ペット屋の息子です。
今日の話題は犬と猫の食性の違いについて考えてみました。
ちょっと前に疑問に思って考えてみて自力で答えにたどり着いたのですが、ここで記事にするにあたって、とりあえずネットで検索してみましたが答えは見つかりませんでした。
だからこそ書く意味があるのかと思いますが、確証がある答えというには至らず裏付けが取れませんでしたので、あくまでペット屋の息子の独り言として聞いてください。
猫が肉食な理由についてはいくつかのサイトで見かけることがありましたが、僕の望んでる答えではありませんでした。
猫が肉食である意外な理由っていうから見てみたら全然意外じゃないし・・・
腸が短いから猫は肉食
という結論のようですが、肉食だから腸が短いんじゃないか?と思ったので、個人的にしっくりこない。なるほど!って思う人いるのかな。
腸が短いけど犬は雑食ですしね。
犬の食性の変化をを進化の過程で追ってみる
人のブログを批判してしまいましたが、僕の言っていることも同じように感じる方がいるかもしれませんので先に謝っておきます。すみません。
とりあえず犬が雑食で猫が肉食ということは事実だと思うので犬のルーツをたどって考えてみようと思います。
現段階では犬の祖先はハイイロオオカミという説が有力で、覆すような裏付けのある否定説が無いようなのでそうだと断定してしまいます。
そして猫は砂漠に住んでいたリビアヤマネコが祖先という事らしいのですが、猫は食性に変化がないままなので、とりあえず犬の成り立ちと食性の変化を追ってみましょう。
犬がハイイロオオカミ(タイリクオオカミ)だったというなら猫同様に肉食ではないかと思われがちですが、オオカミは雑食に近い肉食です。彼らは食物連鎖の頂点にいた時代がありますが実際は動物を襲い食らうだけでなく植物や残飯なども食します。飢えをしのぐのに食べ物を選んでいられるような環境ではないということでしょう。人間の次に分布地域が広いのは事実だったようですから肉だけを食べて生き延びるには無理があったのではないかと思われます。
オオカミから犬に枝分かれしたのは現在でも推論の域を出ないようですが、4万年~1万5000年前と言われています。遺骨の発掘資料から1万5000年前には家畜化されていたようです。
その頃すでに犬とオオカミには明らかに違う特徴が見られたということで1万5千年としましょう。
この頃の人間の生活に大きな変化が見られます。中石器時代と呼ばれるこの時代には、火打石を用いた道具や弓矢など道具類がこの年代の地層から発掘されています。
直接的な打撃を与えて獲物をしとめる狩の方法が、現代に近いスタイルの遠隔射撃による狩猟へと変化した頃です。
同年代の地層の人間の集落のゴミ捨て場以外で犬の骨が見つかったことから推察するに、現代のような人間と犬と共同での狩猟を行っていたと考えるのは自然なことでしょう。しかしこの頃はそういった狩猟スタイルの変化は見られるものの、食性の変化が起こったようには思えません。狩猟の分け前を得ていたことは想像に難くないでしょうが。
その後1万年~1万2000年頃に農業革命が興ります。獲物を追って狩猟をしながら移動することをやめ、小麦や大麦などを中心の農耕生活が始まったのです。こういった人間の生活様式の変化が家畜化された犬にも大きな影響を与えたようです。
おそらくこの頃の生活様式の変化が犬の食性に変化をもたらしたと言えます。
農耕を始めたからと言って安定した収穫が見込めるはずもなく、狩猟と農耕の割合は急激な変化で変わっていったとは考えにくく、数十年~百数十年、もしかしたらもっと時間を要したかもしれません。そういった人間の食生活の変化に犬の適応能力は十分に対応したことでしょう。
豊作に恵まれた年などは保存技術もない時代背景から、犬の食生活が潤沢な物だったとは十分に考えられます。
様々な残飯などの食べ物にありつける格好のえさ場を獲得したのです。
現在の犬がでんぷんの消化能力を獲得し、雑食に至ったのにはこういった経緯からと推測します。
猫の食性に変化がなかった理由は?
それでは同様に家畜化したはずの猫が肉食のまま食性の変化がなかった理由はどこにあるのでしょう?
