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犬猫の餌の量と回数の疑問。動物にとって最適な食事量とタイミングは?

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ペット屋の息子です。

そう犬や猫の話をしようと考えるとほとんどがしつけ食事の話になってしまいますが、そもそも犬を飼ったこともないし飼う気もないのでしつけの話は苦手です。だからと言って栄養学の知識も人に自慢できるほどのものではありません。なので多くは科学的根拠に乏しい考察どまりなのです。
しかしそんな僕から見ても日本人は犬猫を飼うのが下手な人種と言えるでしょう。
固定観念や先入観にとらわれて

~しなければいけない
~は~だから

という一種の悪しき習慣と言ってもいいような考えに凝り固まっています。良く言えば真面目、悪く言えば融通が利かない。それが犬や猫などの動物が相手ではデメリットになることが多いと言えます。

特に食事に関しての考え方は見ていて心配になる飼い主が多くいますので、こんな僕ですがいつも通り過去の経験や知識と想像力で、もしかしたら役に立つかもしれない「そんな考え方もあるのね」的な話をしたいと思います。

犬猫に餌を与えるタイミングはしつけとして考えよう

犬の飼い主やこれからペットを飼おうという方と話をしていると、犬や猫の食事の回数や量を守ることがそんなに大事なのか?
と思うことがあります。

食事の時間を察知し騒ぎ立てる犬の要求に応えて餌をやるのは言うに及ばず、自分の用事を切り上げたり、犬猫の食事の為に帰宅時間を考えて予定を組むなどのけなげな姿勢は見ていてほほえましいと思うどころか、犬猫の為に食事を用意することが家族以上の待遇を与えている「ペットに仕えている飼い主」があまりにも多すぎるなという現状に危機感すら感じます。

飼い主が好きでしていることならば僕が口を挟むことではないかもしれませんが、こうした関係性は犬や猫のしつけの上でも、健康を維持する上でも正しいことではないと言えます。

しつけという点で言えば犬の要求に応えている時点で飼い主として問題があります。犬が食事を要求しないとしても期待を裏切らないために飼い主が努力するというのはすでに主従関係の逆転が始まっていると考えられるからです。ペット、特に犬に人以上の権利があると教えることは幸せなことではありません。

子犬のしつけは子育て同じ!失敗しない為の5つのポイントの解説

で話した通り、飼い主に依存してもペットが飼い主に依存しても、環境が変わり相手が変われば大きなストレスになり、それによって著しく体調を崩すことが考えられるからです。

犬猫に与える餌の量は毎日同じではない

また食事の量についても

犬の餌の量や与え方は計算式や給餌量の表だけでは絶対に失敗する!

を読んだ方にはご理解頂けたと思いますが、食事の中で重要な「カロリー」とは、その名の通り生命活動に必要な運動エネルギーで「熱量」と呼ばれます。体温を維持するために必要な栄養になりますので、さまざまな状況や季節などの気温に左右されます。

食事を与えるタイミングや量にこだわることは、しつけとしても健康を維持する点でもけして良いことではありません。それを愛情と考えて感謝を返してくれる犬や猫はいないと考えた方が良いでしょう。

犬猫の食事の回数はどうして2回になったのか

そもそも回数についても

  • 食べてから出るまでの消化にかかるサイクルが人間より早い事
  • 質や量よりも回数に喜びを感じる習性
  • 人間同様に血糖値の急激な上昇を抑えるため

など様々な点で考えられた結果、1日2回が望ましいとされています。

犬猫の食事回数と与え方は動物的に考えれば問題あり

犬は飼育環境や犬種の差や個体差を考えれば人間以上に違いがあります。しかし摂取するべき栄養の種類や消化のサイクルは同様ですから同じと考えて良いでしょう。ただ、動物の体という物はそれほど単純ではありません。
人間ですら真に健康になるべき食事の量や調理、タイミングなども明確な答えは出ていませんから現時点では否定も肯定もできませんが、もし一つだけ言えることがあるとすれば時にはそのルールが適用されないこともあるということです。

食事を食べないことを体調不良や病気のサインととらえることは間違いではありませんが、すべての犬猫においてそうかと言われればそれは否定しておきましょう。
動物として考えれば日々の食事のタイミングにはバラつきがあって当然ですし、捕食行動や警戒心を必要とする競争社会にいない状況を考えれば、定期的な食事や決められた量の摂取は自然なことではないと思えるからです。

犬は人間が作った唯一の動物で、家畜化した際に狼とは異なる消化のメカニズムを備えたことは

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でも話しましたが、それでも動物は動物でその差はほんのわずかです。理想的な食生活を考えれば栄養学的な面と動物学的な面から考えるべきでしょう。

