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犬は生肉を求めてる?与え方の注意点やメリットデメリットのウソホント

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ペットショップチロルの息子です。

犬に生肉を与えることで健康になると信じている方がいるようですが
それってどうなんでしょう?

確かに祖先の狼は肉食動物ですし、歯の形状も確かに肉食獣の特徴を継いでいます。
でもそれって何万年も前の話ですよね?

少なくとも現在日本の家庭で飼われている犬のほとんどはもちろん
両親もその両親も口にしてきていない犬の方が多いはず。

犬に生肉を与えることははたしていいことなのでしょうか???

というわけで犬に生肉ってホントのところどうなんだろう
という疑問を徹底的に検証してみたいと思います。

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犬に生肉をなぜ与えるのか?

犬に生肉を与えることでより健康的に過ごせると生肉を与える方が増えています。
確かに犬は捕食動物ですし、歴史から見てもドッグフードが普及したのはつい最近です。
生肉を犬に与えることでさまざまなメリットが得られることは否定できません。

ドッグフードのみを与えるよりもより理想的な食事に近いでしょう。

家畜化したとはいえ、数万年前の進化から現在までの犬の食生活や身体の特徴からしても
長くは生肉を口にしていたことは事実です。

肉を引き裂くための鋭い牙は今も健在ですし、消化管の長さも肉食獣同様です。

ペットではなく家畜だった彼らは、他の動物から人間の利益を守る為の番犬
もしくは狩りのパートナーという存在でした。

犬の為に調理や加工をした食事を与えることは現代では当たり前ですが
昔では考えられない行為です。

犬は生肉を食べる動物なのです。

犬に生肉を与える時の注意点

犬に生肉を与えることは動物先進国では当たり前に行われていることで
日本でも昔は珍しいことではありませんでした。

犬の健康のためにもその原点に立ち返ろうという動きが
日本の愛犬家の中にも見え始めているようです。

とは言え生肉なら何でも良いというわけではありません。
以前にも鹿肉を与えることについて話しましたが

ニュートロのドッグフード鹿肉シリーズ販売休止のお知らせと犬に鹿肉を語る

未処理の野生の動物の肉を与えるにはそれ相応のリスクがあります。
感染症や寄生虫のことを考えれば安全に食べられる肉であるべきです。

大事な愛犬が生肉を食べて肝炎になんてことになれば浮かばれません。

リスクももちろんですが時間や費用面からもおすすめできません。

それに生肉を与えると言って人間用の肉をスーパーなどで購入して与えても
それだけで犬の理想的な食事とは言えません。

犬にとっての理想の食事を考えれば獲物を残さず喰らい尽くすことです。

新鮮な内臓には豊富なビタミン、骨にはカルシウム、関節にはコラーゲンやミネラル
生きている獲物には生きるための新鮮な栄養がそのまま蓄えられています。

ドッグフードの原材料として非難されている副産物には有用な栄養が詰まっています。
せっかく生肉を与えるのであれば犬にとって有益な食事になるように
様々な部位の肉を与えるようにしましょう。

 犬に生肉を与えることのメリット

生肉を与えることのメリットはドッグフードのデメリットでもありますが
簡単に言えば以下のようなことが言えるでしょう。

    • 多種多様なバクテリアが多く体内に取り込まれる
    • 免疫機能の活性化
    • 不足しがちなビタミンを自然な形で摂取できる
    • 消化がゆるやかになり食事の満足感が高まる

犬に必要なバクテリア(細菌)とは?

犬をはじめとする哺乳動物は体内で育つ間は腸内細菌を持っていません。
母体から栄養を直接摂取できるので必要がないからです。

産道を通り出産する際に母親の排せつ物に触れたり
母親の母乳から細菌を摂取したりを繰り返しながら
育っていく過程の生後42日間で腸内細菌がほぼ決定します。

ですからドッグフードでのみ育った犬を繁殖させることを繰り返していては
有用な腸内細菌の種類や数を増やすことは難しいのです。

犬や猫は野生動物よりも腸内細菌の数や種類は少ないため
多くの食材で作られたドッグフードに適応した消化能力を有しているとは言えません。

アレルギーや皮膚疾患が食事に左右されるのは食事の問題でもありますが
食事を栄養に変換する能力にも左右されるのです。

犬に生肉を与えることで免疫機能が活性化する

有用な細菌を多く摂取すれば免疫機能も活性化するでしょう。
体内の免疫機能は90%以上が腸に集中しています。

腸内細菌が作り出す代謝産物には様々な健康効果が確認されていますが
例を挙げれば以下のような生体機能活性が期待されます。

  • 血中コレステロールの低下
  • 活性酸素の除去
  • 血糖値の正常化
  • 抗血栓
  • 抗腫瘍

現在の犬の体調がどのような状態かにもよりますが
生肉を与え有用な腸内細菌が育てば、身体の消化機能に変化が起こり
改善や予防に繋がることは期待できるでしょう。

生肉で摂取するビタミンが犬にどう有効なのか?

ドッグフードやサプリメントで摂取するビタミンを
生肉から摂取することは犬にどう有効なのでしょう?

一つはやはり非加熱であることで栄養損失が少ないということが言えます。

抗酸化作用が期待できるビタミンの多くは熱に弱く
特にビタミンCはドッグフードの製造過程でほとんどの栄養が失われます。

このことは以前の

ブルーバッファローのライフソースビッツを分析!これがBLUEのやり方か!

