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犬の多頭飼いのコツや失敗しない為のしつけを販売する立場から語る

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ペット屋の息子です。

仕事柄犬や猫の飼育の現状を聞く機会も多いですが、現在は3世帯に1世帯の割合で犬か猫を飼育していると言われるほどで15歳以下の子供よりもペットの犬猫が多いのです。実際には複数の犬・猫を飼育している家庭も多いので3世帯に1世帯ではないですが。

犬を飼育し始めると誰でも1度くらいはもう1頭飼いたいと思ったことはあるでしょう。
犬好きの方と話をすると「宝くじが当たればここの犬全部飼いたい!」という声を聞くこともしばしば。

犬好きであれば誰もが経済的余裕が許すなら多くの犬に囲まれて暮らすことを夢見ているようです。
もちろんそんな非現実的な生活は出来ないでしょうが、もう1頭家族に迎えてみる事は現実的な話ではあります。
というわけで本日は、実際に犬をもう1頭増やすということはいったいどんなことなのか。販売する側の立場からお話したいと思います。

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犬の多頭飼いで留守番の寂しさは改善できるのか?

犬をもう一頭増やそうと考える時その理由にあげられるのは「一頭で留守番させるのはかわいそうという」が圧倒的多数のようです。
平成28年 全国犬猫飼育実態調査の結果を見ても40%以上の飼い主がそう回答しています。次いで「一頭では犬が寂しがると思ったから」という答えでした。

しかし本当に犬がそれを望んでいるのでしょうか?

犬は狼から進化した動物で群れで生活するのが当たり前だから。そんな考えが根底にあるのかもしれません。
しかしその群れるという行動には野生動物として生きてきた環境だから生まれた物で、ペットとして飼育される犬にそれが必要かどうかという点で考えればけして正しいとは言えません。

犬の多頭飼いで分離不安は治るのか?

留守番の最中に問題行動を起こす。出かけようとすると激しく吠え足り落ち着きがなくなる。
そんな犬の行動に悩んでいる方も少なからずいると思いますが、そうした犬の問題行動は分離不安と呼ばれる症状で、その原因は飼育環境と関係性、いわゆる「しつけ」の失敗です。

本来なら訓練士や飼育管理士などに相談を求める事が第一と思うのですが、留守中に異物誤飲やストレスでの嘔吐下痢などが見られれば、治療の為に足を運び、処置の最中に獣医師からアドバイスや提案を受ける事も自然なことです。分離不安と名前が付けられる症状ゆえに、改善の為にどうするべきかを獣医師に意見を求める飼い主もいるでしょう。

個人的に分離不安という問題は獣医師の領分ではないような気がしますが、ペットに関わる職業としては最も頼りになる存在ですし、発言に影響力があります。
しかし留守番の寂しさを無くすために多頭飼いを勧められたと聞いた時は複雑な心境でした。
きっかけは何であれ購入頂ければ売り上げにはなりますからありがたいことではあります。しかし対象が生き物である以上、その後の事も考えなければいけません。

犬の多頭飼いで分離不安を抱える事になるケースも

分離不安の犬の為に仲間を増やすということは良い事かもしれません。実際多頭飼いを始めたことで問題行動が減ったり無くなったという飼い主もいたことでしょう。
だからと言ってすべての犬に効果が望めるとは思えません。犬同士の相性が最悪な物であれば症状は悪化し苦労は倍どころではすみません。経済的な負担や時間的な負担に加え、犬も飼い主も大きなストレスを抱え込むことになります。
そもそも犬の気持ちを本当に理解できているのなら、精神的な不安やストレスを抱え問題行動を起こすような犬には育ってはいないはずですし、自分が望んだ相手ではないだろう犬との共同生活はかえって息の詰まる思いをさせることは容易に想像できるはずです。
同じ犬という種類で同じ犬種を選ぶ。それが犬にとって最良の対処法であるとは限りません。そんなことで問題が解決できるなら職場の人間関係で悩む人はいないはずです。
言葉というコミュニケーションを持ち同じ人種同じ志、共通の目的を持って働くはずの人間同士でさえうまくいかないのですから。

犬の多頭飼いのコツ

犬の相性を考えるとなれば犬の知識が無いと最良の相手を選ぶのは難しいでしょう。一頭と理想的な関係を築くことと多くの犬を従える事は全く話が違うからです。
犬の性格は飼育環境で大きく変わりますし、飼い主と1対1であれば犬種うんぬんという問題もそう影響がないのですが、同じ立場の存在が増えるとなれば犬という動物の本能や犬種の特徴がむき出しになることがあります。

