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犬を悩ますマラセチアを知ろう!皮膚炎や外耳炎の治療薬に食事の話

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ペット屋の息子です。

そろそろ犬の皮膚トラブルが多い季節ですが、みなさんはどんなことに気を付けていますか?

愛犬をかわいがる方は多いですが、適切な管理をしていますか?と聞くと、なかなかどうしてバッチリですと答えられる方は少ないんじゃないでしょうか?
梅雨などの湿気が多い季節になると猛威を振るうのが「マラセチア」ですが、皮膚炎や外耳炎を引き起こすことで知られています。

季節の変わり目はいろいろとトラブルが起きやすいのですが、特に梅雨の時期は暑さと湿気という犬が最も苦手とする環境になる為、1年で最も注意が必要な時期です。しかも犬が過ごしにくい環境こそマラセチアなどの細菌にとっては非常に快適な環境です。季節に合わせたケアをしっかりと行う事で対策や予防に繋がります。

今日はそんなマラセチアについて学んでみたいと思います。

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犬を悩ませるマラセチアとは?

「マラセチア」はヒトや動物の皮膚に常在する酵母菌類で、環境中には存在していません。動物の皮脂から分泌する脂質を好み増殖することから、皮脂の多い部位に定着しています。
マラセチアは19世紀に発見された真菌で、酵母型と禁止型に分類されていました。しかし生理・生化学性状(糖の資化性、生育温度・pHなど)が同じであるため、1984年にMalassezia furfurに統一されました。2005年にはMalassezia属として11菌種が報告されています。

犬の皮膚や耳の中に住むマラセチアの画像

下記画像は犬の耳の中から綿棒で採取した物をギムザ染色して1000倍で撮影した画像です。

耳垢が茶色くべっとりとしたような形状であればマラセチアの異常繁殖の疑いがあります。健康な耳は自浄作用がありますのでこのような汚れはありません。

皮膚に赤い発疹のようなものが出来始めたらマラセチアの繁殖が活発になり始めている可能性があります。ひどくなると脱毛がみられ肌が黒ずんで、カサカサして表皮が剥がれ落ち、ごわごわと硬くなり皮膚にたるみが出ます。

犬のマラセチア皮膚炎

マラセチア皮膚炎は脂漏性皮膚炎とも呼ばれ、皮脂の過剰分泌や皮脂腺の発達した部位に炎症がみられる皮膚疾患です。犬に多く猫にはめったに見られないのも特徴です。
シーズーによく見られる症状ですが、皮膚の痒みや赤みがみられ、脂っぽいフケが出始め、乾燥肌や脱毛、黒ずみやべとつき、独特の発酵した様な臭いがします。皮膚が擦れる関節や脇などや口元、目の周り、指の間などに症状が出ます。
慢性化すると象のように皮膚が固く厚くなり、色素が沈着して黒くなります。

犬のマラセチアは人や犬にうつるのか?

こういった事を心配される飼い主も多いようですが、マラセチアは皮膚の常在菌ですからうつるも何もすべての犬や人間の皮膚にはすでに生息しています。
マラセチアが原因の外耳炎や皮膚炎は皮膚の健全性が失われた結果で起こる疾患ですからうつるということはまずありえません。

マラセチア皮膚炎・外耳炎になりやすい犬種

ビーグル、チワワ、コッカー・スパニエル、ダックスフンド、ミニチュア・シュナウザー、ウェストハイランド・ホワイト・テリア、シーズーなどが多く、パグやブルドッグ系のしわが多い犬種も発症しやすいと言えます。

特にシーズーはかなりの数の犬が皮膚のトラブルを抱えています。

しわ、垂れ耳、長毛種という皮膚のケアが必要な要素が揃っている為でしょう。幼少期から最適な栄養管理、衛生管理を心掛けましょう。また遺伝的にもアトピーやアレルギーを起こしやすい犬種でもありますので、犬選びも大切な要素です。
これからシーズーを飼おうという方は

失敗しない子犬の選び方!生涯飼いやすい犬を選ぶ5つのポイント!

