ペット屋の息子です。
犬の社会も高齢化が進んでいるように思いますが、それも犬の寿命が延びたせいと思えば納得のいく理由ですし、喜ばしいことではあります。
とはいえ相手は犬ですから人よりも老いは早く、様々な変化が訪れそれに対応しなければなりません。犬は人間のように自覚症状を訴えることは難しく、自身の身体に訪れた変化に対応する為の知識や経験もありませんから、残り少なくなった生涯を長く健康に過ごせるかは飼い主次第です。
徐々に老いていく犬を見てかわいそうと思う方もいるかもしれませんが、それでも犬は自分の今を受け入れ生活していくのですから、できる限りのことをしてあげたいと思いませんか?
というわけで本日は老犬の為の水分補給の話です。
老犬の健康で気を付けたい水分摂取の方法
飼育下にある動物と野生動物の食事の違いは様々な点が挙げられますが、最も重要なのは水分量の違いではないでしょうか?
特に猫では砂漠で暮らすリビアヤマネコが祖先ですので、多くの水分を必要としない身体に進化しています。犬も猫ほどではありませんが、それに近い身体ではあります。むしろ人間のように自由に水を飲む事ができる環境にいる動物は少ないでしょう。
とは言えなるべくこまめに必要量の水分を摂取することは犬でも人間でも健康を維持する上でとても重要です。
多くの犬が水分量の少ないドライフードで生活していますから、どうにかして水分を摂取してもらう必要があります。
それに高齢になればなるほど体内水分量は減少します。
産まれたばかりの犬は体内水分量が75%以上なのに対し、高齢と呼ばれる7歳以上の犬では60%以下に下がっています。年齢が上がるごとに水分量は低下していきます。
老犬に水分を取らせる為の5つの工夫
水を飲ませるためにはその必要性を説明したところで馬の耳に念仏、犬の耳に日本語です。飼い主がするべきなのは説得ではなく工夫です。
思いつくだけの提案をしてみたいと思いますのでもしお困りの方がいたらぜひ試してみて下さい。
1、老犬にはふやかしフードか手作り食を与えるべし
体内水分量が少ない老犬にはふやかしたフードや手作り食を与えることで食事から水分を摂取することが可能になります。
以前手作り食のデメリットにミネラル分の不足という点を上げましたが、成長期を過ぎ新陳代謝が衰えてきている老犬では成長期~活動期の成犬ほどミネラル分は必要としません。
むしろリンなどは腎臓の機能が衰える年齢の犬では排泄できず毒素となり尿毒症のリスクが高まります。年齢によっては必要な分は食材で十分補えるでしょうし、様子でサプリメントで補うこともできますから。
また胃腸の機能も衰えていますから消化の良い状態のフードを与えることは負担を軽くし栄養吸収を良くする意味でも効果的です。
2、水に味や香りを加えるべし!
犬も性格によってはやわらかい食事を拒むこともあります。
噛むことが好きだったり食べなれた食感を好む犬では食事を工夫することは難しいでしょう。フードはできるだけ消化吸収率の良いものにし水自体に味や香りを付けるようにしてみてはいかがでしょう?
果汁や肉や魚を煮込んだ煮汁などをほんの少し加えるだけでも犬にはごちそうに感じるはずです。
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3、飲み水の温度を犬好みに変えてみるべし!
些細な変化でも味や食感は変わります。
特に冬などは水の温度も低くなっていますから大量に摂取することで体を冷やしたり軟便や下痢の原因にもなりかねません。
体温に近い温度であれば飲みやすく吸収も速くなりますので少し温めて与えてみてはいかがでしょう?
夏場は冷えた水は与えないようにしましょう。体温との差が大きく弱った体の負担になりますのでご注意下さい。
4、自動給水器で動きを付けて犬の興味を引くべし!
動きを付ける事で目に付きやすく犬の興味を引き付ける事ができるかもしれません。
自動給水器は犬の水の飲み方に合わせて作られている物も多く、フィルターでろ過をする事で清潔な水が常時飲めるようになります。
またフィルターによってはカルキを除去したり、軟水に変えたりすることもできますのでお勧めです。
5、果物を与えて水分とビタミンを補給するべし!
イチゴやリンゴ、梨などは水分補給と同時にビタミンの摂取が可能です。水に果汁を垂らすのも良いですが果物を与えてみるのも良いと思います。
フードでは吸収率の良い天然のビタミンは使われていないこともありますし、抗酸化作用の高い脂溶性のビタミンは加熱による栄養損失がとても大きいのです。
リンゴ1個で医者いらずということわざがあるように果物の持つ栄養は犬にも良い影響を与えます。リンゴの皮にはポリフェノールがたっぷりですから。
ただしぶどうは与えてはいけません。どんな成分が影響を及ぼすかははっきりと解明されていませんが危険な食べ物であることは事実です。
皮や種に問題となる成分が含まれていることもありますから注意が必要です。
老犬に与えるなら世界最高水準の海洋深層水がおススメ!
老犬になれば必要な栄養は少なくなりますが、水分補給の重要性は増してきます。
出来る事なら新鮮で吸収率の良い質の高い水を与えるべきです。
例えば下記のような海洋深層水は世界最高水準の安全性と品質ですから犬の健康維持には最適です。
南極で冷やされた海水が海底に沈みこみ、2千年かけて廻った深層水が沸き上がるハワイ沖の1000m海底から汲み上げた水です。血液成分に近く吸収率も一般の水よりも高く速いので老犬にはこれ以上ない水でしょう。
まとめ
人にも犬にも水分は大切な栄養です。食事は何日か取らなくてもすぐに命を落とす事はありませんが水はそうはいきません。
食事にこだわる方は多くても水にこだわる方は少ないと思いますから、できる限りのケアをしてあげて下さい。
大切な存在の愛犬を失ってから後悔することのないように今できることをやり逃さないように。
本日も最後までお付き合い頂きありがとうございました。