ペット屋の息子です。
便で犬の健康状態がわかると言いますが、便を作るのは腸の役目になりますから健康を考える上で重要な器官ということになります。
そのことは今までも散々お話していますが、腸の健康を軽視していいたら、いくら良いフードを選び栄養を摂取しても効果は半減してしまいます。
便に異常があるとなれば、何かしらの原因で腸が正常に機能していないということも考えられます。それがどういった原因でどう対処すればいいかを知ることで予防をする事も出来るようになります。
犬の健康状態を知るサインを見逃さない様にしましょう。というわけで今日は便のお話です。
犬の便がゼリー状の粘膜便なのは大腸性の下痢
便の話を意気揚々とするのは何だかはばかられますが、うんちとは様々な生理作用や食物との浸透圧の関係などが作り上げる健康状態を示す作品のようなもので、理想の色や形などを追求・維持する為に昼夜を問わず体の機能を総動員して制作されています。というと大仰な話かもしれませんが、何かが欠けても良い便にはなりません。
逆に言えば、色や匂い、形状や色などでなにがどう良くないのかを知ることもできるということです。
犬の粘膜便に血が混ざるのは何故か?
さて粘膜便ですが、白っぽかったり、黄色や緑色のようなゼリー状の便が出ることがしばしばありますが、これは「分泌性大腸炎」と呼ばれる症状の便です。
小腸の消化吸収不良のあおりを受け大腸の腸内細菌のバランスが崩れる事があります。大腸壁に刺激があり粘液が分泌されますが、腸粘膜が剥がれ落ちた際の出血が便に混じることがあります。鮮血が混じるのは肛門近くの腸壁からの出血ですから糞便の固さが保たれているならそう慌てる事はありません。
考えられる原因を上げるとすれば
- フードを変更した
- 慣れない環境でストレスが掛かった
- 気候の変化
原因がはっきりしている場合はそれに合った対処をすることで改善されるはずです。
子犬では粘膜便はよく見られる症状
子犬では消化管が未発達な為ちょっとしたことで便に粘膜が混じることがあります。
上記の理由で言えることは、フードの変更に消化管の消化吸収が追い付かないのは子犬では珍しくありません。
慣れない環境でストレスがかかるのも子犬ではよくあることです。
多くの事が未経験であるため初めての体験では不安や緊張することは十分に考えられます。
気候の変化も成犬より多くの影響を与えます。
1年未満の子犬は季節の変化も初めての事ですから、それに体がまだ対応しきれないこともありますし、体が小さいうちは気温の影響も大きいものです。成犬に比べて体重が少ない子犬は体内水分量もそれに比例しますから、腸の温度が下がれば蠕動運動も緩慢になります。
原因がわかればそれに対処することは難しくないでしょう。体に合ったフードを選び続ける事、多くの事を少しづつ体験させ慣らしていく事、気候の変化を緩やかにするような配慮をしましょう。
[ad#co-1]犬が粘膜便をしたらフードの工夫を
粘膜便が出たとしても形のある便であれば体調にはそれほど変化がないことも多いので、ちょっとした食事の工夫で改善する事が出来るかもしれません。回数を増やしたり、消化に負担の無いようにふやかしたりと工夫してみましょう。脂肪分や繊維質の少ないフードに変更するのもアリです。
軟便気味な時は胃腸を休ませる意味で食事を抜き水分を多くとることも意識しましょう。
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犬の軟便や下痢が続く様なら
軟便や下痢が続く様なら脱水や衰弱がみられる前に動物病院を受診しましょう。
腫瘍や寄生虫の疑いも出てきますし、腸壁の損傷があれば感染症のリスクは高まります。適切な処置がおろそかになれば回復が遅れるどころか体調の悪化も考えられます。
鞭虫症などで軟便や血便が続くことがありますが、検便で確認できれば駆虫薬を飲ませる事で治療は完了しますが治療が遅れれば寄生虫の数が増え、食欲不振、下痢、腹痛も伴い鮮血便も続くでしょう。
まとめ
今回は粘膜便について簡単にご説明しましたが、便の様子はさまざまあり、そのことから予想される病気なども多くあります。
機会を見て便の違いから見る症状や対処法の話をしたいと思います。
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