が参考になるかもしれません。

犬のマラセチア治療の飲み薬や塗り薬

イトラコナゾール錠

このイトラコナゾールは経口の抗真菌薬です。
真菌を包む細胞膜にダメージを与えて、真菌を死滅させる作用があります。犬にも猫にも使用できて、真菌の成長を妨げるのでマラセチアや猫のクリストコップス症などに効果があります。

ラミシール錠

出典:https://medical.mt-pharma.co.jp/di/product/las/

ラミシールは経口の抗真菌薬です。
皮膚糸状菌などの真菌(カビ)の細胞膜成分の生合成に必要な酵素を阻害することにより真菌の増殖を抑え、殺真菌作用があります。塗り薬では治療が困難な爪白癬(爪の水虫)などの表在性皮膚真菌症、白癬性肉芽腫などの深在性皮膚真菌症の治療に用いられます。

塗り薬で一般的に処方されるのはニゾラールという抗真菌薬です。

白癬・カンジダ・癜風(マラセチアが原因の真菌感染症)といった菌が原因の症状に対して効果を発揮する使い勝手の良い薬で、癜風が原因の脂漏性皮膚炎に効果を発揮する唯一の薬でもあります。

つまりマラセチア皮膚炎であればニゾラール(イミダゾール系の殺真菌)を使用するべきでしょう。ニゾラールは動物病院で処方される医薬品ですが、インターネット上での購入も可能(輸入品)です。

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犬のマラセチア外耳炎

耳が垂れている犬は通気性が悪くなりやすい傾向にありますが、特に長毛種は要注意です。耳の中にも毛が生えるのでマラセチアの繁殖が活発になり外耳炎を引き起こす可能性が高いでしょう。
ねっとりとした茶褐色の耳垢で酸味のある様な臭いです。ひどくなれば皮膚の炎症も見られ痛みやかゆみを伴いますので耳掃除を嫌がるようになります。
マラセチアによる外耳炎は猫にも見られます。

犬のマラセチア外耳炎の薬

細菌性および真菌性外耳炎用点耳薬ウェルメイトL3

動物用ウェルメイトL3は、「オフロキサシン」、「ケトコナゾール 」および 「トリアムシノロンアセトニド 」を含有している為幅広い細菌に対して有効な点耳薬です。非常に効果が高くローションタイプで使い勝手も良いのですが、高額なお薬です。

組成
1mL中オフロキサシン10mg、ケトコナゾール10mg およびトリアムシノロンアセトニド1mgを含有。

用法・用量
用時よく振り混ぜた後、1回4~5滴、1日2回耳道内に滴下する。

真菌性外耳炎用点耳薬ミミィーナ

マラセジア パチデルマチスに有効な点耳薬で刺激も少なく初期症状では多くの動物病院で処方されます。

組成
1mL中ピマリシン10mg(力価)を含有。添加物としてエデト酸ナトリウム水和物0.5mg、ベンザルコニウム塩化物0.05mg、塩化ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、塩酸を含有

用法・用量
用時よく振り混ぜた後、1回4~5滴、1日2回耳道内に滴下する。

その他にもモメタオティックなどもマラセチアの外耳炎に処方されることがあります。
モメタオティックは抗真菌剤の「クロトリマゾール」に抗生物質の「ゲンタマイシン」、ステロイドの「モメタゾン」が含有されています。炎症がひどい場合には有効で皮膚炎にも使用される薬で、ステロイドの強度は5段階中上から2番目にあたります。

犬がマラセチアに侵されない為の食事

必要な栄養成分がバランスよく取れる事が一番ですが、犬種や生活環境、年齢によっても大きく変わりますので、どんなフードが良いとはなかなか言えません。手作り食に関して言えば必須ミネラルが不足する事が心配されますので、亜鉛などはサプリメントで補う事も考えなければなりません。とにかく皮膚や被毛の健全性が保たれているかどうかの確認が必要です。

