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犬が食糞をする理由とは?原因と対策についての考察

しつけ


ペットショップチロルの息子です。

食糞とは読んで字のごとく排泄物である糞を食べてしまう事で、人間から見るとかなり衝撃的な行動に移ります。
知識のない方がこうした行動を見たら叫び声をあげてしまいそうですね。

意外と多くの飼い主の方がこうした食糞について悩んでいるようです。原因は様々ありますが犬種やフード飼育環境などいくつかのタイプに分けられるような気がします。
食糞は犬にとって人間が思うほど異常な行為ではありませんが、そうした行動をとらない犬が大多数を占めるのも事実です。食糞には理由があるのは間違いありません。
多くの犬に接してきた経験から考えると、どうも食糞をしやすい犬というのが居る気がします。

今日はそんな食糞の原因と対策について考察してみました。

犬の食糞の原因はなにか

多くのサイトに書いてあることですが食糞の原因は

・えさの量が足りない(栄養が不足している)
・未消化の栄養素が残っているから
・ストレスからの異常行動
・飼い主の目を引く為
・母犬がした排便の処理の真似
・幼少期の育成環境
・精神的な不安
・飼い主の排便の処理の真似

とざっと上げただけでもこれだけの原因が考えられます。
こうしてあげてみると栄養的な問題精神的な問題かのいずれかに分けられるように思いますが、まずは栄養的な問題について考えてみたいと思います。

 犬の食糞の原因が栄養的な問題にあるなら

栄養的なことが原因の場合は、給仕量が不足している栄養が足りていないかに分けられますが、健康的な犬であれば食欲も旺盛なはずですので、体型に合わせたフードの量を与えているかどうかを確認する必要があります。
食欲があるのに痩せているならばフードの給仕量を増やせばいいだけの話ですが、そうでなければ改善に時間が掛かるか、別の問題とも関わりがある可能性が出てきます。

フードの給仕量の目安はパッケージ等に記載されていますので、多くの飼い主の方はそれを参考にフードの量を決めていると思います。
しかしパッケージに記載されているフードの給仕量は

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でお話ししたようにあくまで目安ですし、犬種や生活環境でも変わってきますので、様々な犬の変化や生活環境の違いを配慮することも必要になります。成長に必要な栄養が足りていなければ何とか栄養を補給しようと本能が働いてそうした行動に出ることが原因と言えなくもないでしょう。
しかし痩せていないのに食糞をするとなると、改善は少し難しいかもしれません。このパターンの問題点は成長に必要な量と犬が欲しがる量の違いからくるものです。
犬は量よりも回数に満足することは証明されていますから、旺盛な食欲を満たすには量を減らし回数を増やすことで対処しなければなりません。

異常に感じる程の食欲がそうした工夫で改善されないのであれば、それはもう栄養的な問題ではありません。運動欲求が解消されないせいであればコミュニケーションや散歩、運動の質や時間を延ばすことでストレスが軽減され、食に対する興味も少し落ち着くでしょう。
それに伴いなんでも口に入れようとする行動が減り、糞を食べるという行為が軽減される可能性があります。

単純にフードの質の問題であることも考えられます。
消化率の高いフードを与えることはもちろんですが、フード自体が良質かどうかよりも犬に対して合う合わないの方が影響が大きいように思えます。

多くのサイトでは高品質の良質なフードを与えれば食糞が治る可能性が高いとありますが、食糞をする犬の飼い主の方にお話を伺うと、それなりに高品質なフードを与えている様で、皮膚や被毛、爪や骨格の問題を抱えながらも粗悪なフードを与えている飼い主の犬には食糞をするといった行動が見られないようです。
理由は全く分かりませんが、一般的にフードに未消化の栄養素(たんぱく質やビタミン)などが多く含まれている場合に食糞をすることが見られるようですが、もともと栄養価の低いフードでは利用する為の栄養が少ない為、便に残るほどの量が無いのかもしれません。

犬の食糞はある栄養の不足で起こる

ビタミンB1が不足することで食糞行動を起こすと言われています。
ビタミンB1は、水溶性のビタミンで熱や酸やアルカリには弱い性質があります。炭水化物からエネルギーを生産する為の代謝を始めとし、脂質や炭水化物の代謝にも必要なビタミンで、疲労時に生産、蓄積される乳酸の燃焼にも関わりが深い為「疲労回復ビタミン」と呼ばれています。
ビタミンB1不足が食糞を引き起こすメカニズムは詳しく解明されていませんが、ビタミンB1の不足によって代謝が正常に行われず、糞便中に残った栄養を摂取する為に食糞をするのかもしれません。

また、小腸で吸収されずに残った未消化の炭水化物は大腸内の細菌により発酵し続けます。その際にビタミンB群を生成し、糞便として排出されます。そうしたビタミンなどの栄養を摂取する目的で食糞行動が起こると言われています。

こうしたことが理由であるならば、消化吸収率と同様に、犬に合った栄養バランスのフードかどうかという点も考慮する必要があると言えます。

これはけしてたんぱく質が良質で豊富なフードを与えればよいという事ではありません。犬種の特性や生活環境で必要な栄養成分が変わりますから、ダブルコートの長毛種などは換毛期に多くのたんぱく質を必要としますし、活動犬においても、室内で運動をしない犬に比べれば、消費エネルギーや筋肉量が多い事は明白です。また性格によってもエネルギー消費量は変わります。
食糞行動は、そうした違いも考慮して健康維持に必要なフードを選択する必要があることを教える行為だとも言えます。

犬の食糞の対策は腸内環境の改善も有効

消化率が良い悪いとフードを選択することももちろんですが、消化する側の問題という事も考えられます。
犬が健康に見えても、その健康がどの程度の健康なのかでもフードの消化吸収率は変わってきます。