犬の多頭飼いでやきもちを焼かせない方法

特に犬を擬人化して育ててしまっているとなれば問題は深刻です。あなたとの絆が深く、常に一緒にいる事を望んでいる犬の為に、もう一頭犬を飼おうということは愛情を一心に注いでくる嫉妬深い妻に愛人と仲良くさせようという行為になりかねません。

それを防ぐためには適切な関係を気付くことが必須です。
犬に人と同様の権利があると思わせない為に必要な差別化をはかる事

犬のしつけは成功を目指すのではなく失敗を防ぐ事にある。

そして相手が動物ということを忘れずに接する事

犬との主従関係の作り方と逆転しないためのたった一つのコツ

責任と覚悟を持って飼育する事で犬は犬として人に従うのです。

犬は飼い主に似る?犬との関係性が生む問題点は愛情が原因

人と犬との距離や関係性が正しいものなら、後は優先順位を守るだけです。最初こそ戸惑いはあるでしょうが、今まで通りの生活が送れる事に安堵すれば仲間が増えたことは喜ぶべきことと受け入れてくれるはずです。
朝起きてのあいさつや食事のタイミングや散歩の順番など。最初は必ず順位をつけて行いましょう。何事も先住犬を尊重する事を忘れずにいて下さい。

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犬を多頭飼いするなら犬種や相性を考えた組み合わせを知る為に行うべき事

他者を敵と捉えるか味方と捉えるか
飼い主が仲間を増やして寂しさを感じない様にという考えでも、それは犬が決める事ですから望んだ結果を得られるかどうかは経験や知識も大きく関わってくるでしょう。その為にも犬の事をよく知っておく必要があります。

自分の飼い犬の性格はもちろんですが、犬という動物がどんな動物であるか、そして飼っている犬種がどんな使役目的で作られた犬でどんな特徴があるのかも。その為には犬の縄張りに別の犬を入れてみて反応を見たりする事も必要ですし、その逆も試してみることをおススメします。そして飼い主が居ない時の他者に対する犬の行動も。
留守中の行動を全て知ることは出来ないでしょうが、例えばスマートフォンの動画撮影機能を使って短時間でも自分がいない時の犬の行動を録画したりするのも良いでしょう。コンビニやタバコを吸うために外出したわずかな時間でも意外な行動がわかるかもしれません。

一度新たな犬を迎え入れてしまえば犬同士が上手くいかないからとしてもそれを無かったことにするのは難しいでしょう。

購入でも里親でも、飼うと決めたら最後まで面倒を見る事は飼い主の義務ですから。一時の感情や安易な気持ちで犬を増やしてはいけません。多頭飼いを考えるならそれにふさわしい犬に育てる必要があります。

先住犬がしつけの行き届いた社交的な犬である場合には多頭飼いは成功する事が多いはずです。犬の社会にも序列が存在しますし、主従関係がしっかりと構築できる飼い主であれば、2頭目の教育は先住犬の協力を得て行うことが出来ると思います。
飼育に掛かる時間や手間は1頭の場合に比べてもそう負担に感じる事は無いでしょう。

犬の多頭飼いで犬種を同じにすることのメリットとデメリット

多くの場合多頭飼いとなれば同じ犬種を選ぶ方が多いのですが、これには良い面と悪い面があります。それぞれどんな点があげられるのかを説明して行きましょう。

犬を多頭飼いする事のメリット

メリットとしてはペアリングする事で純血種を繁殖することが出来る点がまず挙げられます。避妊や去勢をすることが正しいかどうかは人それぞれですが繁殖という選択もまた同様です。少なくとも生命の誕生を見る機会を得る事は悪いことではないと思います。
生まれた子供は新たな家族の繋がりを作ることにもなりますし、多頭飼育の最も健全な形と言えるものではないでしょうか。

当店では繁殖の為の飼育もおこなっていますから、業務を委託する形で優良な犬質の犬を提供し、産まれた子犬を引き取らせて頂いています。子犬を頂く代わりに飼育に掛かる費用負担なくトリミングやフード、病気の予防措置等を当店で行うことが出来ます。

