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犬の老化はいつから?臭いや皮膚に表れる症状の3つの原因と対策!

勝手な考察

ペット屋の息子です。

ペットフードのシェアも高齢犬や高齢猫の割合は多くなってきて、人間ほどではありませんが犬猫も高齢化社会に近づきつつあるようです。
しかし犬や猫の老化がいつからか?と言われると、正直判断は難しいでしょう。

一般的には年齢の目安という物がありますが、犬では飼育環境や種類によって身体の構成要素に大分開きが見えますから、果たして年齢だけで判断して良いものでしょうか?
というわけで本日は老化で現れる臭いや皮膚疾患の対策やケアについてお話ししたいと思います。

 犬の老化は防げないが遅らせる努力は可能!

犬の老化は段階的に起きる現象であり、健康を維持する為の機能が低下していくことで様々な病気のリスクが高まります。
これは犬だけでなくすべての生物に起こる避けられない事象ですが、その変化に合った対応をすることで体への影響を最小限に抑えることはできます。
愛犬の様子を日ごろからよく観察し健康維持に努め、病気の予防や早期発見・治療の為に最善を尽くしましょう。

 老化に伴う皮膚疾患や臭いの原因その1、腸内環境の変化

老化に伴い体臭がきつくなるのは犬も人間も同様ですが、それにはいくつかの理由があります。犬と人間に共通して起こる原因と言えば腸内細菌叢の変化でしょう。加齢に伴い腸内の最近のバランスは少しづつ変化していきます。

善玉菌は年齢を重ねるごとに減少していき、高齢犬と呼ばれる年齢になる頃にはおよそ半数近くまで減っています。逆に悪玉菌と呼ばれる大腸菌やウェルシュ菌は高齢犬になる頃には増加し始め、腸内環境は悪化していくことになります。

 老犬の臭いの原因は細菌の働きによるもの

加齢とともに体臭が気になるようになる理由は腸内細菌のバランスの変化によるものですが、臭いの原因は細菌の働きによるものです。

善玉菌にあたる乳酸菌やビフィズス菌は主に炭水化物を栄養源とし発酵させます。たんぱく質の分解においても臭いの少ないアミノ酸へと分解・吸収することになります。
しかし悪玉菌の働きはたんぱく質を腐敗発酵させ、インドール・スカトール、アンモニアなどの悪臭と言われる臭いのもとになる物質を生産することになります。

犬の腸内環境と皮膚疾患は切り離せない関係

腸内環境の悪化と皮膚疾患の関連性については仔猫の便秘の話でもさせて頂きましたが

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腸内で吸収され血液循環に乗れば毒素の排出先は肛門ではなく皮膚からになります。
毒素の循環も問題ではありますが、単純に消化吸収が衰えれば皮膚の新陳代謝に影響が及び、外部からの刺激や細菌の繁殖を抑えるためのバリア機能が正常に働かなくなるのも当然です。

 老化に伴う皮膚疾患や臭いの原因その2、体内水分量の変化

もう一つの原因に挙げられるのは体内水分量の低下です。
腸内細菌同様に、体内に蓄えられる水分量の割合は年を追うごとに低下します。出産直後の子犬では85%が水分であるのに対し老犬では60%以下になります。

高齢になるほど内臓機能は衰え、タンパク質の合成よりも分解が起こりやすい体へと変化します。さらに運動量が減り消費エネルギー量が少なくなる事で筋肉量が減り脂肪の割合が増加しますが、脂肪が蓄積されるほど体内水分量が減っていきます。
水分が不足すれば尿路疾患を始めとする様々な病気のリスクは高まります。

水はエネルギーの運搬や老廃物の排泄、体温調整等に必要な栄養です。健康に過ごすためにこっめな水分の摂取を心がけましょう。

老犬の肥満は関節への負担だけでなく脱水の危険も伴います。高齢犬になるほど動かなくなり痩せにくくなりますから、手遅れになる前にダイエットに励みましょう。一番の対策は太らせないことです。
成長期に脂肪細胞を増殖させないようにするための話も是非参考にしてみて下さい。

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 老化に伴う皮膚疾患や臭いの原因その3、口腔内環境

高齢犬の健康問題で最も深刻と言われているのが歯の病気です。
これは飼育下にいる動物だからこその問題と言えるでしょう。ほとんどの野生動物は寿命を待とうすることができません。
老化から体が衰えることで天敵に打ち勝てず命を落とす、獲物にありつけず生涯を終える、病気で治療を受けることができず死を迎えるかなど一般的に短命な傾向にありますから、歯の健康問題が深刻になることは無いのです。

また食生活の違いによるところも大きいでしょう。
筋や内臓など、繊維質が多い食事はデンタルケアも兼ねていますから歯を磨く必要がありません。

歯石の蓄積で細菌による歯肉の炎症や歯周病を引き起こし、歯が抜け落ちたり出血個所から細菌が体内に侵入することで血液循環を介し体の各所で生涯を引き起こします。
内臓の健康が損なわれることや皮膚の健全性が失われ、口臭だけでなく体臭や皮膚疾患の原因も作り出します。

 犬の老化の始まりは何歳から?サイズごとの年齢の目安

一般的には年齢で成犬や高齢犬などと呼び分けていますが、犬の寿命をもとに人間が定義づけをしただけのもので、犬の年齢を数字で表すことに大きな意味はありません。
以前から何度か話しているように、犬の多様性を考えればそれだけでも健康や寿命に大きな影響を与えるでしょうし、飼育環境、栄養管理などが違えばその定義はさらに曖昧なものになります。

ただ体重の違いは成長や寿命に影響を与えることは事実です。
大別して小型犬は大型犬よりも寿命は長い傾向にあり老化は遅くゆるやかで、大型犬になるほど成犬になるまでに時間を要する為、老化は早く起こります。

一般的には犬の年齢とライフステージは下記のように考えられています。

身体のサイズ 成長期 成犬期 中高齢期 高齢期
小型犬(~10㎏未満)  8~10ヶ月まで  約8歳まで  約12歳まで  12歳以上
 中型犬(10~25㎏未満)  10~12ヶ月まで  約7歳まで  約10歳まで  10歳以上
 大型犬(25~45㎏未満)  15~18ヶ月まで  約5歳まで  約8歳まで  8歳以上
 超大型犬(45㎏以上)  18~24ヶ月まで  約5歳まで  約8歳まで   8歳以上

まとめ

犬の老化を遅らせるにはやはり食生活に気を使うことが一番のようです。
いつ頃からどんな食事にするかは身体の変化や行動を見ながら行うべきでしょう。それには日々の観察や犬のことを良く知っておく必要があります。

食事はすぐに影響を与えないこともあります。
皮膚のターンオーバーも28日ほどかかりますから、改善の為の食事が効果を及ぼすかどうかの判断は1ヶ月経過して初めて目に見える変化が起こります。

臓器の機能障害もダメージが蓄積して起こりますから、見た目に健康だからとおやつを与えずぎたり、栄養的に問題のある安価なフードなどを与え続ければ老化が早まるだけではなく、気づかないうちに病気のリスクを高めています。

今与えている食事が3年後、5年後の身体を作ると考えましょう。

本日もお付き合い頂きありがとうございました。

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