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子犬に多くの餌を与えると将来のサイズに影響するのかを解説

フード

ペット屋の息子です。

子犬に多くの餌を与えると大きくなると聞いたからあまり餌を与えない方が良い?

と疑問に思っている方の為に子犬のえさの量が成長とどう関係するかを詳しく説明してみたいと思います。

 犬のサイズが子犬の時の餌の量で比例しない2つの理由

結論から言えば餌の量と身体のサイズは比例しないと考えて良いでしょう。
野生動物ならまだしも犬に限って言えば身体のサイズが餌で変わるとは思えません。特に大型犬を飼っていてできるだけ大きくしたいからと餌を多く与えても無意味です。

野生動物であればより栄養を摂取することで体を大きくすることは可能かもしれません。しかし人間や犬では食事量でサイズが変わることはないでしょう。

今からその2つの理由を解説していきたいと思います。

 1、犬のサイズは安定した環境と定期的な栄養管理で差が小さくなった

犬は人間と共に生活を始めたおかげで安全な環境と定期的な栄養摂取の機会を与えられることになりました。野生時代の外見的特徴は残しながらも生存競争に打ち勝つための優位性は失いつつあります。生き抜くための苦労や努力とは無縁の世界です。

ペットの犬であれば定期的に食事が与えられるでしょうから成長に必要な栄養は常に供給されます。活動に必要なエネルギーは身体に行き渡りそして運動して骨や筋肉となるのです。

野生動物のように競争に負け飢えることも、狩りが失敗することも、獲物が撮れない季節が訪れることもなくなりました。必要な時に必要な栄養が望まなくとも手に入る環境を手に入れたのですから決められたサイズに育つのは健全とも言えます。

2、犬種が確立され基準が設けられた

そして長い年月を経て狩猟目的から番犬などの様々な使役用途に合わせてその姿は変化を遂げていきます。他の動物には見られないほど多様化し外見的特徴やサイズが定められました。

犬種それぞれの個性を失わない為に厳格な基準である犬種のスタンダードが確立したのです。

一部の犬種では営利目的やセンチメンタルな感情からの乱繁殖でサイズのばらつきが見られることがありますが、血統管理が適切であれば犬の個体差は少ないでしょう。

子犬に多くの餌を与えても成犬時のサイズは変わらない

身体のサイズは犬種や遺伝子で大まかには決められています。
いくら飼い主が大きくしたいと望んでも、小さいままでいて欲しいと願っても犬が応えてくれることはないでしょう。

犬は食事を与えるだけ成長する

そう思い込んでいる方もいますが実際はそんなことはありません。人間と同じです。日本人には日本人のサイズがありますから、望んでも欧米人のように成長はしません。

身長を伸ばしたいからと栄養を摂取しても伸びないし、大きくなりたくないからと栄養を制限しても無駄なのは身にしみてわかっているはずでしょう。栄養制限や過剰摂取しても痩せるか太るかのどちらかです。

 子犬に多くの餌を与えると太りやすくはなる

ただ子犬のある時期に過剰な栄養を与えすぎると肥満体質になることは事実です。

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太りやすい体質にすることは個人的には賛成です。エネルギー消費量に差がなければ栄養を蓄えられる身体の方がいざという時に優位に働くからです。

それに食べない犬に食べさせるのはとても難しいことですが、食べたいという犬に食べさせないのはとても簡単なことです。

ただ意識してそうしている飼い主はほとんどいないでしょうから、愛情を理由につい犬に食べ物を与えてしまう飼い主には喜ばしくはないでしょう。

 子犬に餌を制限するとどうなるか?

子犬の頃に栄養制限や過剰摂取しても健康を損なうだけです。
栄養は成長と活動に使われますから生きる為に必要な身体の活動の為にエネルギーが真っ先に消費され成長の為の栄養は不足します。

そうなれば犬は成長をやめてしまうかもしれません。しかしそれで健康が維持できるのでしょうか?

残念ながら答えはNOです。

犬は動物で生物ですから身体の細胞には寿命があり日々作り替えられます。一番寿命の短い消化管上皮細胞は24時間、赤血球で3ヶ月、骨は約10年です(骨全体は10年ですが、個々の骨細胞は約3ヶ月で破壊と再生を繰り返しています)

栄養が足りなければ健康な体が作られることはありません。

骨密度は低く体を支えるのがやっとで動くことすらままならないほどやせ細った筋肉。消化や吸収を正常に行う機能は損なわれ呼吸は浅くとぎれとぎれ、食欲すら失ってしまうでしょう。

そんな身体の犬に病気に対する抵抗力などあるわけがありません。あっという間に細菌やウイルスに侵され、動物病院で入退院を繰り返し、高額な治療費と多くの時間を犠牲にしながら幸せには程遠い短い生涯を生きていくのです。

子犬には適切な栄養管理を心掛けましょう。

子犬に与える餌の量の計算式や給餌量の表の正しい使い方

当たり前ですがフードが変われば餌の給餌量も変わります。
例えばロイヤルカナンのプードルの子犬用を与えていた犬にカナガンを与えるとなればタンパク質や脂肪分、炭水化物量が違いますし、gあたりのカロリーも変わってきます。

給餌量の計算式はご存知の方も多いようですが、その計算式に加える大切な数字があります。以前の投稿

犬の餌の量やあげ方の正解は?給餌量の表や自動計算は失敗するので注意!
ペット屋の息子です。 今日も斜め上から目線で犬の餌のことについて語ってあげます。 ・・・すみません聞いてください。 仕事にしてるとはいえ、ブログのネタなんてすぐに尽きると思いながらも毎日更新していますが、餌の事だけでも結構出てくるものですね...

でも詳しく説明しましたが気温を考慮しなければ計算しても無駄でしょう。

そもそもカロリーとは熱量の数値で1calは1gの水を1度上昇させるエネルギーです。体温を正常に保つには外気温との差がどれだけあるかで必要な熱量も変わってきます。

ほとんどのフードには給餌量の目安が表として記載されていますが、あれはあくまで目安なので参考程度にしましょう。子犬では成長によって体重やサイズが増加しますから日に日に量は変わります。体重だけでなく体型や筋肉量や体脂肪率も重要ですから専門家に確認してもらうことをお勧めします。

まとめ

文章が過激になり過ぎたかもしれませんが、子犬に栄養制限するようなことはあってはならない事です。人間の感覚で曖昧な栄養管理を行うのは将来の健康に大きな影響を与えます。

犬も子供も成長期の栄養は大切という事を忘れてはいけません。

特に子犬の栄養管理は難しいものがあります。人間の子供より体重が軽いので犬種によってはg単位での気遣いが必要ですし、活動量や飼育環境に季節など様々な影響を考えなければいけませんから。

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心配な方でマメにご来店頂ける方はぜひ犬を見せて下さい。
栄養状態はもちろん。骨格形成から体型のバランス維持の為の注意点に体の歪みや運動の方法などでご相談に乗れるかもしれません。

わからないことの方が多いと思いますが・・・

本日も最後までお付き合い頂きありがとうございました。

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