また犬種にもよりますが、一般家庭で多く飼育される犬種であれば同種間でのトラブルは起こしにくいでしょう。性格はここに違いますが犬種の特性や注意点等は飼育で学んでいるでしょうし、選ぶ犬の犬質が確かなら別の犬種を選ぶよりも知識や経験がある分失敗のリスクが少ないでしょう。

エネルギーレベルが同等なのもメリットの一つです。
サイズや運動欲求が違いすぎる犬では同じ飼育環境では問題が起きやすく、穏やかな性格を好む犬と活発な犬とではお互いにとってストレスを抱える事になりますから散歩なども分けていく必要があります。

犬を多頭飼いする事のデメリット

選ぶ犬種によってはデメリットもあります。
経済的負担や運動欲求などが強い活動犬や大型犬。多頭飼育に向いていない犬種などの飼育難易度の高い犬では負担を大きくするばかりです。相当な時間と金銭的余裕があるのなら良いでしょうが。
また犬種的に健康問題を抱える犬を増やすことも賛成できません。短頭種やダルメシアンなどは高齢になるのを待たずして高額な医療費がかかる恐れがあります。そうした犬種であれば同種を選択することは避けた方が良いでしょう。繁殖という点においても大きなデメリットになることが考えられます。

犬を多頭飼いする前に考えるべき事

多頭飼育をする同種を選ぶ事自体は無難な選択ではありますが、まずはもう1頭犬を飼う理由についてしっかりと考えてみましょう。
犬との関係が良好であればまた違う犬種の魅力に心を惹かれたり、犬同士の交流を見て癒されたくなるのも犬好きの心境としては理解できます。結局のところ本音では自分が多くの犬と触れ合いたいだけなのです。

しかしそんな安易な理由で「よしもう1頭!」というのはやめて頂きたいというのが僕の本音です。

多頭飼いを始めた、もしくは多頭飼いをしている方の犬の多くは、健康的に心配な点や管理が行き届いていないと感じる事が少なくありません。特に近年のプードルブームで飼育を始めた方の中には、繁殖して子供を残したり、新たに犬を迎え入れる方もいましたが、やはりトリミングの頻度が減ったり、フードの質を落としたり、病気や寄生虫の予防措置を怠るようになったりと、飼育管理に良くない変化が見て取れるからです。

飼い主の意志で行う事ですから僕がとやかく言う問題ではありませんが、それでも自身の欲求の為に多頭飼いをするのなら、犬の為に行っている健康維持の為の管理の質を下げるのは如何なものかと思います。犬がそのあおりを受けて体調を崩したりすれば結局飼い主の負担になるのです。

犬同士の関係が良好で飼育の負担が少なくとも経済的な負担は違います。同じ犬種であれば同じ飼育管理が必要ですから、経済的にはほぼ2倍の負担がのしかかります。ましてやいつまでも健康でいるわけではありません。病気やけがなどは年々リスクを増しますから。倍の頭数を飼育できる余裕があるかどうかと考えるくらいでちょうど良いと思います。

トリミングに来た方が、新たに入舎した子犬に心を奪われ「もう1頭飼いたいのよね~」と言っているのを聞きながら目ヤニや毛玉でくしゃくしゃになった犬をブラッシングしていると、多頭飼飼いを考えるならもっとより良い飼育管理をして欲しいと言いたくなる事もあります。

まとめ

多頭飼いは飼い主にとっても犬にとっても良い事ですから個人的にはおススメです。
しかしそれを行うための飼育環境や関係性が適切でないのに新たな犬を迎えることは絶対に止めて頂きたいと思います。

犬が犬と生活する事はとても自然なことで、犬がペットとして飼育される前も後もそれは変わりません。もちろん1頭で飼うことが不幸だとも思いません。犬と人との関係はそれはそれで素晴らしいものですし、どんな飼育環境でも幸せかどうかは犬が決める事ですから。

ただどんな状況になろうとも、飼い主と犬との関係が確かな物である為の信頼関係が無ければいけません。

私とこの子さえ幸せならそれでいい

そう思う事は健全な飼育関係ではないし、新たなつながりを作ることは到底できないでしょう。多頭飼いをするしないは個人の自由ですが、出来るような犬との付き合い方をしておくことは必要な事だと思います。

どうか良い飼い主で居ようとする気持ちは忘れずにいて下さい。当店はその気持ちに寄り添える店にしていきたいと思っています。

本日も最後までお付き合い頂きありがとうございました。

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