でも話しましたが、実際に「Blue」を与えた犬と
通常の製法のドッグフードを与えた犬とでは
ワクチンの抗体価の上昇率が大きく変わったとのデータもあります。

そして合成のビタミンは組成が天然のビタミンとは違います。

サプリメントにも様々なものがありますから、全てが合成ビタミンではないでしょうが
脂溶性のビタミンは分子構造が複雑ですから天然の方が効果が高いことは事実です。

生の内臓の心臓や肝臓には生きるための新鮮な天然の栄養素(ビタミン)が豊富です。
サプリメントで摂取するよりは色んな意味で効果的でしょう。

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生肉はゆっくりと消化が進むので満足感が高い

犬も食事を楽しまないわけではありません。

犬にとっての食事は生きていることを実感する瞬間でもありますし
噛むことや満腹感はストレス軽減にもつながります。

食べるために発達した歯やあごを使い時間をかけて噛むことで満足感を得て
お腹の中でゆっくりと消化が進み満腹感が長く持続するようになります。

食事に対しての要求や早食いが問題になる犬には生食はおすすめです。

消化時間が長いので食事の間隔が長く取れることも飼い主のメリットになるでしょう。
排泄の回数も少なくすみますし。

野生時代に近い成長速度で無理なく育つようになる可能性も考えられます。

 

犬に生肉を与えることで酵素を補えるってホント?

ってバカな話が常識のように思われていますが
(一時期僕も信じていましたのでお恥ずかしい話です・・・)

酵素って熱や酸にとても弱くほぼ確実に胃酸で死滅します。
胃中のヘプシンは別ですが。

ですから生の食べ物とその酵素を摂取しても全く無駄です。

酵素はタンパク質から合成されるもので様々な用途に合わせて色んな酵素があります。
タンパク質を摂取していれば必要な分は必要なだけ補われますので心配ありません。

犬に生肉を与えると狂暴化するってホント?

そんなことはあり得ません。

生肉と加熱した肉での違いはビタミンの栄養損失とタンパク質の熱変性くらいで
どちらも狂暴化につながることはないです。

信じている人がいるとは思えませんが、肉を食べることで健康になりますから
活動的になったのでそう思ったのかもしれません。

血の滴るような内臓を啜る犬を見ればそれだけで狂暴と思うかもしれませんが
現実的にそんな食事を与えることはほぼ不可能でしょう。

犬に生肉を与える事のデメリット

犬に生肉を与えるデメリットももちろん少なくありません。

生肉を与えることは犬に対してはとてもメリットが大きいので
できることならぜひ生食である(BARF)を実践してもらいたいと思いますが
事はそう簡単ではありません。

考えられるデメリットをピックアップして発表してみましょう。

生肉を犬に与えるには手間とコストがかかる!

なんといっても手間やコストはとんでもなくかかります。

以前フードのコスパを計算してみたと話しましたが

ドッグフードVS手作り食!オススメはどっち?コスパを比較してみた

生肉を使って食事をとなればとんでもないコストがかかります。

栄養バランスの優れたプレミアムフードなら小型犬で50円~150円程度で済みますが
生肉を犬に与えるとなればその数倍は掛かるかもしれません。

前述のとおり人間が食べるような肉の部位を与えてもほとんど意味がありませんから
内臓や骨、筋などの副産物と呼ばれる栄養豊富なものを与えるべきです。

そうなれば費用はかなり高額になることは間違いないでしょう。

犬に生肉を与えるのは感染のリスクが上がる!

 

新鮮な内臓を与えることは様々な感染のリスクもあります。
野生の鹿肉を食べて肝炎になった例は人間でいくつかありましたから
加熱しないということはそれだけ危険ということです。

寄生虫や病原菌の感染を避けながら生肉を与えるのは難しいと思います。
やはり犬用に加工された生肉を扱う業者から購入するのが無難でしょう。

犬は生肉を消化するのに時間がかかる

生の肉は消化が良い物ではありません。そのあたりはメリットにもなりますので
どちらかと言えば加熱した食事のメリットとして考えるべきでしょうか。

ただ食べなれていない生肉を一度に大量に与えれば嘔吐や下痢の原因になります。

タンパク質は加熱すると構造が崩れ吸収しやすい形になりますから
消化に掛けるエネルギーは少なくて済みます。

そうした食事になれた犬に生肉をいきなり大量に与えるのはリスクが大きすぎます。

ドッグフードの種類が変わっただけでも同じようなことが考えられますから
加熱加工していないという違いは犬にとっては大きいはずです。

もし与えるのならまずはトッピング的に与え少しづつ慣らしましょう。

まとめ

犬に与える食事を徹底的に栄養摂取と割り切ってしまうのもどうかと思いますが
少なくとも人間以上にその傾向が強いことは事実でしょう。

犬は生きるために食べるのが大前提
楽しむよりも生きるための身体作りとエネルギーを得るために食事をする

食べ物から身体を作り季節や環境に適応していくのができる点で
まだまだ犬は人間よりも野生です。

好きな時に好きなものを好きなだけ食べられる食事というものは
捕食動物にとって自然なことではないのかもしれません。

野生の世界に肥満というものが無いように、動物にとって栄養過多は毒にもなりえます。

食事の内容ももちろんですが食事の回数や与える量にも
動物としての彼らの生き方を尊重する必要がありそうです。

しかし世の飼い主はなかなか面白いもので、犬を擬人化する一方
食事には野生動物さながらの生肉を食べさせようと考える方も少なくないようです。

犬の理想の食事を考えればドッグフードがベストではないと思うので生食は賛成ですが
生肉をただ与えるだけの食事であれば健康に異常をきたすことは間違いないでしょう。

犬に与えるおすすめの生肉については

犬に与える生肉のおすすめとその理由を紹介。通販で理想的な食生活を始めよう

でご紹介しています。

これをきっかけにより多くの愛犬家の方に
まずは犬の為の栄養学を学んでいただきたいと思います。

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