犬は動物だという点を考慮することはいつだって忘れてはいけません。

毎日を同じサイクルで同じように生活していても健康状態が常に同じという事は考えにくいでしょう。犬が動物という点ももちろんですが、様々な要因の影響を受けますから。
腸内環境はストレスでも大きく変化します。飼い主への依存が強い分離不安や共依存の犬であれば、留守番の時間は気が気ではありません。そうした状況に追い込まれればストレスによって胃腸の働きが低下したりダメージを受けることになります。

人間関係や金銭問題、さまざまな悩みで体調を崩した経験は誰にでもあるでしょう。胃に穴が開きそうという言葉を聞いたり漏らしたりしたのなら、犬にもそうしたことが起こり得るというのも想像に難くないはずです。

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犬の食糞を防止するサプリメント

腸内環境と健康は切っても切れない関係です。そうしたことを考慮してフードを選ぶのも必要ですが、食糞の改善に有効なサプリメントもあります。

前述のとおりビタミン欠乏が原因ならそうしたサプリメントを投与してみる事で様子を見ても良いでしょう。皮膚疾患と違い即効性はあるはずですから、最初の試みとしても賛成できます。

食糞の原因ではなく行動自体をやめさせるサプリメントもあります。

このサプリメントは唐辛子から抽出されるオレオレシン・カプシウムの辛み成分を糞便に混入する事で防止する点と食餌の消化を促進しすることで未消化の栄養を残さず満腹感も与えることで、食糞の予防を促します。

犬の食糞の原因は性格によっても違いがみられる

非常に興味深いのは、同じように食糞行動を取る犬にも全く違う性格によることも考えられます。
同じ生存本能という理由から食糞行動が見られることがありますが、それがネガティブな性格からのものなのかポジティブな性格からのものなのか例を挙げて説明してみましょう。

食糞行動の理由に自分の情報を隠すためというものがあげられます。糞便を見ることで健康状態を確認することができますが、それは人間の目だからわかるというわけではありません。糞や尿は犬や猫などの動物にとっては情報の塊です。糞や尿に含まれる匂いや外見上の特徴から排泄した動物の多くの事がわかります。健康状態や年齢、性別、体のサイズ、普段どんな食事をとっているかなどです。
そうした情報を糞便という形で残すことは動物にとっては大きなリスクです。いつ誰がこれを残したかとその便を排泄した動物を特定するのに繋がります。そうしたことを恐れるネガティブな性格の犬が食糞行動を起こすこともあります。

前述の未消化の栄養が残っているからという理由での食糞は、ポジティブな性格の犬が行う食糞行動とも言えます。まだ利用できるものなら利用してやろうと、まだお腹に余裕があるから食べれる時に食べれる物を摂取しようという行動です。

食糞行動1つとってもそうした理由の違いから犬の事が見えてきます。犬は動物ですから行動の理由には様々な要因が絡んできます。もしあなたが食糞に悩んでいるのなら、ネット上の数多くのサイトを訪問しても同じようなことが記載してあるばかりで参考にならず、多くの時間を浪費するだけという事もあるでしょう。まずは専門家に相談してみるのが一番早く解決する為の方法かもしれません。

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で話した耳が立っているかどうかも影響しますから、食糞行動の原因が栄養的な問題でなければ、こうした犬種の違いも関係がないわけではなさそうです。
事実ヨーキーチワワなどの神経質な性格と言える小型犬にはフードを変更したり給仕量を増やしても食糞が改善されないことが多くあります。もちろん飼育環境や飼い主のしつけや関係性によって犬の性格は大きく変わりますから必ずそうと言えるものではありません。

同じ問題行動ひとつとっても犬の数だけ理由があるのです。犬も意思がある動物ですから、必ずこれでやめさせられる!という方法はありえません。習慣化してしまうと理由がどうであれ改善は難しくなります。
食糞という行動にどういった理由や原因があるのかを突き止めることができれば改善できるかもしれません。

 犬の食糞の原因は変化することもある

食糞行動の原因が気付かないうちに変わっていることもあります。
子犬によっては、糞便の処理は母親が舐め取るものという認識が抜けきらない事があり、糞便は食べても良いと考えてしまう様です。母親を真似て同様の行動を取ったり、飼い主の排せつ物の処理を見て自分でするようになったりということから始まり、食糞を覚えます。
しかし飼い主がその行動に対して大げさにリアクションを取ったり、中途半端に叱ったりすることで、飼い主に注目して貰いたいがために食糞をする子犬もいます。さらにそれが習慣化してしまえば理由がなくなってしまうため、余計に改善が困難になるでしょう。

そうしたことが原因の食糞行動であれば、糞便はいち早く片付けるしかありません。けして騒ぎ立てず無言で事務的に行いましょう。
行動をとがめるのなら、しっかりとそれが伝わるように毅然とした態度で示すべきです。飼い主が叱っているつもりでもしっぽを振って喜んでいるようでは逆効果です。

 まとめ

動物の世界から見れば、人間の様に排泄物が汚いという感覚は逆に珍しく、中には積極的に利用しようとする種までいます。それだけに食糞行動は容易に起こり得る問題行動とも言えます。
食糞行動のみならず犬が取る行動には理由があるはずです。そうした行動の原因が何にあるかをしっかりと理解し対処することは、お互いの学習の為の機会と捉え、良い関係性を築くことのきっかけになるかもしれません。

しかし多くの問題には食事が関わってきますね。
ビタミンB1を始めとするビタミン群は人間でも重要な栄養であり不足しがちな栄養でもあります。動物の行動をも左右してしまうとなれば、いよいよもってその重要性がわかります。
ストレスやビタミン不足だからと言って同じことはできませんから食生活には気を付けようと思う今日この頃です。

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