ペット屋の息子です。
猫って真正の肉食のくせに植物が好きなんです。
よくよく考えるとなんだか不思議な気がしますね。サザエさんでは魚をくわえて逃げていますし、意外と犬よりも雑食だったりしませんか?
といっても室内飼いの猫は狩猟の楽しみもなく刺激に飢えていますから、何かを捕まえたり噛んだりするのは好奇心からの行動ということも考えられます。
観葉植物なんかもはっぱをガジガジしたりすることがよく見られますが、中には猫が口にするべきではないものもありますので注意して下さいね。
今日は好きな植物の代表と言われるまたたびやキャットニップについてのお話をしたいと思います。
危険な植物については次回をお楽しみに。
猫が好むまたたびとは
日本特有の植物である「またたび」はツル性の落葉植物です。
名前の由来はアイヌ語の「マタタムブ」から名付けられたと言われています。古くから日本の山に自生して漢方薬として利用されてきました。
またたびの臭気が猫に興奮作用を与える事は多く知られていますが、またたびに含まれる「マタタビラクトン」や「アクチニジン」に反応するようで、猫だけではなくライオンやトラにも同様の効果があるそうです。
猫に与えるまたたびの効果
猫にマタタビを与えるとマタタビ反応と呼ばれる酒に酔ったような状態になります。
ただ動物に与えるものですから、人間が酔うのと同様に反応は個体によって大きく変わります。反応を示すのは8割程度という実験結果もあり、そのうちの20%が酩酊状態になったとのことでした。
性別によっても反応差がある様で、オスの方が効果が高いようです。
中には興奮し凶暴化する猫もいますので与え方にはご注意下さい。
粉末よりも実や枝の方が効果が高いようです。粉状にすることで成分が気化して効果が半減すると考えられます。
猫へのまたたび与え方
市販のまたたびは枝(原木)、実、粉として販売されています。
粉が最も使いやすく、猫の鼻先にひとつまみを置いてあげればOKです。おもちゃや爪とぎなどに振りかけて使ったりと様々な使い方ができます。枝や実はおもちゃ替わりにそのまま与えても良いでしょう。
またたびを大量に与えると猫に害があるか
またたびも与える量が多すぎると猫の健康を損なう事になります。大量に摂取すれば呼吸中枢が侵され呼吸困難に陥ることもあります。稀にアレルギーを持っている猫もいますので、ほんの少量から試してみるのが良いでしょう。
粉は通常0.5gに包装されています。月1~3回程度の間隔を空け1度に0.5g以上は与えないようにしましょう。
猫が好むキャットニップとは
ハーブの一種で別名「西洋マタタビ」と呼ばれています。
シソ科に属する植物で葉の形状はシソに似ています。葉や茎からハッカの香りがすることから日本では「イヌハッカ」と呼ばれています。
猫が好む植物になぜ「ヌハッカという呼称が使われるかは、従来のハッカに比べ、効果がそれほど期待できない点で差別的にイヌという言葉が当てられたという説があります。
キャットニップに含まれる「ネペタラクトン」が猫の神経に作用し興奮作用をもたらします。
猫に与えるキャットニップの効果
キャットニップというとあまり聞きなれないかもしれませんがまたたび同様の効果がある物と考えて間違いないでしょう。キャットニップに含まれるネペタラクトンの蒸気が鼻腔最上部の嗅上皮と呼ばれる特別な粘膜に溶け込み感知されます。
多くの猫に対してその効果が発揮されますが、持続力は5~15分と個体によって差があります。猫の反応も様々で、身体にこすりつけてゴロゴロしたり、興奮してバタバタと走ったりします。
猫へのキャットニップの与え方
小量であれば猫に害になることはありませんがタイミングと量は覚えておきましょう。一般的には乾燥した物を粉末状にしてを与えるのですが、ほんのひとつまみで充分です。
与えるタイミングですがクレートでの移動時の緊張を和らげたり、いたずら防止の為に爪とぎやおもちゃに興味を持たせるために使うのが良いでしょう。一般的に販売されているおもちゃにも封入されていることがあります。
キャットニップを大量に与えると猫に害があるか
キャットニップの葉や茎は無害ですが、種子を大量に摂取するとごくまれに中毒を起こす猫もいます。これは個体差で大きく変わりますが、キャットニップに含まれるネペタラクトンに反応を示さない猫もいます。遺伝で異なると考えられていて、25%の猫には効果が無いとのことです。
まとめ
反応は様々ですが、違った一面がみられるかもしれませんので一度与えてみてはいかがでしょう?
ごほうびとして与えるというものでもないのでタイミングは難しいですが、緊張を和らげたり、ストレス解消の為に使ってあげると良いですね。
またたびは猫ばかりではなく人間にもおすすめです。冷え性、神経痛、リューマチなどに効き目があるらしく、梅酒同様に付け込んでる方もいます。
猫はまたたびで酔って人間はまたたび酒で酔う。
そんな休日の過ごし方も良いかもしれません。
本日もお付き合い頂きありがとうございました。
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