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犬と乳酸菌についての考察その2。有効な摂取方法とおすすめの商品

投稿日:2017年6月21日 更新日:

ペット屋の息子です。

先日に引き続き犬と乳酸菌の話です。
思いのほか長くなってしまいそうなので珍しく2部構成にしてみました。今日は犬にとって有効な菌活のタイミングや方法、おすすめの商品について語っていきたいと思います。犬を飼育している方にとってはもちろんですが、これから犬を飼育する、または繁殖をお考えの方に参考になると思います。
とは言ってもただの推論で効果があるかどうかは実証されていませんので悪しからず。しかし悪いということはないはずですので読んでみて損はないはずです。
というわけで犬と乳酸菌の話パート2行ってみましょう。

犬に乳酸菌を与えるベストなタイミングとその方法

犬は人間よりも成長が早い分、わずかな期間中の適切なタイミングで菌活を行うことで、生涯の健康を維持することが可能になるかもしれません。病気になった時の負担を考えれば、こうした健康への投資は人間以上に意味のあるものになりえます。治療ではなく予防をすることができるならそれに越したことはありません。

授乳期~離乳期の腸内環境が生涯の健康を左右する

昨日の

犬と乳酸菌についての考察その1。生食と食糞は細菌摂取の為なのか?

で話した通り出産直前まで腸内は無菌状態ですから、授乳中や離乳のタイミングで菌活を行うことは腸内フローラを形成する上でかなりの効果があると思います。
外部から侵入する菌が腸内に定着することで腸内フローラを形成する為、授乳期や離乳期に乳酸菌を摂取することで健康を維持することに優位な腸内環境を作り出すことができるのではないかと推測されます。
どんな乳酸菌が良いかは犬に合う合わないもありますから、できることなら母犬に試したうえで糞便の状態や拒否反応やアレルギー反応の有無を確認しておきましょう。後半で紹介する犬用のサプリメントなどは安全性も高く効果的だと思います。
腸内細菌は母親から得るものです。栄養源が母乳である内は特に母親と同様の相性と考えて間違いないでしょう。

子犬の腸内環境は母親の腸内環境に影響される

菌活は母親に行うことも有効です。

授乳中の母親が乳酸菌やビフィズス菌を接種することで、母乳中の免疫成分の「TGF-β」が増加することが明らかになっています。
もちろん腸の活性化に有効ですから、栄養吸収が十分に行われる状態を保つことで母乳中の栄養成分も大きく変わります。母犬が出産に体力を使い、胎盤などを食べることで下痢をしていれば充分な栄養が接種できませんので母乳中の栄養成分も減少します。

母乳中に含まれるたんぱく質「カゼイン」犬が必要とするアミノ酸をすべて含んでいて、母乳成分の80%に相当します。母親に菌活を行うことで子犬に十分な栄養と乳酸菌を伝えることができますから、母親に菌活を行うことは子犬の生涯の健康にとって良い効果を発揮するでしょう。特に授乳中の子犬が下痢などをした場合には抗生物質を投与することはできませんから、母親の母乳成分が乳酸菌や良質なたんぱく質を含んでいることは改善・予防の為に必要なのです。

授乳中や離乳中となれば、これはもうブリーダーが行っているかどうかに左右されますから飼い主が行うことはできません。できることはそういった事まで配慮した繁殖を行っているかどうかを確認したうえで犬を迎えることだけです。

犬に乳酸菌を与えるなら継続こそが重要

ただ以降の菌活がまったく無駄になることはありません。腸内フローラが出来上がってしまえば摂取した菌は定住することはありませんが、いつまでが有効という日数ははっきりとしていませんし、乳酸菌の中には長期間腸内に留まることが実証されている菌もいます。

成長した犬に乳酸菌を与えても腸管内で異物と判断され、遅かれ早かれ排出されてしまいます。しかし腸管内で作用することは事実ですので菌活は継続することで効果を発揮します。絶えず腸管内に供給されれば腸内環境は健全な状態を保つことができるはずですから、継続して乳酸桿菌を摂取することをおすすめします。

犬の為の菌活の種類とその方法

人間と犬で方法に違いはありません。
栄養摂取から消化吸収までのメカニズムは同じで腸が最大の免疫機関であることも共通しています。腸管内に生息する乳酸菌の種類は違えども方法は同じです。腸内環境を健全にし維持するための菌活は大きく分けて3つあります。

