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犬のための検査や治療のどこまでするかしないかを考える

投稿日:2018年7月21日 更新日:

ペットショップチロルの息子です。

愛犬のためにと思えば思うほど迷いが出てくるのは
あなたが犬を愛しているからでしょう。

しかしその想いが深すぎて正解を選べなかったり
決断が出来なかったりする原因になります。

犬との生活を選んだのは自分や家族の意思で
お互いの幸せのために一生懸命なのに
そのことで苦しんでいる人がいます。

というわけで犬の病気について考えてみたいと思います。

犬のための検査と治療について考えてみよう

この投稿のきっかけはある記事のコメント欄から寄せられた質問です。

犬に健康診断は必要だと思える3つの理由と愛犬家への特別な提案

犬のために行った検査や治療が犬の負担になる
そんなケースは思ったよりも多いのかもしれません。

とは言え飼育している動物に何もしないというわけにはいきませんから
ある程度何をどこまでということは決めておいた方が良いでしょう。

とりあえず病気予防のための健康診断はしておくべきかと。

犬には病気でも治療を受けようと思わない

以前質問いただきましたジュリエットさまのコメントのリンク先の獣医師のように
動物に対しての検査や治療の考えは人それぞれです。正解はありません。
知識や経験でもどうするかは大きく変わりますし
経験が多いからこそ迷いも出るのかもしれません。

ただそれでも病気になって手遅れになるよりは
選択肢が多い段階で知ることが出来る方が
多くの時間を使って犬と向き合えるのではと思います。

そもそも犬自身に病気の治療や予防の意識はありませんから
ただひとつ言えるのは
何をするにおいても飼い主が決断するしかないということです。

犬も人間同様に意志や感情がありますから
病気になれば痛みや苦しみも感じますし
身体の自由が利かなくなることで不安に思うのは犬も同じ。

自身の意志や感情のみならず犬の不安等も考えれば
治療よりも予防を選択するべきではないかと僕は思います。

犬の健康診断はいつ頃からどのくらいの間隔で受けるべきか

高齢期と言われる年齢はサイズでも変わりますが
一般小型犬では7歳となっています。

それまでには1度詳しい検査をしておくべきでしょう。

当店はトリミングで来店頂いた際にはかならず健康チェックをし
被毛や皮膚の様子はもちろん。関節や姿勢なども細かく確認しますが
それだけではわからないこともあります。

当病院の獣医師とも話ましたが
トリミングの健康チェックで確認できるなら
獣医師が血液検査やエコーレントゲンで調べる必要はないでしょ?
ということです。

比較対象を多く見ているベテラントリマーでも
病気診断・治療のエキスパートの獣医師でも
犬が健康かどうかは検査をし結果を見なければわからないのです。

飼い主が犬の健康を信じたい気持ちは十分に理解できますが
定期的な検診は受けておくべきだと僕は考えます。

僕は獣医師ではありませんので参考になるかわかりませんが
一般小型犬であれば5歳に1度、その後は8歳、10歳に1度
以降は1年ごとという間隔でというのが望ましいかと思います。

健康な犬に行う診察や検査は
病気の犬を治療するよりも負担は少ないはずですから
早期発見早期治療を心がけましょう。

病気に備えて診察や健康診断を怖がらない犬にしよう

もちろん犬によっては検査が負担になることもあります。
質問者様の愛犬がそうであったように犬自身の身になってみれば
飼い主にはわからない不安や恐怖を抱えることも。

そのためには人間の習慣や意識を理解させるために
どう付き合うかを考えるべきでしょう。

犬は人との関わりを好む動物ですから
性格に違いはあれど飼育家庭でのしつけ次第で
診察や検査を苦にしない犬にすることは可能です。

自分との絆を深めるより多くの人と交流ができる犬にしよう

問題になるのは社会化期の過ごし方ですが
多くの人や犬と接してきてそれが当たり前になれば
痛みを伴わない検査ならストレスを感じにくいでしょう。

好奇心旺盛な時期に家族以外の他者や動物と
交流を取っておくことで獣医師に対しても警戒心を持たず
診察を受けることを負担に思うことはなくなります。

多くの人にかわいがってもらうことや
我慢をする機会を与えそうしなければならない時があること
そうした時間を設けることを飼い主が心がけるようにしましょう。

褒めることが犬にとって喜びと感じるように
普段から過度なスキンシップやコミュニケーションは控えましょう。

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愛犬が病気になった時の治療について考えよう

もし愛犬が病気になったら飼い主としては
何としても治したいと思うでしょうが
犬にとって治療を受けることは大きなストレスになります。

もともと動物である犬は治療という行為に理解がありません。
自身の傷や病気を他者に治してもらうことは
痛みや苦しみが募り不安になっている犬にはどんなものに感じるでしょう。

