ペット屋の息子です。
時期外れの話題かもしれませんが、今日は抜け毛について語りましょう。
プードルやマルチーズ、ヨークシャーなどの飼い主の方にはおよそ縁のない話題ですね。彼らはほとんど毛が抜けないですから。
頭部地区の過疎化が進んだ僕から見ればうらやましい限りです。
元が少ないから抜ける量は知れていますけどね。
ハゲの話はこの辺にして本題に入りましょう。
意外に換毛についての誤解があるようなので、僕なりに解説してみたいと思います。
犬猫の毛が抜ける時期があるのは何故か?
ダブルコートの犬と猫には換毛気があり、そういった時期が来るとごっそりと毛が抜け落ちます。
これは犬や猫が季節の変化に合わせて行う衣替えのようなものですが、春と秋の4~6週間ほどの期間で行われます。この時抜け落ちる毛は皮膚を覆うように生えているアンダーコート(下毛)で、このアンダーコートが外気が体表から熱を奪うのを防いでいます。
人間で言うと裏起毛のフリースを着ているようなものでしょうか。夏にはこれが邪魔になる為、春にごっそりと抜け落ちます。
夏はオーバーコートと呼ばれる長い毛が表面を覆いますが、冬毛よりも長く密度が薄い為、枝を広げた大樹の様に、皮膚にあたる日の光や熱を防ぎ、表皮の通気性を確保しています。
これが冬にはそれほど必要がなくなる為、今度は低下した気温から身体の熱を奪われない様に、日の光や熱を利用して体温を維持する為に適した衣替えを行うのです。
もちろんこれには個体差があります。
犬種が多種に別れ多様性に富んでいるのは、何も使役の目的の違いばかりではありません。その土地の気候に合わせて順応したせいでもあります。
ノルウェイジャンフォレストキャットやメインクーンなどの大型の猫は、冬の寒さが厳しい土地柄、被毛を厚く身体を大型していったと言われています。
犬で言えばグレートピレニーズ、セントバーナードなども、そういった厳冬期のある土地で発展した種類です。
犬猫の毛が抜ける時期は気温の変化で決まるわけではない
さてこの換毛期が起こる理由ですが、実際のところ気温とは直接的な関係が無いと言われています。多くの方が、季節が変わり気温にも変化が現れることで換毛が起こると思っている方もいますが。そうではありません。
温度に左右されるのであれば、冬と夏の寒暖差が少ない室内飼いの犬や猫には換毛期が起こる事に説明がつきません。
温度が与える影響は密度や毛の成長速度程度です。
では本当の理由は何でしょう?
夏と冬の差と言えばあとは日照時間しかありませんね。これが換毛の起こる理由です。
暦上でも夏至や冬至があるように、そもそもの季節を決めるのは日照時間なのです。
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室内飼いの犬猫が一年中毛の抜ける理由
ここまで言えば解説することもありませんが、簡単に言うと室内の飼育環境が1年を通し夏だからです。むしろ超夏です。
現代の生活では午後9時10時は当然ながら、下手をすると深夜でも蛍光灯の灯りに照らされています。もちろん日光ほどの強さはありませんし紫外線量も無いようなものです。それでも昼と勘違いするほどの明るさです。そんな環境が1日の内の2/3を占めていますから毛が抜けたくなるのも当然です。
これが換毛を引き起こす本当の原因でしょう。
こういった環境から、室内犬の寒さへの耐性が低くくなるのです。
もしかしたら餌を食べない原因の一端なのかもしれませんね。
犬猫の換毛期についてのまとめ
換毛気については個人的にも納得できる話だなーと思う点と、気温の変化で起こるという情報があまりにも多いので、そうじゃないと思うけどな、と思い取り上げてみました。
インターネット上ではいろんな情報を知ることができますが、間違った情報も決して少なくありません。もちろん僕の言っていることも現時点では間違ってないのかもしれませんが、その事実が覆されることが起こり得るかもしれません。
犬猫の事に関わらず、あなたが得た情報に納得できる根拠がないのなら、これはこういうものだと断定しているサイトやブログを簡単に信用してはいけません。
お客様の中にもネットにはそう書いてあったとおっしゃる方も多くいますし、根拠や裏付けを説明した上でも、どこかの誰かが大勢に向けて発信した情報の方を信じてしまいがちです。
そういうのが癪だからじゃあ僕もブログ書こう!と思いました。ですが僕はハッキリ言ってしまいます。
僕のブログは推論や憶測がほとんどですから
この人はそういう考えなんだね。
と温かい目で見て下さい。
プロですとは言いません。ペット屋の息子であるのが唯一の事実です。
本日もお付き合い頂きありがとうございました。
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