特に症状が出やすい暑さや湿気の厳しい時期には、犬自身の活動量も低下すると思います。梅雨であれば散歩に出る機会も少なくなり、食欲不振からフードを食べなくなると、多くの飼い主は心配になりおやつや嗜好性の高いものを与えがちになります。
そうした食生活の変化からより皮膚トラブルの危険が増すことがあります。

栄養の偏り、特に脂肪分が多い食生活になると皮脂の分泌量が増える事も考えられますから、よりマラセチアにとって最良の環境を与える事になります。
フードを食べないからと言って美味しいものを与えれば余計に拒食が進むことになります。食事のしつけは厳しく行って下さい。

やはり価格が一つの目安となるでしょう。1㎏あたり1,000円を切るような安価なフードは避けた方が賢明です。
添加物や着色料、脂質や糖分が多く含まれているフードは、内臓にも負担が掛かり様々な健康被害が生じます。

多くの方は自身の飼い犬用の犬種別などがあれば、疑いもせずにそれを選択してしまうようです。フードの良し悪しももちろんですが、定期的なトリミングや健康診断を受け栄養状態などが適正かどうか専門家に判断してもらうのが安心です。

いくら良質なフードでも犬との相性がありますので

  • フケが出る
  • 毛質がパサパサしている
  • 皮膚が脂っぽい
  • 被毛が絡む
  • 皮膚が赤くなる
  • 痒がる
  • 軟便・下痢または便秘

などの症状が出ていれば別のフードに変更するべきでしょう。

被毛の健康維持の為の食事については

犬の毛色が変わる?薄くなった毛色を取り戻す方法について考えた

をご覧下さい。

犬の皮膚病予防の為のシャンプー

皮膚病予防シャンプーというものがあります。名前の通り角質のトラブルに伴うフケやカユミなどに有効な薬用シャンプーです。

水溶性イオウミクロジンクピリチオンが配合されているので殺菌・洗浄効果に優れています。
アルテメシア・ローズマリーなど18種類の天然ハーブエキスを配合し植物由来の天然成分が肌の健康維持の為の弱酸性を保ちます。

A.P.D.Cのティーツリーシャンプーなども皮膚の健康維持には最適です。ティーツリーオイルは抗酸化作用に優れ、細菌の繁殖を抑え皮膚の常在菌のバランスを整えます。香りも良く当店でも仕様中の人気の高いシャンプーです。

犬がアラセチア皮膚炎、外耳炎にならないための対策

高温多湿の時期に発生しやすい症状ですから、梅雨時や夏場はよく様子を観察する事が必要です。飼い主の配慮も必要になるでしょうが、体験と学習を重ね克服させるための手助けと、メンタル面のケアを心掛けましょう。
常日頃から健康維持の為に適切な管理をすることが必須です。フードの選択はもちろんですが、与え方にも工夫が必要です。フードの量も毎日同じで良いという事はありません。

犬の餌の量や与え方は計算式や給餌量の表だけでは絶対に失敗する!

の話でもあったように気温によってカロリー消費量も変わります。栄養管理と運動管理が適切なら環境適応能力が十分に発揮されるはずです。犬の様子に応じて季節に合った対策が必要になりますので

thisone-blog.com/trouble/post-619

と同様な環境づくりを心掛けましょう。身体を清潔に保つことも忘れずに。

まとめ

マラセチアを増やさない為と言っても特別なケアは必要ありません。他の病気同様に予防の為のケアは犬が健康でいられる為の環境づくりです。

適切な栄養管理と運動環境を与え、動物として扱い観察を怠らないことです。飼い主として正しいことを行っていればお互いの為に幸せな関係が長く続けられる事でしょう。

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