ペット屋の息子です。
先日のブログで最後にお伝えしましたが、チロル飼育犬のMダックスのひなさんが無事出産しましたのでご報告と紹介させて頂こうと思います。
出産はこっちの負担も大きいのでなかなか大変ですが、今回の出産は新入社員の二人に手伝ってもらったので、動画もバッチリ撮れました。
何頭かは逆子で苦労しましたが、帝王切開になる事も無く自然分娩で産むことが出来ましたので、お母さんの頑張りに感謝です。
統計的にどうかはわかりませんが、ダックスは難産になることが多いような気がします。もし出産をお考えの方がいたら、交配の前に出産を行えるかどうかの判断を動物病院でした方が良いかもしれません。今回の動画はそう言ったことの参考になると思います。
Mダックスの交配相手はJKCチャンピオンのイケメン
お相手は浜松在住のJKCチャンピオンの男の子で、ダックス専門犬舎の出身とあってなかなかのイケメンです。
ダックスは骨格バランスが微妙な犬が多いので、相手は特に良い犬でないと将来性の高い子犬は望めませんから、血統や色やかわいさよりも骨格形成が重要視されるべきだと個人的には思います。今回はその点良い交配が出来たと思います。
ダックスが椎間板ヘルニアのリスクが多いのは周知の事実ですが、これをどう防ぐかは普段の管理以上に素質に左右されると思います。骨量や骨密度の富んだ良質な交配相手が望まれるのはもちろんですから、やはり健全な血統管理を行っているブリーダーの種オスを使うことが望ましいでしょう。
Mダックスの出産を動画と画像でご紹介
今回は産まれる瞬間を捉えましたので画質が荒い動画ですがご覧ください。
20時に店を閉めて自宅に帰るとすでにリビングで呼吸が荒く落ち着かない様子でした。産床をガリガリと掻いてはケージの中を左右に行ったり来たり。耳たぶを触ると体温も低めに感じます。
出産開始は21時15分頃。一頭目は難なく産まれ社長が取り上げました。最初の子は女の子でカラーはレッドでした。
2頭目が産まれるまでに多少時間が掛かりましたが特に難産という事も無く順調に産まれました。動画はその時の様子です。
Mダックスの出産3頭目は逆子でした
3頭目は骨盤位(逆子)でした。胎児のサイズによっても違いますがやはり向きが変わると出産の難易度はそうとう上がります。
犬の場合、頭位(通常の出産)では頭が通れば肩幅はほぼ同じで形状的にも引っかかったりすることはまずありません。しかし逆子となると後脚や前脚が引っかかることがあり、前脚が通っても向きが逆になる為に首が引っかかってしまいます。
頭位での出産では頭が先に出ても首が引っかかることはまずありません。肩のラインが丸く引っかかりにくいのもあると思いますが、体に比べると頭部はそこまで重たくないせいもあるのでしょう。しかし骨盤位(逆子)では首が引っかかることが良くあります。あごの出っ張りのせいと身体の重さで首が伸びるから引っかかりやすくなるからでしょうか。
無理に引っ張ると却って母親が力んで産道がしまることがあるので、母親の呼吸に任せる方が良い時もあります。
Mダックスの出産は5頭で時間は4時間40分
初産でしたが終始落ち着いた様子で穏やかに生み始め終わりました。胎児のサイズは大きめでしたが少し細い感じでした。頭数が多いと小さい事や細いことが良くあります。
出産頭数は血統書上の兄弟の数が参考になると言われることもありますが、受胎率は交配のタイミングでも変わりますし出産に掛かる時間は母体の状態、胎児の数サイズで変わります。
まとめ
人間よりも受胎数が多い分逆子の確立は高いかもしれませんがとりあえず全頭無事に産まれ育っています。
逆子になるとなかなかすんなり産まれないので場合によっては帝王切開になる可能性が高いです。その判断はなかなか難しいものがありますので専門家との連携が取れるようにしておく方が良いでしょう。
そう言えば2017年からMダックスのカラーについての改正がありました。今回母親になったひなさんは血統書上はクリームですが改正後のカラーはイエローに当たります。
産まれた子犬はレッドとクリアレッドだったので今回の出産には関係はありませんけど、クリームで出産をお考えの方はご注意下さい。
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