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犬の噛むはしつけで治る?噛む犬の性格や心理を理解する為の話(1)

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ペット屋の息子です。

なぜか人は犬が動物であることを忘れがちです。

動物の中でこれほど人の生活に近づき親愛の情を示す動物は他にいませんから、特別な存在ととらえ愛情を注ぐ対象になることは理解できますが、もともとは捕食動物で、主な食料は動物です。その牙が示すように肉を噛み引き裂いて食べるのです。犬が動物に噛みつくということは何も特別なことではありません。

当店でもトリミングの最中に小型犬に噛まれることは珍しいことではないし、人によっては多少のケガ程度で事件にすることもないと考えるからです。特に飼い主が飼い犬に噛まれるということは相当なケガに発展しない限り申告することはないでしょうから。

動物好きな人なら一度や二度は手を嚙まれた経験はあると思いますが、その時なぜ自分は噛まれたのか、なぜその犬は自分を噛んだのか?その性格な理由を知る人は多くないはずです。

というわけで本日は犬が噛むことについての話をしたいと思います。

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犬の噛む事件や事故の件数はこんなにも多い!

犬が人を襲う咬傷事故は日本だけで毎年4,000件以上起きていますが、このうちの90%が飼い犬によるものです。この数字を聞いて「そんなに?」と思う方は多いのではないでしょうか。しかし実際にはこの数倍の数と考えても良いかもしれません。
犬の飼育頭数は約1,000万頭で15歳以下の子供の人数の半数以上ですが、少年犯罪の件数に比べればその割合は1/10以下です。そう考えれば少ないかもしれませんが、飼い犬が起こした咬傷事故の中には散歩中の事故は実に30%にも達しています。子供が保護者同伴で犯罪を犯すようなものです。
多くはしつけの失敗や飼い主の過信、犬という動物に対しての知識不足などがあげられますが、その一言では片づけられない事ももちろんあります。まずは犬が噛む原因を考えてみましょう。

 犬が噛む理由は大きく分けて5つ

犬が噛むという行動に出る理由はどれも同じで

我慢の限界を超えてしまったから

に他なりません。

犬が噛むという行動に出る原因には様々な要因がありますが大きく分けると以下のようになります。

  • 犬種
  • 性別
  • 遺伝的要因
  • 病気
  • 飼育環境・関係性

病気が原因と考えられる場合を除いては、しつけの問題と全くかかわりがないわけではありませんが、どれだけ訓練をしても完全に犬をコントロールできない場合もあります。

まず第1弾はしつけで改善できそうな犬種の違いによる噛む行動を分析したデータを見てみましょう。

犬が噛むのは犬種の差?データでみる噛みやすい犬種

以前どこかで目にした事のある「犬種ごとの攻撃性の差」について思い出したので検索してみました。

数年前にアメリカのペンシルバニア大学が行った調査で「犬種によって攻撃性は異なるか?」を調べた結果が出ていました。
専門雑誌「Applied Animal Behavoiur」でも公開されているデータで、アメリカの犬種団体11と一般飼育者に協力を募って行われたそうです。

集まった結果は33犬種5,300件。
対象は6ヶ月以上の犬のみで1犬種につき45件以上の回答データから作成されています。

アンケートの質問は3つで下記にそれぞれ記しておきます。

愛犬が他人を噛んだことがあるか?

  1. ダックス      20.6%
  2. チワワ       16.1%
  3. Aキャトルドッグ   9.6%
  4. ボーダーコリー    8.0%
  5. ビーグル                 7.9%
  6. Jラッセル               7.7%
  7. ピットブル      6.8%
  8. グレートデン             5.7%
  9. ボクサー       5.7%
  10. ロットワイラー          4.8%

上位10犬種を見るかぎり、犬種の共通性は特にみられません。ただ上位2種のみで36.7%。実に4割を占めていることがわかります。
それぞれの犬種で見てもダックスで5頭に1頭、チワワで6頭に1頭の割合という結果です。

ちなみにハスキーは0%という結果ですから意外に思われた方もいるのではないでしょうか?

愛犬が飼い主または家族を噛んだことがあるか?