食事の対象が動かない植物である草食動物に対して、捕食動物の獲物は動物です。毎日同じタイミングで同じ獲物にありつけることはまずありえないでしょう。彼らの多くは何日かに1度や2度は空腹状態にあったはずです。
野生動物の食生活と比較しても違いはありますから、食事のタイミングは人間とは同じと考えるべきではないようにも思えます。

ペットの犬猫も捕食動物という本能はまだまだ健在ですし、消化のサイクルにも違いはなく、飼い主がいなくとも独力で生き抜く機能は備えている点でも同じと言えますから、野生動物に倣い彼らに近しい食生活環境への歩み寄りは必要なことでもあるのでは?
そしてそれを考えた上で、犬という動物や犬種特性を踏まえて食事という物を見直してみることをおすすめします。場合によっては犬や猫が食事をとらないこともあるでしょう。それは異常状態が起こっての食欲不振ではなく、動物が体調を正常に戻そうとする本能からなのかもしれません。

決まった間隔で決まった量を食べない。

そのことが異常と考える前に、その理由がどこにあるかを考えてみることも必要です。[ad#co-1]

犬猫の食事の間隔を人間の時間の概念で考える事はナンセンス

人間は高い知能を有し文明を発達させてきましたから、他の動物同士の共生という形とは違う主従関係を結ぶことができるのです。人間の生活サイクルで日々を過ごしているペットの犬や猫でもその感覚には差があっても何ら不思議はありません。
犬と寄り添うようになったきっかけに農耕の発展がありますが、その農耕がきっかけで人間の生活に暦という物が産まれました。

動物にも季節や気候の変化に合わせて順応する力があるので、月や年という感覚はなくとも何かしらの区切りや気候の変化で感じるものはあるのかもしれませんが、時間という概念は人間だけのものでしょう。

1日、1週間、1年という暦や時間は人間が生み出したものですが、もちろん動物にも日の出や日没という変化は感じているでしょうから1日の区切りは存在するかもしれません。しかしそれを基準に食事の回数を決めることも人間の固定概念なのでしょう。

犬猫の食事の回数の考え方の提案

犬の置かれている状況や健康状態などの様々な要因を踏まえれば、1日単位で物事を考えるよりは時間単位で考える方が健全なこともありますし、時間ではなく犬の体調や行動を見て決めるのも間違いではないと思います。

例えば時間の区切りなら9時間ごとの食事間隔が良いとなれば3日で8回となるし、排便が確認できたら食事を与えるなどもまた一つの方法でもあります。

便は健康のバロメーターともいわれていますから、健康状態の判断材料にしている方も多いですし、病気や症状で便に特徴が出ることも事実です。
下痢が確認できれば絶食させるという処置が実際に行われているのですから、逆に便の回数や状態を基準にどんな食事をいつ与えるかを決めることの方が、決められたサイクルや量を守るよりもずっと健康的な気がします。

まとめ

ペットとの生活はすべてが飼い主の勉強になるとも言えますが、様々な問題が起きた時にインターネットで情報を収集し解決することも可能ですし、獣医師に相談や改善を求めることも間違いではないでしょう。しかしそれらが全て正しく良い結果をもたらす事がないと身をもって知った方もいるはずです。

大切なのは起きた問題に対して、解決の為にどうするべきかを考え行動し、改善の為の知識と経験を得ることでその結果の積み重ねが問題の予防につながり良い飼い主へと成長させてくれるはずです。

共同生活を送る飼い主の感情が犬や猫には注がれるのも当然です。ペットはそうした対象ですからその行為に愛情があることも理解できますし行動の理由になることもわかります。しかし飼育環境下にある犬猫の肥満問題を作り上げているのが飼い主の愛情を理由にした行動によるものだという事も忘れないで下さい。

動物が定期的に栄養摂取できる状況が自然なことではないという点が正しいとしても、それが健康寿命に良い影響をもたらしている可能性は否定できません。多くの動物は人間の飼育下にある個体の方が長命なのは事実です。

まったく同じ個体でそれらの違いを比べなければ事実確認はできませんし、寿命には食事以外の要素も大きく関わってきますから、結局何が正しいかは解き明かされることはないでしょう。それに長寿であることが幸せとは限りません。生涯をどう過ごすかではなく誰と過ごすかが犬や猫の幸せともいえるのですから。

本日もお付き合い頂きありがとうございました。

-しつけ, フード, 勝手な考察, 猫の話

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