ペット屋の息子です。
時々ですが、トリミング中に激しく抵抗し、吠えたり噛みついたりして来る犬もいます。
全ての犬がそうだとは言いませんが、しつけの問題でそうなった犬が多いのは事実です。トリミングにはバリカンやハサミを使いますので、ケガをしたりさせたりすることも考えればお断りする場合もあります。無理にトリミングを行っていると、犬がかわいそうとクレームが入ることもありますし。
犬を人間扱いして勘違いを起こさせると、こうしたところでも問題が起きたりします。
多くの方の犬の飼い方がどんどん間違った方向に進んでいるようでならないので、ブログを通じて訴えようと思いますが、僕の意見も徐々に非難されるようになっていく日も近いと思います。
でも犬が犬じゃなくなる日はきっと来ないと思います。犬はどこまで行っても人間にはならないし、動物という枠からはみ出ることはないと思います。
子供の様に愛情をかけて育てるのはまあいいとしても、人間の様に愛情をかけるのは正直好ましくありません。
ある意味では犬と恋愛しているような方もいますので心配です。
ペットロスになる方は犬が動物という事を忘れてしまったんだろうな、と僕は思います。
そこまで愛情をかけられることは素晴らしいと思いますけど。
犬を飼う覚悟は大切にすることとは違う
これから犬を飼おうとペットショップに来る方は、犬をかわいがることはおろそかにしませんからその点は全く心配していません。
かわいがって大事に育てます。とお礼を述べていく方もいます。
今の時代は犬もかなり高額ですから、そこまでの費用を払って犬を飼う方がかわいがらないわけがありません。むしろかわいがり過ぎます。
不必要なくらいおもちゃやおやつを飼い、犬の洋服にも月に何万と費用をかけるのもそう珍しいことではなくなりました。
一般的に言うところの犬を飼う覚悟は出来ています。
何を犠牲にしても愛犬を生涯に渡り愛情を持って守り抜く。家族の一員であるから一生大事にする。
犬を飼うときはそういう思いでいるのです。
でもそんなのは僕にとっては覚悟ではありません。当たり前のことです。
僕が思う飼い主の覚悟は
飼い犬が人に危害を加えた時に処分できるか
です。
それができないのはもちろん、考えたこともなかったのなら犬を飼うべきではありません。
スポンサードリンク
犬を飼う覚悟ができていればしつけは失敗しない
犬は雑食動物ですが、人間を食べることができる動物でしょう。
2011年2月 – 野良犬を保護して自宅で飼っていたおばあさんが、犬に食べられてしまうという事件がロシアで起こりました。
人間からすれば衝撃的な話ですが、動物の世界から見れば犬も人間も動物ですから、動物が動物を襲って食べた事は驚くことではありません。
日本にも飼い犬に手を噛まれるということわざがありますが、飼い主が噛まれたのならちゃんとしつけないからで済みますが、他人だったら大きな問題に発展します。
この事件も自分で保護した犬に自分が食べられたなら気の毒ですが、自業自得かもしれません。しかし幼い子供や前途ある若者、社会を支える優秀な人材だったらとんでもない話です。
こうした事件を起こしてしまった犬は処分の対象になってしまいます。
動物が殺処分されることは悲しいことですが、飼育下にある動物にそれをしなければならない原因を作るのは人間です。
保健所や保護施設にいる犬や猫は人間に捨てられた犬猫たちです。
捨てるのは自分が処分できないからでしょう。覚悟があったら捨てるなんてことはするわけがないし、飼うことだって躊躇すると思います。
もししつけに失敗した犬が、友人やその子供にケガを負わせたらあなたはどうしますか?
そうしたしつけの失敗の責任は飼い主のあなたにあります。
犬を飼う覚悟は犬が動物だと言う事を忘れないことから
ロシアの事件は野良犬を保護したから起こったんだろう。子犬の頃から人間が育てていたらそんなことは起こらない。
そういう意見もあるのかもしれません。でも犬が人を噛む事件は少なからず発生しています。
人間でも殺人を犯した犯人が殺意はなかったと供述することがありますが、犬はどうなんでしょう。攻撃的な行動ではなく防衛本能から人を噛む事もあるでしょうが、最悪の事態にならないとも限りません。
飼い犬はあなたにとって家族です。しかし肉を食べる動物です。獲物を襲って食べるという生活を10,000年続けてきた子孫なのです。
そのことを頭の片隅に留めておいて下さい。
まとめ
動物を販売している僕がこんなこと言うのも何なのですが、動物を飼う事は非常に大きなリスクです。責任や費用負担を考えるとメリットは無いように思えます。しかしそれでも飼おうという方は少なくありません。
もしこれから動物を飼おうと考えるのならしっかりと覚悟を持って挑んで頂きたいと思います。それが出来なければ、いくら予習して知識を得たとしても飼い主にはなれないでしょう。
動物に対する愛情は人それぞれですが、問題が起こった時にそれが正しかったかどうかを判断するのはあなた以外の誰かですから。
コメント