善玉菌の餌を供給するプレバイオティクス

また菌活においては乳酸菌の摂取のみならず「プレバイオティクス」と呼ばれる乳酸菌を育てるためのフラクトオリゴ糖などの摂取も同時に行うことでより腸内の細菌が活性化します。消化管上部で分解・吸収されない為、腸管内の乳酸菌を育てることが可能です。
悪性のウェルシュ菌などはオリゴ糖を行こう活用できませんので腸内環境の健全化に有効です。オリゴ糖を投与した実験結果でも乳酸菌の増加と大腸菌群の減少が報告されています。

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生きた善玉菌を直接供給するプロバイオティクス

「プロバイオティクス」とは腸内に生息する菌を直接接種することで腸内環境の健全化を図る方法、またはその有用菌を含む食品自体のことを指します。
近年の研究で酸や熱に対しての耐性を持つ乳酸菌やビフィズス菌が発見され食品に利用されています。また菌が死滅したとしても菌が生産した発酵生産物は残りますし、その成分に血中コレステロールを下げる効果や抗腫瘍性、血圧降下作用などがあることが分かっています。

疾病に直接作用し、菌の増殖にも効果を発揮するバイオジェニクス

さらに最新の「バイオジェニクス」では乳酸菌が作りだす身体に有用な成分を取り込むことにより、健康効果と菌の活性化を同時に図ることができます。近年の菌研究で明らかにされたのは、乳酸菌による健康作用が菌自体の働きではなく菌が生成した乳酸菌生産物質によるものです。
つまり今までの「プレバイオティクス」「プロバイオティクス」は疾病に対して有効な働きを行う菌を育てる為の補助的な役割でしかなかったのに対し、「バイオジェニクス」では疾病に対して直接的に効果を発揮する菌の生成物質を腸内に送り届けることで、腸内フローラの改善と疾病に対しての両面から効果を発揮します。

犬の為の乳酸菌でおすすめサプリメントやおやつ

ヨーグルトを与えることももちろん効果的です。
犬の胃酸が人間の㏗よりも低く、菌を死滅させてしまってもその効果はなくなるわけではありません。腸内に菌を定着させることはできなくとも腸内環境の改善には多少の効果はあることも確認されています。
しかし腸内細菌の種類は動物ごとに違いがありますので人には人の、犬には犬の乳酸菌が生息しています。それを考慮すれば犬用に開発された乳酸菌を含んだおやつやサプリメントを与えることが有効かもしれません。

「ドッグB&S」に使用されているビフィズス菌は、腸内フローラ研究の第一人者として知られている光岡博士らにより、長年の研究の過程で犬から分離された乳酸菌です。 また犬や猫をはじめとするペットや豚・牛でも期間の使用実績があり、安全性と有効性が確認されています。この犬由来のシュードロングム菌は人間の腸管内には存在しておらず人用のビフィズス菌製剤はブレベ菌やロングム菌が使用されています。

 

以前も紹介しましたが、こちらの「コスモスラクト」も光岡博士の研究から生み出された乳酸菌生成エキス同様の商品で、様々な病気の予防や体質改善に、その有用性が認められ始めています。腸内細菌を介することなく働きかける点と、全ての乳酸菌に対して活性化を図ることができる優れた商品です。菌の生成エキスであるため調理による加熱や酸の影響を受けませんので、手作り食を与える場合の調理中に使用することも可能です。

犬用のヨーグルトが遂に発売されました!

そして待望の犬用のヨーグルトが遂に発売されました!
今までありそうでなかった犬用のヨーグルトです。モンゴル人の伝統的なおやつ「アーロール」天日干しで作られるドライヨーグルトです。
野菜を全く食べないモンゴル人の健康の秘訣でもあるこの「アーロール」が犬用に加工されおやつになりました。水分がない分栄養成分が凝縮され原材料は牛乳と乳酸菌のみ。犬に与えるにはとても良いものです。

まとめ

現在行える菌活の方法は「プレバイオティクス」「プロバイオティクス」「バイオジェニックス」の3つがありますが、このすべてを組み合わせることが最も効果的でしょう。

感染症などの病気は病原微生物(菌やウイルス)が体内に入り込み、免疫機構を抑え込んで発症します。体内に入り込んだ病原体が定着(感染)し何かしらの症状を発症しないためには腸の健康を保つことが最も重要です。
その為に食事の重要性を説いてきましたが、犬の現在の食生活を考えれば、菌活はまた別の話になるのかもしれません。人間ほど食事から乳酸菌を摂取する機会に恵まれない犬にこそ菌活をおすすめします。

本日もお付き合い頂きありがとうございました。

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