ペットショップチロルの息子です。
ブログに書くことかどうか迷いましたがコウノドリを見て犬の出産について思う事がありましたので思いのたけを書き綴っています。
犬の出産のリスクと犬を想う人の感情
普段犬を擬人化するなと言いつつ、つい自分の仕事のひとつでもある犬の出産とダブらせてしまっています。
産科などでサポートを受けられる人間に比べれば負担は少ないかもしれませんが、動物のお産の中でも犬の出産はリスクが高い方なのかもしれませんね。
人の手によって得た多様性が、遺伝疾患や出産などの様々なリスクを高めてしまったように思えます。
今更ながらにそんなことを考えるのは命の誕生に慣れ、救えなかったことを仕方ないと諦められるようになった自分に絶望や悔しさを感じる気持ちが薄れていたからでしょう。
擬人化するなと言っても飼い主にとっては新たな家族の誕生であることは変わらないわけで、そこを仕事と割り切ることで臨む僕はそんな家族の気持ちには寄り添えないと思ったりしながらコウノドリを観ていました。
出産はゴールではなくスタート
今までの僕にとっては出産はゴールでした。犬のお産に立ち会い無事に子犬をとり上げることで自分の仕事は終わり。後は母犬に任せようと思っていました。
でも本当はそうじゃなかった。そのことに気づかされました。そして思いました。
四宮先生と鴻鳥先生にはなれません。
ドラマだし産婦人科医でもないし当然ですが、でも二人は考えは違っても想いは同じなんでしょう。そして僕は二人のように想えていなかった。
産科の医者の仕事と割り切れば出産という状況に最善を尽くす事ですが、両親にとってはその後生涯を共にする家族ですから、妊娠・出産はスタートです。その気持ちを無視すれば一生に後悔やわだかまりが残ることもある。そのことを真剣に理解して気持ちに寄り添うからこそお互いの信念をもってぶつかり合うんだなとしみじみ思いました。
そう思ういながらドラマを見ている人は少なくないでしょうが、犬のお産のことを考えながら見ている人はまずいないでしょうね。
とにかく勉強させられたことは事実です。前シーズンを観ていなかったのでこれを機会に見ようかなと思いました。
ただ考えてみれば犬のお産に対して二人のように手を尽くすとなれば難しい話です。犬と気持ちを通じ合うことはとてもできません。自らが妊娠を希望するケースはまずありえないし、信頼してお産を任せると僕を頼ってくることはありませんから。
[ad#co-1]犬の出産のために何ができるのか
結局できる事は安全な妊娠出産のために徹底した血統管理に栄養管理、飼育環境の健全化、それに正しい関係性の構築に努め、犬を知り経験を積むことしかできませんね。
犬にとって何が正しいのかわかりませんが、少なくとも皆さんが今飼っている犬や猫には両親がいて妊娠・出産という過程を経て出逢いがあったことは事実です。
その機会を得たことを、その過程を否定したりかわいそうと考える事は正しいと思えない自分がいるのは事実です。
この仕事を続ける限りは、その命の営みがどの犬や猫にも許されるようになる為に人間が努力するべきことはきっと多いのではないかとは思いました。
出産するしないや避妊・去勢するしないの正解って何だろう
もちろん避妊や去勢も必要なケースは多いしメリットも理解しています。ただそれをあたり前に考えるのは違うでしょう。性格や問題行動の為はもってのほかですが、病気の予防目的にしても納得できない事もあるんですよね。
結局どれだけの知識や経験を得たとしても答えなんか出ないでしょうね。でも犬や猫に関わってしまった以上は一生悩み続ける事で、その姿勢で示すしかないのかもしれません。
あなたは犬の出産や避妊・去勢について自信をもって正解と思える答えを持っていますか?
良かったら皆さんの意見をお聞かせ下さい。たとえ悩みが深くなる答えだとしても僕は聞いてみたいです。
宜しくお願いします。
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
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