  1. ビーグル      7.9%
  2. ダックス      5.9%
  3. チワワ       5.4%
  4. Jラッセル     3.8%
  5. バーニーズMドッグ 3.0%
  6. コリー       2.3%
  7. ピット・ブル    2.3%
  8. Gシェパード     2.1%
  9. グレートデン    1.9%
  10. ハスキー      1.9%

 

先ほど見られなかった犬種のビーグルが突然のトップに出現しました。その他は先ほどの結果とそう大きくは変わりません。

大型犬と小型犬では噛むという行動に出るきっかけに違いがあるようです。小型犬のダックス、チワワ、ジャックラッセルでは「フードやおもちゃを取り上げようとした時に」というのがほとんどだそうです。

ただ先ほどの結果よりも割合が低いのは、飼い主が飼い犬に噛まれることを恥と考える人も少なくないから報告数が少ないとの見解がありますから、他人を噛むことよりも実数は多いとみている専門家もいます。

愛犬が他の犬を噛んだことがあるか?

  1. 秋田犬      29.3%
  2. ピットブル    22.0%
  3. Jラッセル      21.8%
  4. Aキャトルドッグ  20.6%
  5. チワワ      17.9%
  6. ダックス     17.6%
  7. Gシェパード    16.4%
  8. ボクサー       15.7%
  9. ボーダーコリー  13.5%
  10. ビーグル       9.5%

犬の攻撃対象はやはり他人や家族以外の同種に対しての攻撃性が最も高いようです。

1位は以外にも秋田犬ですが約3割と2位以下に比べかなり割合が高く、次いで闘犬のピットブルが続いています。そしてまたしてもJラッセルの名前が。

Jラッセルの攻撃性はけして甘く見てはいけないということがよくわかります。さらにダックスとチワワもタイプは違えど危険な犬としてみなす結果となりました。

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犬の噛む理由は2つに分けられる

犬が噛む理由と吠える理由は似ているようで似ていません。
吠えるに関しては以前

犬の無駄吠えは性格で理由も変わる!タイプ別のしつけを実践しよう!

で話したのでご理解いただいている方もいらっしゃると思いますが、噛む理由も2つに分けられます。

身を守る、家族を守る、縄張りを守る、権利を守る。などの自己防衛の攻撃行動の「噛む」と
他者を排除する。縄張りを奪う。権利を奪う。などの積極性の攻撃行動の「噛む」です。

噛む理由はこのいずれか、または両方であると考えられます。しかし吠える理由と決定的に違うことがあります。

ここでの噛むは喜びという感情からの行動ではないからです。

うれしくて興奮して噛む事もあるでしょうが、今回は咬傷事件となるまでの噛むですから思考は全く違います。

犬の噛む心理をデータから読み取ると対策が見えてくる

犬の性格は犬種や飼育環境で違いはありますが、この結果から噛むという行動の原因が見えてきます。性格が大きく違っても起こす行動が同じであることが、やはり犬という共通の動物であると言えるのかもしれません。

ダックスのデータを見ればその攻撃対象は犬よりも人ということがわかりますがピットブルでは人よりも犬に向けての攻撃性が強く出ています。データから見る限りではピットブルの方が人に安全と思える結果です。

この調査を行ったSerpell 博士の分析によれば

小型犬は大犬に比べ、噛むという行動が大きな事故になりにくいと攻撃性を軽視した繁殖の結果だと考えています。

そして小さくとも犬は犬であって、体の大きな他者に存在を脅かされていると感じ防衛的な意味で攻撃に移るのではと分析しています。

これはしつけに関しても全く同じ心理が反映されていると思います。

犬の噛むは人のかわいいとかわいそうが作る

チワワがなぜ人を噛むかを

トリマーの天敵!世界最小犬種は世界最恐犬種になり得る

で話しましたが、ダックスにもそうしたことが言えるとこの実験で実証されたようなものです。人が犬に持つイメージはしつけの厳しさに反映されるということがよくわかります。犬を容姿や大きさで判断してしまうのは日本だけではなく世界共通なのでしょう。

 

まとめ

繁殖の問題で攻撃性を持っているとしてもそれは種のようなものです。様々な経験と訓練を重ねることで芽が出ないようにコントロールすることはできるかもしれません。

犬を犬として考え侮ることなく共通した意識をもって接するのが大切だということがよくわかりましたね。小さくとも犬は犬なのです。

次回は犬種特性の違いによる噛むについて話したいと思います。

犬の噛むはしつけで治る?(2)なぜチワワとダックスが人を噛むのか?

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