まず時代背景の差があります。
現在のイエネコの祖先がリビアヤマネコということは前述にも述べましたが、彼らは砂漠に住んでいたため人間との交流がほとんどないまま、犬に6000年ほど遅れをとって家畜化しました。
農業革命はとうに過ぎていたのです。濃厚に水が必要なのは当然ですから、人間と猫の生息地域とは大きな隔たりがあったのかもしれません。
それでも文明が進み、共存の機会を得る時がやってきました。
猫はそれほど水を必要とせず、砂漠に暮らす獲物を捕食し生活していましたが、人が猫にも役割を与える時がやってきたのです。
食料貯蔵庫や酒蔵が造られるようになり、そこへ害獣が現れるようになりました。小型のげっ歯類、ネズミです。建物の隙間から入り込み俊敏に逃げ隠れしながら食物を荒らす害獣は、大型動物の狩猟に活躍していた犬には手に余る存在だったのでしょう。
この時すでに定住の暮らしに落ち着いた人間の集落には猫の姿がありました。人間の居住する地域は猫にとっても暮らしやすい条件が揃っていたのです。
餌にありつけ水にも困らず、雨風をしのげる場所が確保でき、外敵の存在も多くないといった好条件です。
家畜化のきっかけはこういった共生から始まっていったのでしょう。
革命というほどではないものの、人間の生活の変化が猫にとっても家畜化のきっかけになったのは単なる想像ではないように思えます。
この時猫もでんぷんの消化能力を得ることになります。食料を荒らすげっ歯類を捕食することで間接的に穀物を摂取したからでしょう。
犬のように人と狩猟や食事を共にするというよりは、単独行動で穀物を荒らしに来る害獣を刈って食すという生活をしてきたのが大きな違いのようです。
畑や食料貯蔵庫を荒らす害獣が多くなれば、肉食の猫がわざわざ消化が難しい穀物を食べるようになる必要性はなかったのでしょう。
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家畜化の違いの理由は生活スタイルの差
性格的な違いから生活スタイルが違うのか、生活スタイルの違いから性格的な違いがあるのかは判りませんが、ネコ科の動物と犬科の動物の行動特性の違いは明らかです。
犬と猫の社会性の違いとでもいうのでしょうか、集団のつながりの差からオオカミが世界中に分布していった中、ネコ科は確立された地域で独自の進化を遂げ多様化していきました。
そういった生活スタイルや性格的な差から、人間により近い存在になった犬の祖先がいち早く家畜化の道を選択できたのでしょう。
犬と猫の食性の違いは進化と食べ方の違い?
晴れて両種族は同様に家畜化のきっかけを得ましたが、進化の過程を追ってみると前述の通り3つの違いがありました。
1つは時代背景の違い、もう1つは穀物の接種の仕方の違いです。
年代的に見てもおそらく5000年の差があり、穀物の食べ方も間接的接種か直接的接種の違いがあります。
こうした違いが食生活の違いを産んだのでしょう。
真正な肉食である猫は犬に比べでんぷんの消化能力は1/3程度しかありません。
犬が雑食で猫が肉食な理由のまとめ
今回もスッキリしない結果に終わった気がします・・・
知識と知能が足りないのでうまく説明できませんでした。やはり文章にするのは苦手です。
しかしこうした考察は嫌いじゃないので、今後もこう言った自己理論を展開していきたいと思います。いつか炎上する日が来るかもしれませんが・・・
それはそれで改めて学習の機会になるので悪い気はしませんけどね。
ところで犬と猫の違いで興味深い点がもう一つ。
オオカミは勢力を広げ世界中に分布し生息地域を増やしていきましたが、地域によっての個体の差はそれほどではないんですよね。
しかしネコ科はライオンとトラを比べてもわかるように混同することはまずありません。
しかし家畜化し人間と関わり合いを持つようになり現在に至るとどうでしょう。
今度はイヌ科の犬が多様化し、大きさや毛色や被毛に大きな差が産まれましたが、ネコ科の猫はそういった変化は乏しいのです。
動物にこれほどの影響を与える人間はやはり恐ろしい存在です。
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