って自ら病院に通うことはしませんから、体調のコントロールは栄養管理で充分なはずです。
まとめ
膝蓋骨脱臼はプードルだけがなりやすいわけではありませんが、もはやプードルの疾患の代名詞ともなってますからここは外せないポイントでしょう。
室内で飼育することで悪化するパターンも多いので今問題が無いから補償されなくても大丈夫ということもありません。
保険だけに頼らず未然に防ぐ為の知識や対策も必要です。保険は使わないで済むことが一番ですから。
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
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