それを考えればできる限り予防のためのケアを
普段から心がけておくことが必要です。

しかしそれでも加齢や様々な影響を受ける犬はいつか必ず病気になります。
その時あなたは飼い主としてどうするべきなのか。

愛犬の病気の治療をどこまで行うかは飼い主が決めること

動物とは言え飼育下にあるのですから
病気になれば治療を考えるのは当然です。
治る見込みがあれば飼い主として後悔の無いように対処しましょう。

結局何をどこまでするかは犬には理解できることではありません。
飼い主の考え方と判断です。

病気治療の考え方もそれぞれに違うでしょう。

  • 犬の力を信じるのか
  • あらゆる医学に頼るのか

どちらでもあなたが犬を想って出した決断ならどんな答えでも正解です。

犬を飼う覚悟を持って日々を過ごしましょう

愛犬が回復が見込めない病気になったらあなたはどうしますか?
そして愛犬は何を望むでしょう?
それはきっと誰にもわかりません。飼い主であるあなたにも。

もしそんな時が訪れたらあなたは戸惑い迷い苦しむでしょう。
しかし産まれてから死ぬまで病気をしない生き物などいません。
軽度、重度と違いはあれど病気や別れは必ず訪れるものです。

だからと言っていつかそうした時が訪れるのを怯えて待つことはやめましょう。
いつその時が来てもいいという覚悟で愛犬に尽くしてあげてください。
それが犬を飼う覚悟の一つでもあります。

病気の治療で負担が掛かるのは犬だけではありません。
飼い主にもまた大きな負担になります。

病気によってもそれは変わりますから簡単には決められませんが
依存や自分勝手な愛情ではなく愛犬のことを考えて病気と向き合いましょう。

愛犬に対しての延命治療はするべきではない

悲劇は突然やってくることもあります。
短時間で決断を迫られたりする状況でも後悔のない選択を出来るよう
信頼できる獣医師と良好な関係を築いておきましょう。

延命治療に関してはやはり犬にとってするべきではないかと思います。
いつか来る別れの日が迫っているのであれば
それを迎えるまでをどう過ごすかを考えるべきです。
過ごした時間の長い短いは関係ありません。

早かれ遅かれ来るその別れの時にどうするかよりも
それまでの日々を充実したものにすることが大切です。

最後をありがとうで終われるように
毎日の愛犬との今日を生き逃さないでください。

飼い主は愛犬の一番の理解者

愛犬にとって飼い主が一番の理解者であるべきです。

犬という動物に対しての知識や経験は専門家に劣っても
普段の行動や性格は知っているはずですし
異常に気づくことが早ければ防げることも多いでしょう。

とにかく普段の脈拍や呼吸数、歩き方や過ごし方を
しっかりと覚えておきましょう。

些細なことでも気づいたことはすぐに相談しましょう。。
ネットの情報でだけ判断してしまうのは危険です。
専門家の意見を聞くことをおすすめします。

病気の愛犬に飼い主として何をするべきかを考えよう

もともと犬は飼い主など必要がない動物です。

飼育という関係性も人間の都合によるものですから
共存という利害を考えれば
しつけという方法で犬の行動をコントロールすることは
飼い主の義務でもあります。

自分が愛犬に起こる全てのことに責任を負い
なんでもしようという覚悟は素晴らしいと思いますが
不測の事態や不慮の事故などに備えることも
飼い主の義務や責任ですし愛情です。

人も支えあって生きているのですから
あなたの愛犬が病気になれば世話にかかりきりになる分
他の方にもその負担が影響するでしょう。

犬との生活は思い通りにならないことも多くありますが
愛犬の病気もその一つです。

いつか必ず病気になるときは訪れます。
その時あなたに求められることは

飼い主として何をするべきか。

です。

あなたがしてあげたいことでも、犬が望むことでもありません。
そのことを忘れずにいて下さい。

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

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